正式提供開始!kintone AI の5つの機能は何ができる?専門家が正直レビュー
最近はあらゆる場面でAI活用が広まっていて「自社でもkintoneとAIを連携して使ってみたい」という声をよく聞きます。
しかし、いざ導入するとなると「具体的にどんな業務で使えるのか」「どの程度のことができるのか」といったことが分からない方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、kintoneの開発元であるサイボウズが提供する「kintone AI」について、コムデックのエンジニアが実際に使ってレビューしてみました。
搭載されている5つの機能(2026年5月現在)の良いところ・微妙なところを、それぞれ忖度なしで解説していますので、ぜひ参考にしてください。
本記事の内容は、こちらの動画でも詳しく解説していますのであわせてご覧ください。
目次
追加料金不要で使える!「kintone AI」 とは?
kintone AIは、業務管理アプリkintone(キントーン)で使えるAI機能です。
ChatGPTやGoogle Geminiのような汎用ツールとは違って、自社のkintoneに蓄積したデータを元に、より具体的な検索や分析ができます。
ITに関する専門知識が無くても、誰でもAIを活用できるツールになっています。
kintone AIはもともと、2025年4月に「kintone AI Lab」という名称でベータ版としてリリースされました。
約1年間、ユーザーを限定する形でサービスを提供し、そこで寄せられたフィードバックをもとに機能やUIを改善し続け、2026年6月から正式版がリリースされました。
kintone AIは、kintoneのスタンダードコースまたはワイドコースの契約者なら、誰でもすぐに使えます。
申込手続きやプラグインの追加は不要で、管理画面で「kintone AIを有効にする」にチェックを入れるだけです。
追加料金も発生せず、毎月一定量のクレジットが自動付与される仕組みになっています。
kintone AIでできることとしては、検索、アプリ作成、プロセス管理設定、スレッド要約、レコード一覧分析、アプリ設定レビューなどがあります。
今回はこのうち5つの機能について、コムデックのエンジニアが実際に使ってみた感想を、忖度なしでレビューします。
レビュー①検索AI
検索AIは、kintoneデータをチャットのように自然な言語で横断検索できる機能です。
例えば「〇〇商事の案件についてサマリをください」と入力すれば、該当するレコードの内容をまとめて回答してくれます。
これなら、複数のアプリを開いて行き来したり、レコードを1件ずつ探したりする手間がかからないのがメリットです。
ただし、ここでの回答はあるルールに基づいて生成されています。
それは「データソースに指定したアプリ内から検索する」「関連度の高い上位5件までのレコードをもとに生成する」というルールです。
つまり、裏を返せば「指定したアプリ以外は検索していない」「6位以下は反映されない」ということになります。
したがって、欲しい情報がどのアプリで管理されているか定かでない場合や、参照するレコードの件数が多い場合には、思うような結果が得られないこともあります。
AI検索機能は、業務マニュアルや社内FAQなどの検索に向いていると言えそうです。
レビュー②アプリ作成AI
アプリ作成AIは、作りたいアプリの概要を会話形式で伝えるだけで、自動でアプリを作成できる機能です。
今回は「営業管理アプリを作りたい」という、かなり粗い指示を入力してみました。
するとAIから「営業プロセスはどう進むのか」「管理対象は何か」「誰が使うのか」といった追加の質問が返ってきました。
一般的な項目や形式で勝手に作るのではなく、ユーザーの業務や要望に沿うアプリにするために、細かくヒアリングをしてくれます。
質問に答えていくと、AIから「顧客管理アプリも作った方が良いのではないか」という提案までくれました。
最後に「この内容をフォームに反映」ボタンをクリックすると、ワンクリックでアプリが完成します。
この方法なら、一から手作業でアプリを作成するのに比べて、大幅に工数を削減できそうです。
ただ、kintoneではサンプルアプリが豊富に用意されており、「営業管理アプリ」や「顧客管理アプリ」のように基本的なアプリは無料でダウンロードできます。
基本的なアプリはサンプルアプリを活用した方が早いので、アプリ作成AIは、ちょっと凝ったアプリを作るときに使うと良さそうです。
レビュー③プロセス管理設定AI
kintoneにはもともと、ワークフローをシステム上で管理できる「プロセス管理」という便利な機能があります。
この機能を使うと「申請中→承認待ち→承認済み」のようなステータスを管理できるのが特長です。
ただ、プロセス管理の設定はステップごとに「誰が」「どんなアクションをする」という内容を1つずつ設定する手間がかかるため、そこを助けてくれるのが「プロセス管理設定AI」です。
今回は「顧客管理アプリ」に新規顧客を登録する際の、与信調査を例に実装してみました。
まずは、AIに「与信調査のワークフローを作りたい」と入力します。
すると「与信調査の流れ」「各ステップの担当者」「承認プロセス」などについて、追加で質問されるので回答すると、画面の右側にワークフローの図が表示されるので、確認しながら調整できます。
最後に「この内容を設定に反映」ボタンをクリックすると、プロセス管理設定の完成です。
従来なら手動で1件ずつ選択していたところが、チャットで会話するだけで済むので、工数は半分以下になりました。
この機能の惜しいポイントを挙げるとすれば、「アクションが実行できる条件」が「すべてのレコード」で生成される点です。
ここがkintoneの値に応じて条件分岐もできるようになれば、さらに使いやすくなりそうです。
レビュー④スレッド要約AI
スレッド要約AIは、投稿されたコメント全体を自動で要約できる機能です。
スレッドを人の目で読み返す場合、知りたい情報にたどり着くまでに、かなりの時間を要することがあります。
そんなときに「スレッド要約AI」を使うと、大まかな流れや結論を瞬時に把握できるのがメリットです。
ただし、この機能を効果的に使いこなすためには、日頃のスレッドの使い方にも工夫が必要になりそうです。
1つのスレッド内で、複数の話題が含まれていたり、途中で話が脱線したりすると、要約の精度が落ちる可能性があります。
そのため、後からAIで要約することも考慮して、テーマごとにスレッドを分けて使うようにしておくことが大切です。
レビュー⑤レコード一覧分析AI
レコード一覧分析AIは、レコード一覧の内容をAIで分析・要約できる機能です。
蓄積したデータからレポートを作成したり、次のアクションを提案したりもできます。
今回は「案件管理アプリ」を使って、AIで「注目レコードの抽出」をしてみました。
この機能を使うと「注目レコードの抽出」の他にも、「対応すべき案件一覧」「商品ごとの見込み金額の集計」「高額受注の特徴の分析」など、あらゆるデータの集計・分析が可能になります。
少し残念なポイントとしては、レコード一覧に表示されているデータしか参照できない、という点があります。
複数のアプリをまたぐ横断的な分析もできません。
そのため「レコード一覧分析AI」は、1つのアプリ内にあるデータについて、大まかな傾向を知りたいときに使うのが良さそうです。
ワンランク上のAI活用なら「コムデック 生成AI for kintone」もおすすめ
kintone AIは、どの機能も実用的で追加費用もかからないので、「とりあえずAIを導入して使ってみたい」という方にぴったりのツールです。
データを人の手で検索したりまとめたりするのに比べれば、格段に工数を減らせます。
「kintone AI の機能だけでは物足りない」「もっと高度な作業をシステム化したい」という方には、コムデックが開発した「コムデック 生成AI for kintone」もおすすめです。
このサービスを使うと、kintoneデータとChatGPTを直接連携させて、AIに思い通りの動きを指示できます。
AI設定はkintoneアプリ上でできますし、出力結果をkintoneアプリに保存することも可能です。
導入から定着までをサポートする「コムデック 生成AI for kintone 導入コンサル」というサービスも提供しておりますので、ぜひお気軽にご相談ください。


















