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社労士でkintone活用!タスク作成の自動化、見える化で作業時間大幅短縮|社会保険労務士法人とうかいさまのアプリ開発事例

お客様とのご契約に基づき、毎月、半年に一度、一年に一回等、決まった頻度で発生する各種手続き。

士業の方の業務は、顧問先のお客様の業務を請け負っているという性質上、抜け漏れは許されません。

今回は、そんな士業のひとつ、社会保険労務士法人とうかいさまがkintoneを導入することで「定期的に発生する業務の自動作成と見える化」を実現した事例をご紹介します!

最新の給与計算管理簿のkintone活用についてはこちら!

手続きに関する業務は大きく二つ、会社全体のタスク量がわからない…

愛知県名古屋市の名古屋駅ほど近くにオフィスを構える社会保険労務士法人とうかいさまは、積極的なIT活用により全国に300社以上の顧問先をお持ちの社会保険労務士事務所です。

働き方改革に関するセミナー等も開催しており、高い専門性で日々顧問先企業さまの成長を支援しておられます。

多くの社会保険労務士事務所の業務に共通することですが、そんな社会保険労務士法人とうかいさまで発生する業務は大きく2種類あります。

  1. 顧問先企業との契約に応じて定期的に発生する手続き業務
    例)給与計算、算定基礎届の提出、労働保険の年度更新、社会保険の定時決定、36協定届、賞与支払い届、昇給に伴う月額変更届
  2. 顧問先企業に不定期に発生する手続き業務
    例)入社、退社に伴う雇用保険、社会保険、住民税の手続き 出産に伴う各種休暇の手続き、労災手続

これらの業務を管理するため、社会保険労務士法人とうかいさまではスプレッドシート(エクセル)を使い、定期的に発生する業務については「毎月コピー&ペーストでタスクを作成し、処理日を入力して消し込み」、不定期に発生する業務についてはその時々で必要な処理が異なるため属人的に処理を行っている状態

そのため、「今月処理しなくてはいけないタスクが全体でどれくらいあるのか?」「現在の業務の進捗状況はどの程度なのか?」を把握することが難しく、さらに人の手でタスクを作成するため1年に数回しか発生しない業務については抜け漏れが発生しやすいという課題がありました。

この顧問先で発生する手続きは何?kintoneに情報集約

2種類ある手続きのうち、例えば給与計算であれば毎月、賞与計算・賞与支払い届なら6月と12月、社会保険の定時決定なら年に1回7月に……というように、顧問先企業から請け負っている業務(ご契約プラン)に応じて定期的に発生する業務。

これらの抜け漏れを防止し、なおかつ全体の業務量と進捗を把握しやすくするため、社会保険労務士法人とうかいさまが描いた理想の状態は「契約内容に応じて、該当する月になったらkintone(キントーン)上に自動的にタスクを作成」すること。

タスク作成の自動化を進めるため、まず取り組んでいただいたのは「顧客情報の整備」でした。
各顧問先について、給与計算を請け負うプランなのか、賞与は何月か、昇給月は、36協定の届け出月は?といった、「タスクを自動作成するために必要な情報」をkintoneの顧客管理アプリに落とし込んでいきます。

顧客管理に情報を集約することで、「どんな手続きであっても顧客管理を確認すればどの月に手続きを行えばよいのか」が分かるようになります。

プランによって給与計算を行う、行わないか異なります

何月にどの手続きが発生するのかを登録する部分

kintoneで定期的に発生する手続きを自動作成

顧客管理の情報が整ったら、次はタスク作成を自動化します。
今回は「毎月1日にその月に処理するべきタスクを一括で作成したい」とのことで、定めたタイミングで自動タスク作成を実行できるkintoneプラグイン:krewData(クルーデータ)を活用。

krewDataは、複数にまたがるkintoneアプリのデータを自由に集計、加工、結合できるプラグインです。

今回は、顧客管理アプリに登録された情報を参照し、賞与支払い届であれば当月の頭にタスクを作成、36協定届であれば更新月の一か月前の月初にタスクを作成…というように「いつタスクを発生させれば良いのか」を踏まえて該当の手続きを管理するアプリにタスクを自動作成するように設定しました。

これにより、社会保険労務士法人とうかいさまでタスク作成を自動化できた業務は以下の通りです。

給与計算

月100件ほど請け負っている給与計算業務について、毎月1日に自動で給与計算タスクを作成、その月に行うべきタスクは「給与計算管理簿アプリ」を確認すればわかる状態になり、何件が未完了なのか一目瞭然となった。

担当者ごとに何件担当しているのかもグラフでわかるようになったため、仕事の平準化を数値で判断できるようになった。

給与改定有無の確認

給与に変更があった場合には月額変更届の提出が必要となる可能性があります。

そのため、給与計算は請け負っていないが、手続き業務を請け負っているため、給与変更の有無を確認する必要がある企業についても自動で確認のためのタスクを作成しました。

賞与計算/賞与支払い届

顧客管理アプリに登録された賞与月を元に、毎月対象顧客だけを抽出して自動でタスクを作成しました。

算定基礎届の提出/労働保険の年度更新/36協定届

顧客管理アプリに登録された月には届け出を行う必要があるため、その2か月前にはタスクを自動作成し、あらかじめ手続きを進めて置けるように設定しました。

昇給に伴う月額変更届

給与改定から3か月間の給与を平均して2等級以上変動があれば月額変更届を提出する必要があります。

そのため、顧客管理アプリに登録された昇給月から3か月後に自動でタスクを作成するように設定しました。

各種手続きに関わるタスク管理をkintone化するメリット

タスク作成を自動化した社会保険労務士法人とうかいさまでは、これまでのタスクをスプレッドシートで管理をしていた時に比べてタスクの未作成による抜けや処理忘れによる漏れが無くなり、さらに担当者ごとの業務量や進捗状況も簡単に把握できるようになりました。

社会保険労務士法人とうかい様では、今回ご紹介した定期手続きの見える化に加えて、入社や退社と言った不定期に発生する手続きについてもkintoneでタスクを自動作成しています。
詳しくはこちらの記事でご紹介していますので、合わせてご覧ください!
▼社労士でkintone活用!顧問先ごとに異なる手続きを自動作成、仕事の抜け漏れゼロへ!|社会保険労務士法人とうかいさまのアプリ開発事例

手続きに関する自動化がひと段落したため、ここからは各担当者の1件当たりの処理工数等を見える化し、社内全体の生産性向上を図っていく他、お客様の理解を得ながら「手続き依頼の情報入力」を直接顧問先の方に行っていただくことでさらなる効率化を図っていきたいとのことでした!

社会保険労務士事務所をはじめとする士業の方が業務をkintone化するメリットまとめ

  • 業務量、進捗状況を正確に把握することができる
  • 行うべきタスク全て可視化され、必要に応じてリマインドを自動で行うため、抜け漏れが無くなる
  • 作業が属人化せず、分業が行いやすい(外注が可能になる)
  • クラウドでデータを保有しているため、リモートワークが可能になる
  • 情報が集約され、タスクが自動化されることでより多くの案件受注が可能になる

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この記事を書いた人

生田 智之

『DXの第一想起者』

日本人の心のふるさとである”三重県伊勢市”を拠点に、中小企業のDX化を支援しています。 kintoneをはじめとする、各社に合ったクラウドサービスの提案から導入、伴走まで一貫したサービスを得意としています。 また、youtubeではkintoneのノウハウを大公開する「kintone芸人」として活動しています。 「DX化したいけど具体的なイメージができない」「こうなりたい!はあるけど手段がわからない」…等の想いをお持ちの企業様、是非一度ご相談ください!

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