税理士業でkintone活用!月次の予定を自動作成し進捗管理を一元化|税理士法人アクセスさまのアプリ開発事例
税理士法人や会計事務所においては、顧問先との契約に基づいて毎月発生する資料収集や会計入力、試算表作成、検閲などの業務があります。
そんな毎月発生するタスクの進捗管理には、どの税理士様も頭を悩ませていらっしゃるのではないでしょうか?
エクセルやホワイトボード、アプリ等を駆使して管理していらっしゃる税理士様も少なくないかと思いますが、それらのツールでは「全員が共有して使う」「自動で予定を登録する」「リアルタイムで更新する」「予定と実績両方を管理する」ことが難しく、なかなかしっかりと進捗を管理することが難しいのが現状です。
そこで今回は、月次の進捗管理に関するお悩みをkintoneで解決した導入事例をご紹介します!
同じように進捗管理に課題を感じていらっしゃる税理士様は必見です。
目次
月次進捗管理にkintoneを活用!JavaScriptでカスタマイズするも……
大阪・京都を中心として活動されている税理士法人アクセスさまは、ただ決算処理や記帳代行を行うだけではなく、顧問先の成長をサポートし、100年続く企業にすることを理念に掲げておられます。
そんな税理士法人アクセスさまでは、以前から先に挙げたような月次の進捗管理にkintoneを活用していました。
月次進捗アプリを作成し、JavaScriptでカスタマイズも行って顧問先別の決算月が一目でわかるようになっています。
アプリに実績のレコードを登録すると一覧画面のその月の進捗状況が自動で変わるため、「その顧問先の何月の処理まで終わっているか」がわかる仕組みです。
しかし、この月次進捗管理表は税理士法人アクセスさまには定着しませんでした。
JavaScriptによるカスタマイズで一覧での表示は非常にわかりやすくなっていますが、その反面実績入力は一覧画面で行うことができず、更新に手間がかかるというデメリットがあったのです。
結果として、月次進捗管理表を使う人・使わない人が出てきてしまい、会社として一元で進捗状況を確認できるツールとはなりませんでした。
入力面での使いにくさに加えて、この月次進捗管理表では「その顧問先の処理をいつまでに行うべきなのか」という予定までは管理できないことも課題の一つでした。
管理できるのはあくまで実績のみとなるため、予定に対して遅れが出ているのか、予定通りなのかという「予定に対しての実績」が追えていない状態だったのです。
顧問先のお金に関わることなので、予定されている期日を過ぎることは避けたいところ。
税理士法人アクセスさまでは、予定に対して遅れがあるところをきちんと把握し、遅れが出ないようにコントロールしていくことでサービスの質を向上させたいという想いがありました。
そこで、これを機に改めてkintoneを活用し、顧問先から月次で請け負っている業務の進捗を管理できる状態を目指すことになったのです。
月次進捗管理アプリをリニューアル!アプリ開発のポイントは?
月次の進捗管理をきちんと行い、サービスの質向上からお客様の満足度向上につなげていきたいということで、再びkintoneで管理していくことを決意した税理士法人アクセスさま。
従来の月次進捗管理をリニューアルするにあたって、まずは新しい月次進捗管理に求めるポイントを整理しました。
新月次進捗管理アプリに求める5つのポイント
- 常に最新情報を共有できるようにしたい
- 抜け漏れがないように予定を自動登録したい
- 各顧問先の進捗状況を一覧で管理したい
- 一覧画面上でまとめて実績を入力したい
- 決算月や遅れ等をわかりやすくしたい
一つ目のご要望については、kintoneで管理ができれば自ずと最新情報を共有できるようになります。
二つ目の「予定の自動登録」については、krewDataを活用することで顧問先情報を元に自動作成することが可能です。
三つ目から五つ目の「各顧問先の進捗を一覧で確認し、なおかつ一覧画面上で実績を入力して状況もわかりやすく表示」するためには、krewSheetのXrossモードが活用できるのではないかと考えました。
予定はkrewDataで自動作成!見え方はkrewSheetで一工夫
kintoneであらかじめ決められた予定を自動的に登録する方法はいくつかありますが、税理士法人アクセスさまの場合にはkrewData(クルーデータ)を活用しました。
月次の検査(月次確定)を年何回、どのタイミングで行うかは顧問先によって異なります。
さらに顧問先は都度追加されていくため、自動的に対象先をと対象月を判断して予定を登録してくれるkrewDataの方がより利便性が高いと考えたためです。
そこで、月次進捗管理表とは別のアプリで管理している顧問先の基本情報(月次確定回数や決算月)を元に、予定を自動作成するよう設定しました。
予定を自動登録したら、次は一覧表示です。
従来の月次進捗管理表に変わるアプリには、krewSheet(クルーシート)のXrossモードを活用しました。
上部に表示する内容はこれまでのアプリと変わりありませんが、「関連シートビュー」として各月実施すべきタスクの内容や予定日を表示し、全体の進捗としては未完了でも、その内訳のタスクがどこまで終わっているのか等を一画面で確認できるようになっています。
一覧画面上で実績の入力ができるようになっており、予定日を過ぎても実績が入力されていない場合には文字色が赤色へ、工程の差し戻しがある場合には背景を緑色へ自動変更するなど、状況が一目でわかるようになりました。
krewSheetのXrossモードについてはこちらの記事で詳しくご紹介しています!
▼kintoneプラグイン機能比較!krewSheetとkrewDashboardどちらを使うべき?向いているアプリを解説!
進捗管理だけじゃない!実績時間やチェックリストも管理
新たな月次進捗管理アプリでできるようになったことは、予定の自動登録と従来より便利な表示だけではありません。
その月の各タスクにどれだけ時間がかかったのかも登録することで、自動で実績値を集計できるようになりました。
加えて、タスクを行う際のチェックリストもアプリ内に記載することで別のマニュアルを参照する必要もなくなります。
ただ進捗を管理するだけではなく、自社がより使いやすいようにカスタマイズしていけるのがkintoneの特徴です。
月次進捗管理をkintone化したメリットとは?
krewDataやkrewSheetなどのプラグインを活用しながら月次進捗管理表を再びkintone化したことで、税理士法人アクセスさまでは以下のようなメリットがありました。
- 遅れや差戻などの進捗状況が一目でわかるため、対応漏れがなくなり特に注意が必要な案件にフォーカスしやすい
- 顧問先の基本情報をもとに自動で予定データを作成するため抜け漏れがない
- エクセルと同じように一覧画面での入力・フィルターによる絞込みができることで、更新の手間が減った
- 予定と実績が全体に共有されることで、仕事を計画的に進める意識が向上した
- 遅れや差戻といった、特に注意が必要な案件にフォーカスしやすい
krewSheetはエクセルに近いとはいえ全く同じではありません。
そのため操作に慣れる必要はありますが、全体としては「最新情報を共有できてなおかつ抜け漏れのない月次進捗管理」を実現できました。
kintoneで進捗管理を効率化しよう!
一度はkintoneでの管理を諦めた月次進捗管理を、再びkintoneで運用し始めた税理士法人アクセスさま。
今後は日報との連携も視野に入れて、予定に対する遅れをきちんと把握し、社員自身が期日意識をもって自分自身でPDCAを回せる状態を目指していくとのことです。
今回税理士法人アクセスさまが導入した月次進捗管理アプリは、税理士業務改善パッケージの機能に含まれています。
月次進捗管理以外にも、顧問先の管理や日報管理、請求管理など、税理士業の業務に必要な機能が揃ったkintoneアプリパッケージとなっておりますので、kintoneで業務を効率化したい!とお考えの方は是非ご検討ください。
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