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原価分析のノウハウを「組織知」として蓄積!原価率改善をAIが強力サポート

目的 原価分析を単なる集計作業で終わらせるのではなく、結果をもとに改善策を立て、ノウハウを蓄積できるようにしたい
課題 ・原価集計に手間がかかるため報告がゴールになってしまい、改善策の立案や実行に至らない
・原価分析の結果が担当者個人の反省で終わってしまい、組織としての学びにならない
効果 ・原価の集計・分析や資料作成の工数を削減できる
・赤字案件の原因や有効な対策が「組織知」として蓄積され、同じ失敗を繰り返さなくなる

原価分析は、案件ごとにかかったコストを計算し、利益率が低い原因を探ったり、改善策を立てたりする作業です。
企業の利益向上や適正な価格設定に直結するため、とても重要な取り組みと言えます。

一方で、原価分析が単なる集計作業で終わってしまい、業務改善や利益改善にまでたどり着けていない例もよく見られます。
原価や利益率を気にしているのは経営層と管理職だけで、なかなか現場に浸透しない……とお悩みの方も多いのではないでしょうか。

そこで有効なのが、AIを活用した「組織知」の形成です。
この記事では、原価分析におけるkintone × AI活用について解説します。

原価分析、中途半端になっていませんか?

企業における原価分析では、次のような課題がよく見られます。

  • 原価の集計はできているが、改善策の立案や実行につながっていない
  • 利益が出ている案件・顧客・工種などを数字で客観的に説明できない
  • 案件ごとの利益率にばらつきがあるが、その原因を分析できていない
  • 月次の原価集計・分析に時間がかかり、問題が表面化する頃には手遅れになっている
  • 赤字案件の振り返りが担当者個人の反省で終わってしまい、組織としての学びにならない

このように、原価分析は会議で数字を発表することがゴールになってしまい、改善策の実効性に乏しいケースも多いのが現状です。
分析結果を企業の成長につなげるためには、経営層や管理職だけでなく、現場レベルで原価に対する意識を高めていくことが大切です。

原価分析はAIを使った「組織知」の形成でレベルアップできる

上記のような原価分析の課題を解決するためには、「組織知」の形成が有効です。
ここからは、組織知とは何か、どうすれば形成できるのかについて解説します。

こちらの記事では「組織知」を取り上げたDX担当者勉強会のレポートを公開しています。

▼AIを使って成果を再現できる組織になるには?|第33回DX担当者勉強会レポート

組織知とは

組織知とは、個人が持つ知識やノウハウ、暗黙知などを組織全体で共有・蓄積し、組織の資産として活用できる状態にしたもののことを言います。
具体的には、業務の進め方や判断基準、社内ルール、企業文化などが含まれます。

組織知があれば、ベテランか新人かに関係なく、一定のレベルでパフォーマンスを発揮できるのがメリットです。
さらにコムデックでは、これからの時代の組織知は「組織知=人的資本 × AI資本」で表せると考えています。

ここで言う「人的資本」とは、一人ひとりの知識、判断力、発想力、人間関係づくり、パターンを見抜く力などを指します。
また「AI資本」とは、会社として構築・蓄積するAI活用の仕組みを指します。

例えば、ワークフロー、独自データ、AIロジック、評価の蓄積などです。
さらに、「個人でのAI活用」と「組織でのAI活用」には、次のような違いがあります。

個人でのAI活用 組織でのAI活用
目的 作業の自動化、効率化 学習ループ、独自の「組織知」を形成
活用方法 AIを単発で使い、個人の生産性向上に利用 AIを組織横断で使い、知識・経験・成果をAIに学習させつつ利用
AIの役割 人間の作業を補助、スピードアップ 人とAIが相互に学習する(日々の業務記録や顧客とのやりとり、試行錯誤を人とAIの間で循環させる)
ポイント できていないことをAIにやらせる AIを活用し付加価値を高める

「組織知」を考える際のポイントは、人的資本とAI資本が掛け算で表されるという点です。
これは、どちらかがゼロだと、もう片方の値がどれだけ高くてもゼロになってしまうことを意味します。

したがって、組織知を形成する際は「人的資本」と「AI資本」の両方を高めていくことが重要になります。

AIで組織知を形成する方法

AIで組織知を形成する方法は、次の4つのステップで表せます。

  1. AIが学習するためのデータベースを作る(一次情報、一次解釈の蓄積)
  2. AIがデータベースをもとにアウトプットを生成する
  3. 2のアウトプットに対して、人の意見・判断・成果をフィードバックする
  4. AIがフィードバックの内容を学び、次のアウトプットに活かす

ここで見落とされがちなのが「データベースの中身」です。
一次情報とは、材料費、労務費、外注費などを指します。

これらについては、すでにしっかり管理できている企業さまも多く見られます。
一方で、一次解釈である結果に対する考察、担当者の所感、振り返りなどを管理できている企業さまは、まだ少ないのが現状です。

一次情報だけでなく、一次解釈まで蓄積してからステップ2以降を回していくことで、初めてAIが真価を発揮して、他社との差別化ができるようになります。

kintone × AI で原価分析システムを構築する方法

組織知を形成するためのツールはいろいろあります。
前述の通り、データベースを蓄積し、組織で共有できる機能があれば使えますが、ここでは一例としてkintoneとAIで原価分析のシステムを構築する方法を紹介します。

原価分析におけるkintone(キントーン) × AIの活用事例については、こちらの記事もご覧ください。

▼工事原価の異常をAIが早期発見!コムデック 生成AI for kintoneで構築する建設業の原価アラートシステム

▼【建設業×AI】利益率が低い現場の要因をAIで分析!改善提案も作成

1.データを蓄積するためのアプリを作成する

蓄積するデータは、案件ごとの見積・実行予算、原価実績(材料費・労務費・外注費・経費)、進捗、工事の変更・追加履歴、赤字・黒字の要因などです。
原価集計アプリでは、工事ごとに発生した原価の実績を、経理科目や現場科目ごとに管理します。

原価分析 AI

実行予算アプリでは、工事ごとの実行予算を科目単位で管理します。

原価分析 AI

日報管理アプリでは、現場毎にその日誰が何時間作業にあたったかを記録します。

原価分析 AI

2.コムデック 生成AI for kintoneで分析し、改善策を生成する

続いて、「コムデック 生成AI for kintone」を設定します。
コムデック 生成AI for kintoneは、kintoneとChatGPTを連携するためのサービスです。

このサービスを使うことで、kintoneに蓄積した自社独自のデータを検索・分析したり、新たな施策を提案したりすることが可能になります。
先ほど作成したアプリの情報を横断して分析し、予算と実績の差異が大きい案件を抽出したうえで、原価が膨らんだ要因の仮説と改善案を生成するよう設定します。

原価分析 AI

複数の案件をまとめて分析する場合は、「原価解析(稼働中現場)」「原価解析(終了現場)」のどちらかのボタンを押します。

原価分析 AI

特定の案件を深掘りしたい場合は、「単体分析へ」をクリックして単案件アプリに移動します。
こちらでは、案件を指定してさらに詳しく分析が可能です。

原価分析 AI

「原価解析」ボタンを押すと、AIによる分析結果が表示されます。

原価分析 AI

3.AIの分析結果に対してフィードバックを行う

AIの分析結果が出たら、責任者が確認して「どこに着目して分析をしてほしいか」「原価が膨らんだ本当の原因は何か」等を判断し、判断理由や実際に講じた対策、その結果をAIにフィードバックして、出力の修正を依頼します。

原価分析 AI

フィードバックすると出力結果が書き換わるので、問題なければ「この内容で保存」をクリックします。

原価分析 AI

「この修正内容をメモリに登録しますか?」というダイアログが表示されるので、登録したい内容にチェックを入れて「選択した内容を登録」をクリックすると、フィードバックが蓄積される仕組みです。

原価分析 AI

4.管理者が承認し、次回以降のAIに反映する

メモリに追加されたフィードバックは、メモリアプリに「候補」として蓄積されています。

原価分析 AI

管理者は保存されたフィードバック内容を確認し、会社の「組織知」として採用する場合はメモリアプリまたはAI設定アプリで「承認」をクリックします。

原価分析 AI

承認すると、次回以降のプロンプトに自動で組み込まれる仕組みです。

原価分析 AI

こうして「データの蓄積→AIによる分析→人間によるフィードバック→次の分析に反映」を繰り返すことで、出力の精度を向上させながら、ノウハウを「組織知」として蓄積することが可能になります。

原価分析にAI × kintone を活用するメリットとは

原価分析におけるAI活用を成功させる秘訣は、フィードバックにあります。
なぜなら、数字の差異はAIでもキャッチできますが「なぜそうなったのか」は人間にしか分からない一次解釈だからです。

考えられる原因とその理由を必ず記録として残すことで、原価分析が「単なる集計作業」から「打ち手の立案」になります。
具体的なフィードバックの例としては、次のようなものが挙げられます。

  • AIが挙げた要因のうち、実際の主要因がどれで、なぜそう判断できるのか
  • 見積や実行予算の段階で見落としていた条件
  • 実施した対策とその結果(効果の有無)
  • 原価が膨らみやすい顧客・時期・工種など、自社独自の傾向

こうしてAIを育てていくことで、赤字の兆候を早期に把握し、案件が終わる前に改善策を講じられるようになるのがメリットです。
赤字の原因や有効だった対策が「組織知」として蓄積されれば、同じ失敗を繰り返さなくなります。

もちろん、分析や資料作成にかかる工数も削減できます。
これにより、会議が「報告の場」から一歩踏み込んで「意思決定の場」に変わることも期待できます。

適正な利益の案件・顧客・工種の傾向が見えれば、今後の受注方針や見積基準に反映することも可能です。
経験が浅い社員でも、数字から現場の状況を読み解けるようになるため、原価意識が組織に浸透しやすくなることもメリットです。

kintone × AI で、原価分析を利益改善につなげよう!

原価分析は、「この案件の利益が多い/少ない」の把握のみで止まっている企業さまも少なくありません。
利益改善や業務改善につなげるためには、なぜそうなったのか、今後どうすべきかを考えることが大切です。

kintoneにデータを蓄積してAIで分析し、さらにkintoneを介して情報を共有・活用することで、組織全体の意識改革につなげられます。
コムデックでは、kintone × AIの活用をサポートする「コムデック 生成AI for kintone 導入コンサル」というサービスを提供しております。

「原価分析を強化したい」「AIを活用したいけど何から始めたら良いのか分からない」という方も、ぜひお気軽にご相談ください。

「コムデック 生成AI for kintone 導入コンサル」サービスページはこちら

この記事を書いた人

西道 涼

課題を見抜き解決に導くスペシャリスト

コムデックのkintone事業部部長として、中小企業の業務改善とDX/AI推進を支援しています。 会社ごとの悩みや業務上の課題を丁寧にヒアリングし、単にITツールを導入するのではなく、「ITやAIを活用して課題をどう解決し、業務をどう変えていくか」まで見据えた提案を得意としています。 特にkintoneの導入支援や、導入後の活用・定着を支える伴走支援に強みがあり、課題整理から要件設計、構築、運用改善まで一貫してサポート。 お客様の立場に立って最後まで責任を持って向き合う姿勢から、長期にわたり厚い信頼をいただいています。

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