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kintoneのAPI連携とは?できることや設定方法・活用事例を徹底解説

kintone API連携って何?使い方・事例を紹介

最近は業務効率化のための様々なツールがあり、それを使う企業側は多様な選択ができるようになった反面、いろいろなソフトを併用することのデメリットも出てきています。
顧客情報を何度も入力したり、多くのソフトのブラウザを開いて情報を転記したりして、結果的に時間がかかってしまっている方も多いのではないでしょうか。
かといって、業務のすべてをまかなえるような都合のいいソフトなどは無いか、あっても非常に高額または使い勝手が微妙なケースがほとんどで、複数ツールの併用を続ける必要があるのが現実です。

複数のソフトを使い分けながら、入力や転記の手間を省いてくれるのが、kintoneのAPI連携です。
kintoneではアプリ間だけでなく、さまざまな外部サービスともAPI連携ができます。
本記事では、API連携でできることや設定方法、活用事例を徹底解説します。

この記事でわかること

  • kintoneのAPI連携でできること
  • kintoneのAPI連携の設定方法

こんな人におすすめの記事です

  • kintoneと自社で使用しているツールを連携したい方
  • kintoneのAPI連携の具体的な設定方法が知りたい方

kintoneのAPI連携とは?

APIとは「アプリケーション・プログラミング・インタフェース(Application Programming Interface)」の略で、アプリケーション同士を連携する接点となるもののことです。
身近なところでは、グルメサイトから地図アプリを検索するときや、宅配便の配送状況がメッセージアプリで届くときなどに使われています。

kintone(キントーン)でもAPIを利用することで、外部サービスとの連携が可能です。
連携できるツールには、GoogleカレンダーやGmailといった皆さんもよく使っているサービスから、LINE WORKS(ラインワークス)、Slack(スラック)といったチャットツールなど、さまざまなものがあります。

kintoneのAPI連携でできること

API連携を活用すると、kintoneで管理しているデータを外部サービスへ渡すことができます。
例えば、kintoneで管理している受注データを別の請求書発行システムに連携することが可能です。

逆に、問い合わせ等を受け付けるWEBフォームとkintoneの顧客情報も連携できるため、外部サービスからkintoneデータへの登録・更新・削除なども行えます。

kintoneではアプリごとにAPIトークンを生成することが可能です。

コムデック kintone api

kintoneのAPI連携を利用するメリット

kintoneを外部システムと連携することで、1つの事務処理に複数のソフトを開く必要がなくなります。
また、顧客の基本情報といった共通して必要な項目は自動入力ができるため、転記する手間が省けミスも減らせるのがメリットです。

データを一元管理することで、時間短縮と精度の向上が期待できます。

kintoneでAPI連携を設定する方法

kintoneでは外部連携できるサービスが多数あり、サイボウズデベロッパーネットワークでは、対応するサービスとその方法が60以上公開されています。

参考:外部連携サービス一覧

kintoneでAPI連携を設定するには、大きく分けて2通りの方法があります。

kintoneをカスタマイズする

API連携を設定する1つめの方法は、自分たちでkintoneをカスタマイズすることです。
kintone REST APIを使うことで、自社の既存システムなどと連携できます。

kintone REST APIは便利な機能が多い一方で、利用にはJavaScript(プログラミング言語)の知識が必要になるのが難点です。
初心者には難しいため、社内で対応できない場合は開発パートナーなど外部のプロに頼むのが賢明と言えます。

外部連携サービスを使う

API連携を設定するもう1つの方法は、既存の外部連携サービスを使うことです。
kintoneではGmailやスプレッドシート、LINE WORKSなど、サードパーティーが開発したデータ連携ツールが多数用意されています。
これらを利用すれば開発コストをかけずに、簡単な操作のみでスピーディーな実装が可能です。

Googleカレンダーとの連携方法はこちらの記事で詳しくご紹介しています!
▼kintoneとGoogleカレンダーを同期させるメリットとは?便利な連携プラグインも紹介

kintoneとLINE WORKSを連携させる外部連携サービスについては、こちらの記事をご覧ください。
▼kintoneとLINE WORKSを連携!チャット連携で業務効率を向上させる方法とは|kintone for LINE WORKS

kintoneでAPI連携を活用した成功事例

ここからは、実際にkintoneでAPI連携を活用した成功事例をご紹介します。
どこの企業にもよくある悩みが解決できた事例となっていますので、是非参考にしてください。

請求データを連携して請求書を自動作成

▼kintoneとマネーフォワードクラウド請求書を連携!請求データを自動作成|社会保険労務士法人とうかいさまのアプリ開発事例

kintone×MF請求書連携 自動で請求データ作成

社会保険労務士法人とうかいさまは、顧問契約を結んだ企業の社会保険手続きや労務相談、従業員の給与計算などを行う社労士法人さまです。
顧問先情報の管理は以前からkintoneを使っていましたが、毎月の請求業務はマネーフォワードクラウド請求書で行っており、請求書を作るたびに契約プランや給与計算人数の情報を入力していました。

そこで、毎月の請求書発行をもっと効率化したいと考え、kintoneとマネーフォワードクラウド請求書を連携
kintoneに登録された企業ごとの請求情報を1つのレコードに自動集計する仕組みはすでに構築済みだったため、集計された請求データをマネーフォワードクラウド請求書に自動連携するだけで、毎月100件以上の請求書が簡単に作れるようになりました。
顧問先企業から見れば、今まで通りの請求書を受け取れるので、混乱を招くこともありません。

API連携を活用したことで、毎月発生する入力作業、チェック作業を大幅に削減できたそうです。

WEBフォームの連携で抜け漏れを防止

▼フォームブリッジでkintone×WEBフォームを作成、自動連携で対応抜け漏れなし!|社会保険労務士法人とうかいさまのアプリ開発事例

社労士でkintone活用 WEB入力フォームをkintoneへ自動連携

請求データの連携だけではなく、社会保険労務士法人とうかいさまではkintoneとWEBフォームツール「フォームブリッジ」の連携にも成功されています。
フォームブリッジとは、ホームページなどからアンケートやセミナー申し込み、お問い合わせ等の情報を得るためのツールです。

社会保険労務士法人とうかいさまでは、顧問先から請け負う業務に応じて「社会保険手続きに伴う月次状況連絡票」や「給与計算に伴う勤怠・給与計算依頼表」などの連絡をGoogleのWEBフォームでもらっていました。
顧問先企業がこれらのフォームを提出すると、社会保険労務士法人とうかいさまの登録メールアドレスに通知が来る仕組みです。

この方法の場合WEBフォームで届いた内容をkintoneへ登録し直さなければいけませんが、フォームブリッジという連携ツールを導入することで、送られてきたフォームから直接kintoneにデータが登録されるように設定しました。
フォームブリッジを使えば、kintoneとフォームの対応する項目を設定するだけで、簡単に連携が完了します。

前述の請求書発行システムとの連携に続いて、WEBフォームとkintoneの連携にも成功し、ますます作業効率がアップした事例です。

LINE WORKSと連携して業務効率化

▼kintoneとLINE WORKSを連携!ほしい通知を逃さずキャッチ|介護業 社会福祉法人ゆめネットさまのアプリ開発事例

ほしい通知を逃さない!kitnoneLINE WORKS連携

社会福祉法人ゆめネットさまは、生活介護施設や就労継続支援施設など10以上の事業所を運営している企業さまです。
数年前からkintoneを導入し、利用者様の情報管理やアセスメント、国保連への請求データ作成などに活用していました。

しかし、kintoneの運用が軌道に乗るにつれ「重要な通知に気付けない」という新たな課題が出てきました。
もちろんkintoneの標準機能である通知は設定していますが、常にブラウザやメールを確認しているわけではないため対応は遅れてしまいがち
迅速に共有したい情報は、kintoneのレコードを登録したあとLINE WORKSでチャットも送っている状態でした。

そこで、この二度手間を省くために「kintone for LINE WORKS」という連携ツールを導入。
kintone for LINE WORKSなら、kintoneの更新を自動でLINE WORKSに通知できるうえ、対象者や通知内容も柔軟に設定が可能です。
これにより、重要な通知を見逃すことがなくなり、よりスムーズな情報共有を実現しました。

API連携でkintoneを上手に活用しよう

kintoneはアプリ間だけでなくさまざまな外部サービスともAPI連携が可能です。
API連携をすることで、1つの作業にたくさんのソフトを開いたり、同じ情報を何度も入力したりする手間が省けます。
また、データを一元管理することで入力ミスも減るのがメリットです。

自社の業務フローに「データを参照して何かに転記する」という工程が含まれている場合は、ぜひAPI連携を検討してみてください。

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この記事を書いた人

生田 智之

『DXの第一想起者』

日本人の心のふるさとである”三重県伊勢市”を拠点に、中小企業のDX化を支援しています。 kintoneをはじめとする、各社に合ったクラウドサービスの提案から導入、伴走まで一貫したサービスを得意としています。 また、youtubeではkintoneのノウハウを大公開する「kintone芸人」として活動しています。 「DX化したいけど具体的なイメージができない」「こうなりたい!はあるけど手段がわからない」…等の想いをお持ちの企業様、是非一度ご相談ください!

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