社労士でkintone活用!顧問先ごとに異なる手続きを自動作成、仕事の抜け漏れゼロへ!|社会保険労務士法人とうかいさまのアプリ開発事例

それによって、顧問先毎に手続きの種類・順番・方法・様式など組み合わせのパターンは数十種類にも及びます。
また、定期的に発生する給与計算といった業務とは異なり、入社や退社、出産といった不定期に発生する手続きの全てを漏れなく、ミスなく、適時に処理するのは至難の技と言えます。
今回は、kintoneをカスタマイズすることで、そんな「顧問先ごとに異なる不定期発生手続きをワンクリックでタスク化」を実現した事例をご紹介します!
社会保険労務士法人とうかが抱えていた当時の課題や支援に対する率直な感想まで、インタビューでお伺いしました!是非ご覧ください!
コムデックの伴走支援は、「一緒に成長してける、将来一緒にやっていけそう」という実感がありました。
社会保険労務士法人とうかいさま
目次
【社労士】定期手続きの次は不定期発生手続きの自動化へ
前回、kintone(キントーン)とkrewData(クルーデータ)を活用して定期的に派生するタスクの自動化に成功した社会保険労務士法人とうかいさま。
▼社労士でkintone活用!タスク作成の自動化、見える化で作業時間大幅短縮
これにより、定期的に発生する手続きについてはスプレッドシート(エクセル)を卒業し、タスクの未作成による抜けや処理忘れによる漏れが無くなりました。
社会保険労務士事務所で発生する大きく分けて2種類の業務のうち、残るは入社や退社に伴う雇用保険、社会保険、住民税の手続き、出産に伴う各種休暇の手続き、労災手続といった、顧問先に不定期に発生する手続き業務です。
例えば入社・退社の手続きは顧問先が加入している保険組合の種類によって必要な処理が異なり、出産・育児にかかわる手続きは何年にもわたって進捗を追い、適時に処理をしなければならないケースもあるため、ベテランスタッフが気合と根性で属人的に処理を行っている状態でした。
当時の社会保険労務士法人とうかいさまが不定期に発生する手続きに関して抱えていた課題は以下の通りです。
- 各手続きの期日が決まっているが、タスクが細かかったり、何年も先のタスクがあったりするため期日を管理しきれない
- それぞれの手続きに付随するタスクが細かく、進捗が把握しにくい
- 各手続に必要な書類等が多く、完璧にわかるのは特定の人だけ
- 顧問先が加入している社会保険等の種類に応じて手続きが異なるため、「その会社のこの手続きは特定の人しかわからない」「一度担当してしまうと他の人に振り出せない」(分業のための情報共有コストが高い)状態になってしまう
顧客ごとに異なる手続き、どう自動化する?
前回お伝えした定期手続きについては、顧客管理アプリに登録した契約内容や賞与計算月等の情報からkrewDataで自動的にタスクを作成しました。
定期的に発生する手続きのタスク自動化
しかし、今回見える化したいタスクは顧問先のタイミングで不定期に発生する上、その顧問先が加入している社会保険の種類等によって必要な手続きの数や内容も異なるため、krewDataを活用して「月初めに一括でタスク作成」といった処理をするのは難しい状態でした。
定期発生手続き管理は「このタスクを確実に処理したかどうか」「作業量がどれくらいあるか」を端的に確認できることがポイントになりますが、不定期に発生する手続きについては対象となる従業員の情報の整理・管理も不可欠です。
それらの従業員に関する情報もkintone上で管理したいけれど、発生したタスクについては一か所で全て確認したい…!
というご要望を整理した結果、下図のような構成を目指しました。
顧問先ごとに手続きのマスタを作成、kintoneカスタマイズで解決
不定期に発生するタスクの自動作成を実現するために、まずは前回同様「顧客管理」に情報を集約する必要がありました。
その前提として、「発生するすべての手続き」をまずは「手続マスタアプリ」に登録し、その中から「この顧問先はこの保険だから、入社の時にはこのタスクとこのタスク、退社の時は…」といったように、「顧客管理アプリ」の各顧問先に該当する手続きを登録していきます。
続いて、大まかな手続き種類ごとに手続きを行う従業員の情報を登録するアプリを作成してきます。
こちらのアプリは、各手続毎に固有の必要情報を入力する項目は作りながらも、基本的な構成は同じです。
これらのアプリを同じ構成にし手続に対する情報管理の形式を社内で統一することで、後々新たな手続きが発生したとしても同じフォーマットで対応できるようにしました。
次に、各アプリに登録した手続きに必要な情報を元に、実際に行うべきタスクを登録・管理するアプリを作成しました。
情報を入力した各アプリでタスクを管理するのではなく、全ての手続きをひとつのアプリに集約することで、今行うべき全てのタスクを把握しやすくしました。
このとき、手続きに必要な各種書類も添付できるようにすることで、手続の際に別の保管場所まで資料を探しにいく必要がなくなりました。
アプリが作成できたら、今度は顧問先毎にパターンの分かれるタスクを自動作成するためのカスタマイズを行いました。
顧問先が加入している保険の種類によって手続きの内容が変わる入社・退社・従業員情報の変更については、顧客名を取得した段階で顧客管理アプリに登録された各種手続きが参照されます。
その上で、「手続の一括コピー」ボタンを押すと、ワンクリックで必要な手続き全てが手続管理アプリに登録されるようになりました。
複数種類の手続きをひとつのアプリに集約、全てのタスクを見える化
タスクが自動で登録されるだけではなく、基準日を元に期日も自動で登録されるため、たとえ次の手続きまで間が空くとしても抜け漏れの心配はありません。
また、情報の入り口はそれぞれの手続きアプリですが、最終的にタスクが作成される出口は一つのアプリに集約したため、「今現在全体でどれくらいの手続きが必要で、どれくらいの進捗なのか」を可視化できました。
今後は、お客様から依頼のあった手続の進捗状況を、kintoneを介してお客様にお見せする、そんな情報共有にチャレンジしていきたいとのことでした!
社労士の仕事にはつきもの…不定期発生する手続き管理をkintoneで行うメリットまとめ
- 発生した手続きと顧問先に合わせて自動でタスクを作成するため、抜け漏れがなく作業が属人化しない
- ひとつのアプリに手続きを集約することで、自動作成された手続を元に「今月どれだけ処理するべきタスクがあるか」「誰にどれだけのタスクがあるか」「未処理のタスクがどれだけ残っているか」が一目でわかる
- 基準日に応じて自動で期日が登録されるため、いつ行うべきタスクなのか悩む必要がない
- 各タスクに必要な資料も、タスクの中に添付しておくことができる
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