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kintone × k-Reportで見積管理を効率化!案件ごとに表示項目と行数が変わる可変帳票の作り方

kintoneで複数階層見積もりを実装
業種 商社(中古設備機器)
従業員数 約10名
地域 首都圏
目的 エクセルによる見積管理をやめて、見積書の作成を効率化したい
課題 ・エクセルを使った見積管理や案件管理に手間と時間がかかっている
・案件によって項目の数や行数が変わるためフォーマットがバラバラ
・支払金額の集計作業が複雑
効果 ・案件管理・見積管理・請求管理を一気通貫で管理できるようになった
・案件による項目数や行数の変動にも対応できるようになった
・支払金額の集計を自動化できた

みなさんの職場では、見積書をどのように作成しているでしょうか。

エクセルで作成する場合、案件によって行数やページ数、使用する項目が異なるため、フォーマットを統一してシステム化するのが難しいこともあります。
やむを得ず、1件ずつ手作業で作成している現場も多いのが実状です。

しかし、手作業で作成するのには時間がかかりますし、ミスも起きやすくなってしまいます。
そんなときにkintoneと連携サービスを活用すれば、見積管理や請求管理を効率化できます。

本記事では、見積管理の効率化を実現したある商社さまのアプリ開発事例を紹介します。

案件によって使用する項目数や通貨はバラバラ……見積管理をエクセルからシステムに移行したい!

今回紹介するのは、首都圏で中古設備機器の買取・販売を手掛ける商社さまの事例です。国内だけでなく、海外のお客さまとも取引されています。

これまで、見積管理や案件管理にはエクセルを使用されていました。
具体的な見積書の項目としては、検査費用や運賃、管理費用といった大項目が12個と、それぞれに紐づく小項目が10〜15個ずつあります。

見積書は案件によって使用する項目の数や行数が変わるため、フォーマットを統一するのが難しく、1件ずつ手作業で作成されていました。
しかし、手作業では時間がかかりますし、ミスも起きやすくなってしまいます。

また、この企業さまでは案件管理と見積管理のデータを別々に管理していたため、転記の手間もかかっていました。
海外の企業と取引する場合は見積を外貨で計算しなければならず、為替レートの換算や表示の仕方が複雑なことも課題です。

さらに、下払い(業者への支払金額)の集計作業にも課題がありました。
金額を「大項目別」と「業者別」の2軸で集計していたため、作業が複雑で、ダブルチェックにも時間がかかっていたのです。

こうした状況をふまえて、こちらの企業さまでは案件管理・見積管理・請求管理を一気通貫できる仕組みを構築したいと考えられました。
案件ごとに構成が異なる見積管理をシステム化できれば、業務の属人化を防げます。

下払いの集計や外貨換算も自動化すれば、作業のスピードと精度も向上させられるはずです。
そこで、エクセルによる情報管理を脱却し、kintone(キントーン)と連携サービスを活用することにしました。

kintoneで高度な帳票印刷をするなら「k-Report」がおすすめ

kintoneで見積書や請求書といった帳票を印刷する方法はいろいろありますが、中でもカスタマイズ性や操作性に優れているのが「k-Report(ケーレポート)」という連携サービスです。

k-Reportを使うと、kintoneデータをあらゆるレイアウトの帳票にして出力できます。
用紙のサイズや種類、縦横などを自由に選べて、文字装飾や画像取り込みにも対応できるのが特徴です。
会社のロゴを入れたり、印影を入れたりすることもできます。

また、ページごとにデザインや項目数が異なる帳票にも柔軟に対応できるため、今回の事例のようなケースにもぴったりです。
一度に1,000レコードまたは100ページまでPDF化できるため、データ量が多い企業さまにも対応できます。

kintoneとk-Reportを連携して、見積書を自動作成できる仕組みを構築

ここからは、kintoneとk-Reportを連携する流れについて5つのステップに分けて解説します。

現在の管理項目や集計ルールを整理

はじめに、案件管理や見積管理に必要な項目を洗い出しました。
この企業さまの場合は、大項目が最大12個、小項目が最大15個でした。

下払いの集計ルールもここで確認したところ、大項目別の金額と、業者別の金額という2軸でそれぞれ集計し、突き合わせてチェックしていることが分かりました。
あわせて、外貨換算の対象通貨や表示ルールも決めることで、構築時に迷うことがないようにしています。

kintoneで「案件管理アプリ」と「見積管理アプリ」を構築

次に、kintoneで「案件管理アプリ」と「見積管理アプリ」を構築ました。

「案件管理アプリ」では、案件名、項目名、日付等の基本項目を管理できるようにした上で、「見積作成ボタン」を設置し、「見積管理アプリ」に自動で転記できるよう設定しています。
「見積管理アプリ」では、上記の項目に加えて、「ヘッダー」で大項目を、「明細」で大項目と小項目を表示する設計です。

見積管理アプリ

ヘッダー入力後に「コピーする」にチェックを入れると、明細に反映されます。

「コピーする」にチェック

明細には小項目の入力欄を設定することで、複雑な見積りによくある「複数階層の見積もり」に対応できるようになっています。

「複数階層の見積もり」に対応できるように

k-Reportの「ロジックフィルタ機能」を設定

続いて、「見積管理アプリ」とk-Reportを連携し、どの項目を帳票のどこに表示させるかを設定します。
ここでは「ロジックフィルタ機能」を使って、案件ごとの項目数に応じた行数を表示できるようにしました。

ロジックフィルタ機能

krewDataで下払いの集計を自動化

帳票のレイアウトが整ったら、次は集計の自動化です。

まず、「案件管理アプリ」の明細に「下払い単価」と「業者名」の項目を追加します。
さらに「krewData(クルーデータ)」を使って自動集計を設定していきます。

krewDataは、kintoneの複数アプリにまたがるデータを自動で集計・加工するための連携サービスです。
プログラミングの知識が無くても、パズル感覚で集計フローを設定できるのが特長です。

集計フローを設定

これでわざわざ人の手で集計しなくても、大項目別・業者別の下払い金額を自動計算できるようになりました。

▼krewDataの使い方完全ガイド!基本操作や活用のコツを徹底解説

PDFの出力結果を調整して完成

最後に、実際にkintoneデータをk-ReportでPDF出力して、表示位置を調整します。
条件シートのテンプレートも、日本語版と英語版で作成しました。

これで、見積書を自動作成する仕組みの完成です。

見積書を自動作成する仕組みの完成

アプリ構築時のひと工夫で工数削減と精度向上を実現

今回のアプリ構築には、大きく2つのポイントがあります。

1つめは、案件によって帳票に表示する項目数や行数が変わるという、可変構造への対応です。
「ヘッダーテーブル」と「明細テーブル」を分けて考えることで、大項目と小項目それぞれの可変構造に対応できるようにしました。

大項目にはヘッダー番号をつけることで、k-Reportを設定する際のキーにしています。

2つめのポイントは、下払い集計の自動化です。
明細入力時に下払い単価と業者名を入力するだけで、krewDataが自動で集計する仕組みを構築しました。

「大項目別」と「業者別」の2軸による集計結果を照合することで、ミスを早期発見できるようになっています。

kintoneで案件管理・見積管理をするメリットとは

この企業さまはkintoneを導入したことで、案件管理をボタン1つで見積管理に転記できるようになりました。

k-Reportとの連携により、大項目・小項目の可変構造に対応した見積書も実現しています。
見積書の体裁が統一されたことで、お客さまに提出する資料の品質も向上しているそうです。

また、krewDataの活用によって、下払いの集計作業も自動化できました。
以前は「大項目別」と「業者別」の集計と照合で大変でしたが、今では手間をかけずにミスを防止できています。

外貨換算を自動化できたこともメリットです。
さらに、プロセス管理によって、大項目は営業担当が、明細は事務担当が入力する、という役割分担も明確化できました。

デメリットを挙げるとすれば、初期設定時にヘッダーテーブルと明細テーブルを紐づける設定が必要になるという点です。
また、k-Reportはデザインを柔軟に変更できますが、白抜き文字や細かい色の設定などを使いたいという場合には、再現に限界があります。

外貨建ての見積もりに関しては、言語や為替の兼ね合いもあるため、慎重な検証が必要です。
加えて、krewDataの実行については手動で操作が必要な工程もあるため、運用ルールを整備しなければなりません。

このように、導入時の負荷や検証の余地はありますが、従来のエクセルを使った運用法を続けていくことと比べれば、効率化のメリットの方が大きくなるでしょう

kintoneで見積管理を効率化しよう!

kintoneとk-Reportを連携して活用すれば、案件によって項目数や行数が変わる見積書も自動で作成できるようになります。
今回ご紹介した企業さまでも、見積管理が大幅に効率化されました。

今後はさらに3つの改革を予定されているそうです。

1つめは、見積管理で蓄積したデータとAIを活用して、類似案件のレコメンド機能を実装すること。
2つめが、見積もりの条件シートの翻訳をAIで強化すること。
そして3つめが、「krewDashboard(クルーダッシュボード)」で原価や予実のダッシュボード化を進めることです。

kintoneやAIの活用が広がり、ますます効率化が加速することが期待されます。
コムデックでは、お客さまのご要望をお聞きしてその場でkintoneアプリを構築する「対面開発」を行っておりますので、お気軽にお問い合わせください。

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