kintoneの社労士業務改善パッケージをカスタマイズして自社に合ったタスク･スケジュール管理の仕組みを実現｜クリアワン社会保険労務士法人さまのカスタマイズ事例

kintoneを利用されている社会保険労務士事務所さまで、サンプルアプリやパッケージのアプリそのままでは自社に合ったタスク管理が難しいという声をよく聞きます。
自社にフィットした仕組みにするには、kintoneのカスタマイズがおすすめです。

今回は、社労士業務改善パッケージを導入されたうえで、自社にフィットした給与計算タスク管理の仕組みを構築されたクリアワン社会保険労務士法人さまの事例を紹介します。
「給与計算のタスク管理を効率化したい」「自社に合った形にカスタマイズしたい」という企業さまは、是非ご覧ください。

エクセルで管理していた給与計算スケジュールを脱却し、kintoneで進捗を管理したい！

クリアワン社会保険労務士法人さまは、企業の「人(従業員)」と「会社運営」の両面を重視し、労務管理･組織運営をサポートするコンサルタント型の社労士法人さまです。
「お客様の目標達成を、人事労務の専門家として支援すること」をミッションとして掲げ、各サービスを通じて、企業の成長ステージに合わせたきめ細かい支援を目指しておられるのが特長です。

クリアワン社会保険労務士法人さまは、これまでエクセルを使ってタスク管理をされていましたが、社労士業務改善パッケージを導入することでkintone(キントーン)化し、少しずつ運用を始めたところです。

そのようななかで、同じくエクセルで行っていた給与関連業務のスケジュール管理もkintone化したいと考えたクリアワン社会保険労務士法人さま。
従来は、以下のようなエクセルで顧問先ごとに毎月の給与計算スケジュールを組み立てていました。

使い慣れたエクセルのガントチャートは、各月・各顧問先のスケジュールを俯瞰して見やすいというメリットがあります。

では何故このスケジュール管理をkintone化しようと思ったのかと言うと、その他のタスクがkintoneに集約されていくなかで、データが分散しているとその先の分析や集計に活用できないという点に着目されたためです。
kintoneに情報を一元化することで、今後の採算分析にも活かしていけるのではないかと考えたクリアワン社会保険労務士法人さま。
先々のAI活用も見据えて、この機会に給与計算スケジュールのkintone化を進めることになりました。

導入した社労士業務改善パッケージにも給与計算業務を管理するアプリは含まれていますが、それは給与計算をやったか、やっていないかを管理する機能に留まります。
クリアワン社会保険労務士法人さまが行っているような、給与計算の細かい工程までは管理できません。

kintone上で、自動的に大まかなスケジュールを作成して手動で微調整したり、予定のステータスを変更したときに色が変わって進捗状況をわかるようにしたり、担当者別にタスクを絞り込んだりしたいと考えたクリアワン社会保険労務士法人さまでは、タスク･スケジュール管理の仕組みを構築するため、kintoneをカスタマイズすることになりました。

社労士の複雑な給与計算タスクの管理をkintoneで効率化！スケジュールの自動作成と柔軟な調整ができる仕組みを構築

クリアワン社会保険労務士法人さまの場合、社労士業務改善パッケージ導入の際に合わせて導入したkrewData(クルーデータ)を活用することで、スケジュールの自動作成が可能です。
今回は、顧客先管理簿アプリに給与計算スケジュールの元になる工程マスタを登録いただくと、月頭に翌月の給与計算スケジュールを自動作成する仕組みを構築しました。
これにより、顧問先別に必要な工程を設定できる他、エクセルのときに発生していた手入力の作業がなくなります。

あとは自動作成されたタスクを管理する方法が重要となります。

従来のようにガントチャート形式でスケジュールを詳細に管理するにはKEIKAK(ケイカク)などの有償プラグインが必要になりますが、今回は無料のプラグインで対応しました。
構築の流れとしては、まずご要望に沿って作成したプロトタイプアプリを作成し、実際にアプリをご覧いただきながら細かい仕様を検討していただきました。

希望の仕様をまとめて共有いただいたあとは、コムデックがそれに対して回答･確認をさせていただくことで仕様を固め、実際の構築に進んでいます。
こちらが構築後の給与計算スケジュール管理アプリです。

エクセルとは見た目が異なりますが、ガントチャート形式でスケジュールが表示されています。
今回はサンプルデータのみが表示されていますが、顧問先ごとに行が分かれて表示される仕組みです。

ドラッグアンドドロップで簡単かつ直感的に予定を調整できるので、エクセルのような細かい入力作業は必要ありません。
画面上のタスクをクリックすると編集できる画面がポップアップで出てくるため、ステータスの変更も簡単に行うことができます。

ステータスが変わると色も変わるので、視覚的にもタスクの進行状況がわかるようになっています。

また、1カ月単位だけではなく、月をまたぐ給与計算関連タスクも管理しやすいよう数か月まとめてガントチャートを表示できるのもポイントです。

当初のご要望に合わせて、あらかじめ「自分が担当者」の一覧を作ることで担当者が自分のタスクを簡単に絞り込めるようにもしています。

kintoneで自社の運用にあわせたスケジュール管理を行うためのポイント

ここからは、クリアワン社会保険労務士法人さまにフィットする仕組みを構築するにあたって、とくに時間をかけて検討したポイントを紹介します。
ガントチャートプラグインを選ぶ際のポイントにもなっているので、是非参考にしてください！

実際に試してからプラグインを決める

ガントチャート形式を実現するプラグインはさまざまありますが、クリアワン社会保険労務士法人さまがイメージする仕様に近いもの、要望を実現できるものを選定する必要がありました。
今回比較したのは、日程･工程･稼働表作成プラグインとTimeline(タイムライン)の2つです。

日程･工程･稼働表作成プラグインは、TiSが提供しているプラグインで、実際に今回の構築で採用しています。
Timelineも同じくTiSが提供しているプラグインですが、運用するにあたってのアプリ構成がかなり異なります。

その他にもkintoneで使えるガントチャートプラグインは以下の動画または記事でご紹介しています！

▼kintoneでガントチャートが作れるプラグイン4選【無料・有料】工程進捗管理を実現！

日程･工程･稼働表作成プラグインは、タスクをひとつずつレコードとして登録する必要があります。
一方Timelineならひとつのレコードのなかにテーブルでタスクを登録できるので、入力の手間だけを見るとこちらのほうが運用しやすそうに見えます。

しかし、実際にアプリを見ていただくなかで、レイアウトや使い勝手の良さからクリアワン社会保険労務士法人さまが選んだのは日程･工程･稼働表作成プラグインでした。
プロトタイプのアプリで実際にプラグイン適用後の状態をみた上で判断いただけるのも、コムデックの伴走支援ならではと言えるでしょう。

給与計算後のタスクも管理しやすい仕組みを作る

社労士業務改善パッケージには月額変更管理簿と賞与計算管理簿、賞与支払い届管理簿が含まれており、それぞれ指定した月にタスクが出来上がる仕組みです。
しかし、クリアワン社会保険労務士法人さまの場合、臨時の賞与支払いや月変は随時発生する可能性があり毎月チェックが必要になるため、それらのタスクも給与計算と一連のタスクとして扱いたいというご要望がありました。

ただし、「一連のタスクとして運用したい」という一方で、賞与支払い届や月額変更の届け出は給与計算･賞与計算が完了してから実施するため、スケジュール上のタスクとはタイミングを分けて管理したいというご要望もあり、どのようにタスクを管理するかが課題となっていました。
そこで、先ほど構築したスケジュール管理から、必要なときにだけ賞与や月変のタスクを「不定期手続き管理簿」に作成できるように構築を行いました。

タスクの作成は、給与計算スケジュール管理(ガントチャートのアプリ)に設置したアクションボタンから行います。

これにより、給与計算タスクは計算終了時点でクローズできるほか、必要に応じて届け出タスクを後から追加することが可能です。
当初はkrewDataやJavaScriptでの自動化も検討しましたが、最終的には「必要なときにボタンを押す」というシンプルな運用で十分との判断から、標準機能のアクションボタンを採用しました。

kintoneで社労士の給与計算業務のタスク管理をカスタマイズしたメリット

クリアワン社会保険労務士法人さまでは、kintoneのカスタマイズを実施したことで、給与計算のタスクを自動作成し、ガントチャート上でスケジュールを調整ができる仕組みが整いました。
ガントチャート上でステータスを入力･変更できるため、給与計算のスケジュールとタスク管理をkintoneに集約できます。

「自分のタスク」が自動で絞り込まれるので、残っているタスクが可視化され、管理もラクになるでしょう。
最終的なクリアワン社会保険労務士法人さまの給与計算関連タスクのアプリ構成は以下のようになっています。

ただし、現状だと請求集計のための従来の給与計算管理簿（給与計算の結果の人数や金額を登録するアプリ）とスケジュールを管理しているアプリが分かれており、二重管理に近い状態になっています。
給与計算管理簿は「1社1月1レコード」なのに対し、スケジュール管理は「1社1月複数レコード」と仕組みが異なり、請求情報を誤ってスケジュール側に入力するとかえって請求漏れや二重請求の発生が懸念されるため、請求関係は従来通りの仕組みで運用している状態です。

役割を明確に分けて運用しているため問題はありませんが、手間が大きくなれば今後統合を検討する予定です。

社労士業務改善パッケージを活用してさらなるタスク管理の効率化を進める

クリアワン社会保険労務士法人さまは、社労士業務改善パッケージの導入後、kintoneのカスタマイズを行ったことで、自社にフィットした給与計算業務のタスク･スケジュール管理が可能になりました。
これにより、この先のデータ活用もよりスムーズに進んでいくことでしょう。

コムデックでは、社労士さまの複雑で幅広い業務をトータルでサポートするアプリをパッケージ化した「社労士業務改善パッケージ」を提供しています。
「給与計算業務のスケジュール管理が煩雑化している」「各種業務管理を一元化したい」という企業さまは、お気軽にお問い合わせください。

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