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残業月50時間超えを15時間に削減!見積書作成を20分から5分に短縮した元工事職人のkintone活用術|住宅設備工事業 松永興業株式会社さまのkintone hive 大阪2026 登壇レポート

kintoneで月商7倍!残業70%削減! kintone-hive大阪 登壇レポート
地域 大阪府
業種 住宅設備工事業
目的 kintoneで業務を効率化し、残業時間を削減したい
課題 ・工事職人が現場に給湯器を持っていくとき、商品の取り間違いが起こる
・紙によるデータ管理で、顧客に待ち時間が発生する
・見積書の作成が属人化しており、時間がかかる
効果 ・kintoneで見積書の作成時間が20分から5分に短縮された
・新人でも複雑だった見積書の作成ができるようになった
・月50時間を超えていた残業時間が15時間に削減された
・生まれた時間が、従業員が考え・創造することに使われるようになった

在庫管理や案件管理、見積書の作成など、紙やエクセルで運用している業務が多く、残業が慢性化している企業さまは少なくありません。
特に、専門知識を持つベテランにしか対応できない業務があると属人化が進み、新人がなかなか即戦力にならないという課題を抱えるケースも多いでしょう。

そんな課題をお持ちの場合には、kintoneで業務を整えて誰でも対応できる仕組みを作ることで、メンバーに「考える時間」が生まれ、会社が自然と良くなっていきます。

今回は、kintone hive 大阪2026に登壇された、給湯器などの住宅設備の交換工事を主事業とする松永興業株式会社さまのkintoneの活用事例をご紹介します!
「ベテランにしか対応できない業務をなんとかしたい」「残業を減らして社員が本質的な仕事に集中できる環境を作りたい」とお考えの企業さまは、是非ご覧ください。

養生テープ直貼りに床の上の顧客データ……残業月50時間超えを生んだ3つの課題

松永興業株式会社さまは、大阪府東大阪市に本社を置く創業11年目の会社さまで、給湯器をはじめとした住宅設備の交換工事を主事業とされています。
世に出回っている3,000種類もの給湯器を扱っているのが特徴で、一般家庭向け店舗「チカラもち」、ECモール向け「エコチェンジ」、法人向け「松永興業」の3ブランドで事業を展開されています。

松永興業株式会社さまでは、在庫管理・案件管理・見積書作成の3つの業務がすべてアナログのまま運用されており、残業時間が月50時間を超えている状況でした。

課題は大きく分けて次の3つです。

1つ目は、在庫管理がアナログで、工事職人が現場に給湯器を持っていくときに商品間違いが起こっていたことです。
入庫した給湯器の本体に養生テープを直貼りして顧客名と住所を手書きするという運用で在庫を管理していたため、養生テープの記載をもとに工事職人が商品を持ち出したとき、現場で「商品が違う」というトラブルが起こることがありました。

養生テープを直貼りして顧客名と住所を手書きするという運用

 

2つ目の課題は、顧客に待ち時間が発生することです。
案件管理では、1万件以上の顧客データを紙で管理し、床に積み上げた状態で保管している状態でした。

1万件以上の顧客データを紙で管理
顧客から電話がきたとき、保留にして探しに行く運用になっており、顧客を何分も待たせてしまうことがあったのです。

3つ目の課題は、見積書の作成に時間がかかっていたことです。
見積書を管理する共有フォルダは、給湯器ごとのフォルダが何重にもなっており、さらに奥底にエクセルファイルが格納されている状態でした。

給湯器ごとのフォルダが何重にもなっている

複雑な構造になっており、新人は目当てのエクセルファイルにたどり着けません。
3,000件以上にものぼる給湯器の価格は毎年改定されますが、データを一つひとつ開いて、閉じての更新作業が発生します。

手間のかかる作業なので業務時間内で終わらず、従業員が自宅に持ち帰って更新する日々が続いていました。
見積書の作成には1件あたり20分かかりますが、問い合わせは16分に1件届く構造で、残業の温床になっていたのです。

こうした課題によって、従業員の残業時間は月50時間を超えていました。
そのような状況下で、元工事職人だった担当者さまは、社長から「kintoneいいらしいよ、ちょっとやってみて」と声をかけられたそうです。

社長の一言をきっかけに独学でkintoneをスタート!3つのアプリを作成

社長の一言をきっかけに、担当者さまは残業時間を削減するために仕組みづくりに着手されました。
システムの開発や運用経験がゼロだった担当者さまは、インターネットで調べながらkintoneを学ばれたそうです。

そして、UIのシンプルさやプラグインの豊富さ、連携の簡単さに可能性を感じたといいます。

そして、「こんなことができたらいいな」と思いついたことを、すべてkintoneアプリに落とし込みました。
その結果できたのが、以下の3つです。

アプリ 達成したこと
案件リスト 床に積まれた1万件の顧客データを紙からデジタル化した
商品マスタ 3,000種類の給湯器をすべて登録し、CSVで書き出して金額を上げ下げすれば価格改定が一瞬で完了するようにした
発注品一覧 養生テープ管理から脱却し、いつどの商品が入出庫したかを管理できるようにした

アプリを作り上げた時点で、担当者さまは「これでほとんどすべて問題を解決できた」と感じていたといいます。
しかし、次の壁がすぐに立ちはだかったのです。

現場の抵抗にぶつかり全業務を体験して見えた本当の課題と解決のポイント

担当者さまは、作成したアプリを展開しようとしたところ、現場からの抵抗に直面したといいます。
ここからは、担当者さまの奮闘とその結果見えてきた本当の課題・解決のポイントを解説します。

現場の声に寄り添う

現場からは、「新しいことは覚えられない」「今までの仕事を勝手に変えていいのか」「マニュアルがない」「全部完成したら教えてください」といった声が相次ぎました。
担当者さまはさまざまな声を受け止め、事務処理・見積書作成・電話対応・養生テープ貼りまで、全業務を自ら体験することで現場に寄り添うことにしました。

その結果、3,000種類の給湯器の見積書作成が難しすぎて、新人にはできないという本当の課題が見えてきたのです。

知識がない新人でも使える仕組みを作る

見積書作成の運用は、ベテランの知識に依存した状態になっていたことがわかりました。
ベテランは、メーカーの型番を覚えることで見積書を作成していたのです。この方法は、新人には真似できません。

担当者さまは、知識がなくても正しい答えにたどり着ける仕組みを作ることで、属人化が解消され残業を減らせると考えました。
そこで、作成した3つのアプリを関連レコード一覧を使って連携し、1つのアプリで給湯器の金額と在庫を確認できるようにしました。

給湯器の分類に関する6つの項目を選択していくことで、3,000種類から候補が絞られる仕組みです。
10件ほどまで候補が絞られれば、新人でも目当ての給湯器を見つけられます。

知識がなくても正しい答えにたどり着ける仕組み

さらに、Print Creator(プリントクリエイター)を使って、ワンクリックでPDF出力できる仕組みも整えました。
これにより、見積書作成時間は1枚あたり20分から5分に短縮されて、新人でも作れるようになりました。

見積書作成時間は1枚あたり20分から5分に短縮

残業時間が月50時間から15時間に削減!「考える時間」が生んだ大きな成果

見積書作成の仕組みを再構築したことで業務時間が大幅に削減され、残業時間は月50時間から15時間に削減されました。
しかし、真の成果は浮いた時間がメンバーの「考える時間」に充てられ、売上アップや顧客満足度向上に向けた取り組みが自然と生まれていったことです。

例えば、商品マスタを活用して楽天市場・Yahoo!ショッピングへの一括商品登録を実施した結果、掲載商品数は30点から1,000点に拡大し、月商が350万円から2,700万円にまで増加したのです。
現在は、エコチェンジブランドが両モールで工事付き給湯器のナンバーワン売上を達成しています。

また、顧客とのLINEでのやり取りをkintoneに取り込み、AIが過去のやり取りを読み込んで返信内容を提案する仕組みも構築しました。
担当者はキーボードを使わず、AIの提案を確認してボタンひとつで送信できます。

kintoneとAIを掛け合わせた活用について、詳しくは以下の記事をご覧ください。
▼kintoneとLINE公式アカウントの連携・AI導入で問い合わせ管理を効率化!顧客対応の属人化も解消|建設業 松永興業株式会社さまのアプリ開発事例

こうした取り組みの結果、取引先との関係が「商品の発注のみ」から「工事依頼をもらう関係」へと発展しました。
会社の利益が上がったことで従業員への還元も可能になり、顧客からも高評価のレビューを獲得しています。

担当者さまは「kintoneはただのツール。ただし、人が考え・創造する時間を作ったら、社内の熱量が上がって会社が循環して良くなった。」と、今回の取り組みを振り返っておられました。
kintoneによる業務改善がきっかけとなって、「四方良し」がついに実現したのです。

今後は経理・事務領域にもkintoneを展開し、さらなる改善を目指す

松永興業さまは、kintoneで業務を効率化するだけではなく、生み出された時間を「人が考え創造すること」に使うことで、社内の熱量が上がり会社が自然と良い方向へ循環していく土壌を作ることに成功されました。
今後は、経理や事務処理の領域に残っているアナログ業務もkintoneで効率化していく予定です。

コムデックでは、kintoneの導入から定着までをサポートする「kintone伴走支援」を提供しています。
松永興業さまのように、kintoneを使って会社を改善したいという企業さまは、お気軽にご相談ください。

「kintone伴走支援」サービスページはこちら

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この記事を書いた人

佐田 薫士

『kintoneスペシャリスト』

日本人の心のふるさとである”三重県伊勢市”を拠点に、中小企業のDX化を支援しています。 主にkintoneのカスタマイズを得意とし、サイボウズ認定資格である「kintone Associate」「kintone Customization Specialist」「kintone AppDesignSpecialist」「System Design Expert」を取得しています。 kintoneは他ツール(RPAや販売管理システム等)との連携も得意としていますので、皆様の業務の手助けになりそうな事例を見つけ、是非ご相談ください! youtube「kintone芸人」で検索!

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