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Microsoft Accessからkintoneへ移行して顧客・契約情報の一元管理を実現|データベース販売事業のアプリ開発事例

Microsoft Access→kintone データ移行のポイント

顧客情報や契約情報の管理手段として、エクセルやMicrosoft Access、紙などを使っている企業さまも多いでしょう。
しかし、それらのツールは使いやすい一方で、情報管理の手段としては機能が不十分なため複数のツールを併用することになり、結果として情報が分散してしまうケースが少なくありません。

そんな時、kintoneを使えばさまざまなツールに分散された情報を一元管理できるようになります。

今回は、Microsoft Accessで管理していた情報をkintoneへ移行し、情報の一元管理を実現した企業さまの事例を紹介します。
「分散した顧客情報を一元管理したい」「情報管理を効率化したい」という方はぜひご覧ください。

顧客・契約情報の分散で管理が煩雑化……Microsoft Accessからkintoneへ移行して一元管理したい!

医薬データベースの製作・販売を行うT社さまでは、もともとMicrosoft Accessを使って独自に顧客情報や契約情報を管理していました。

Microsoft AccessはWindowsでデータベースを作成できるアプリです。
一度データベースを作成し使い慣れると便利ですが、複数人で共有すると動作が重くなる改修・新規作成にはプログラミングの知識が必要など、デメリットもあります。

T社さまでも以前からMicrosoft Accessを利用していましたが、管理できる情報に限界があったため、エクセルや紙を併用している状態でした。
管理画面

複数のツールに情報が分散してしまった結果、検索性と情報の管理・活用効率が低下したため改善策を検討する中、T社さまがたどり着いたのがkintone(キントーン)です。

Microsoft Accessからkintoneへ移行するときのポイントとは

kintoneなら、クラウド上で情報の一元管理ができるため、データ連携を強化することもできます。
今回は、Microsoft Accessで管理していたデータをkintoneへ移行し、顧客情報と契約情報を一元管理する仕組みを構築しました。

ここでは、kintoneで情報管理システムを構築する流れと、一元化を成功させるためのポイントを解説します。

顧客関係を整理するためのマスタアプリを構築

T社さまの顧客はやや特殊で、一つの顧客でも渉外部、営業部、研究所……のように複数が紐づく親子関係になっています。
部署単位で提供サービスや契約内容が異なるため、会社単位での管理は適切ではありません。

しかし、部署を基準にすると、顧客情報管理の観点では同じ会社なのに毎回会社情報を入力しなければならなくなるため、手間が増えます。

そこで、親と子をそれぞれ別のマスタで整理し階層構造を作り、相互に紐づけができるような仕組みを構築しました。

まず、機関マスタでは、親にあたる会社単位の情報を登録します。
会社単位の情報

次に、顧客マスタでは機関マスタの子にあたる部署単位の顧客情報を登録します。
この時、機関マスタに登録された親となる会社情報を参照してくるため、共通する情報を毎回入力する必要はありません。
機関名に機関マスタで登録した内容が表示されるとともに、顧客名にも自動で反映されるため、大元の機関がどこかをひと目で確認できます。
部署単位

提供サービスを整理するための商品マスタを構築

続いて、各顧客の契約情報を整理するために、商品マスタを構築しました。
株式会社コムデック 

商品マスタも情報が親子関係にあるため、2つのマスタアプリから構築されています。
たとえば、親がデータベースのコーポレートライセンスであれば、子はライセンスに内包される各種プランやサービスといった仕組みです。

情報を一元管理する契約管理アプリを構築

最後に、整理した顧客情報と契約情報を一元化するために、契約管理アプリを構築しました。

契約管理アプリでは、どの顧客がいつからいつまでどのような契約をしているかを把握できます。
商品情報には、契約金額や卸売製品の仕入額も反映。
窓口となるご担当者さまの情報も掲載することで、契約管理アプリを見れば顧客情報がわかる状態にしました。
契約管理アプリを構築

なお、基本的には年間契約で毎年更新されていくため、顧客・商品ごとに1年間で1レコードずつ管理できるようにしています。

1年経つと、翌年のレコーが自動生成されるようにkrewData(クルーデータ)を使って設定しているため、顧客に対する更新案内を漏れなく行うことが可能です。

分散された情報を一元化するポイント

今回、契約管理アプリに情報を一元化するにあたってのポイントは、「情報の紐づけをどのように管理するか」という部分でした。

T社さまの場合、顧客情報や商品構成が親子関係になっているという特徴があります。
そのため、親子関係を利用して情報を紐付けたほうが効率的な管理が可能です。

しかし、kintoneを導入するまでは、Microsoft Accessやエクセル、紙などを利用していたため、本来は親子関係にあるはずの情報が分散して管理されていました。
そこで、一度分散された情報をすべて整理して親子関係を可視化したうえでkintoneの設計を進めることで、紐づけをスムーズに行うことができました。

ただし、Microsoft Accessでは備考欄に契約情報を書き込む形式だったためそのままkintoneにデータを移行することはできず、備考欄に書き込まれた情報を適切なフィールドに入れ直す作業が必要でした。
データの整理に手間をかけて、情報をひとつずつ精査・整理したことでデータ移行が成功し、一元管理体制を構築することができました。

Microsoft Accessからkintoneへの移行で情報を一元化!管理・活用の効率化も実現

T社さまは、情報の管理体制をMicrosoft Accessからkintoneへ移行したことで契約情報を一元管理できるようになりました。
従来はMicrosoft Accessとエクセル、紙など複数のツールで情報を管理していたため情報が分散していましたが、現在は情報がきちんと紐づけられ、効率的に管理できるようになっています。

また、契約管理アプリに自動的に毎年の契約情報が出来上がってくるため、契約更新の案内の漏れを防止できるようになりました。

初期のデータ登録には時間がかかりましたが、情報整理のプロセスを丁寧に行うことで、契約管理アプリを見れば知りたい顧客情報をひと目で確認できるようになったのです。

kintoneに集約された情報を活用してさらなる効率化を目指す

T社さまは、Microsoft Accessとエクセル、紙などに分散された情報をkintoneへ移行し、スムーズに顧客情報を管理・活用できる基盤を整えました。
契約更新をリマインドできる仕組みも構築したため、提供サービスの品質を維持・向上できるでしょう。

今後は、構築した契約管理アプリの情報をもとに、見積書や請求書の自動作成を行いたいと考えているそうです。
また、売上をはじめさまざまなデータも集計できるようにし、さらなる効率化を目指します。

コムデックでは、お客さまのニーズに合わせてその場でアプリを構築する「kintone対面開発」を提供しています。
「情報を一元管理したい」「情報の連携を強化したい」という企業さまは、お気軽にお問い合わせください。

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この記事を書いた人

前村 拓哉

DX化の伝道師

日本人の心のふるさとである”三重県伊勢市”を拠点に、中小企業のDX化を支援しています。 主にkintoneのカスタマイズを得意とし、サイボウズ認定資格である「kintone Associate」「kintone AppDesignSpecialist」「Kaizen Management Expert」を取得しています。 Youtube「kintone芸人」では、実際の事例をわかりやすく説明したり、DX化を進めていく上で大事なことを提言しています!

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