kintoneとキンコンを連携してフレックスタイムの消化ペースを可視化!勤怠管理の効率化に成功|データベース販売事業のアプリ開発事例

フレックスタイム制を導入している場合、月途中で「今どれくらいフレックス時間を消化しているか」を確認したいですよね。
その機能が備わっている勤怠管理システムもありますが、中には「月の最後に結果は集計されるけれど、途中経過はわからない」というものも多いのが現状です。
今回ご紹介する事例の企業さまでは、もともと勤怠管理にキンコンを利用していましたが、キンコンも月の途中でのフレックス消化状況は把握できませんでした。
そこで、キンコンの勤怠データをkintoneに連携し、kintone内で集計を行うことでフレックスタイムの消化ペースを可視化しました。
「月途中でフレックス時間の消化ペースを把握したい」「フレックス時間の管理に適した勤怠管理システムを探している」という企業さまは、是非ご覧ください。
目次
勤怠管理システムでフレックスタイム制の消化ペースを把握できない……kintoneを使って可視化しよう!
今回ご紹介する企業さまは、医薬データベースの製作・販売を行う医療情報プロバイダーさまです。
以前からkintone(キントーン)を導入されており、顧客・契約情報の管理を効率化や電子サインサービスとの連携等を実現しています。
詳しくは、以下の記事をご覧ください。
▼Microsoft Accessからkintoneへ移行して顧客・契約情報の一元管理を実現|データベース販売事業のアプリ開発事例
kintone導入後も継続的に業務改善に取り組んでいらっしゃるこのこの企業さまが次に着目したのは勤怠管理でした。
もともと株式会社ソウルウェアが提供する勤怠管理システム「キンコン」を使って勤怠管理をされていましたが、フレックスタイム制を採用されている都合上、消化状況を月途中や日ごとに把握したいという要望があがってきていたのです。
たとえば、フレックスタイム制で所定労働時間を160時間/月と定めている場合、15日間を経過した時点で80時間程度は消化している必要があります。
しかしキンコンは、月ごとの消化状況を結果として把握できるものの、月途中や日ごとに日数進捗を加味した消化ペースを把握することはできず、「今どれくらい勤務していて、あとどれくらい勤務すればいいのか」は自分で計算するしかない状態でした。
その他にも、打刻漏れに対して細かくアラートを出したいというニーズもあり、キンコン以外の勤怠管理システムも検討しましたが、調査範囲のなかではフレックスタイム制の消化状況を把握できるシステムはありませんでした。
そこで、キンコンと親和性の高いkintoneをうまく活用する方法を検討した結果、今回はキンコンの勤怠データをkintoneに連携してkintone側で集計し、日ごとにフレックス時間の消化状況を把握できる仕組みを構築することにしました。
kintoneでフレックスタイムの消化ペースを可視化する勤怠管理の仕組みを実現!
ここからは、キンコンの特徴とkintone側の仕組みを解説します。
kintoneと親和性の高い勤怠管理システム「キンコン」の特徴
キンコンは、1ユーザー220円/月と比較的低コストで導入可能な勤怠管理システムです。
豊富な打刻方法に対応しているほか、時間のかかる集計業務を自動化することが可能です。
管理画面が見やすいうえ、操作がシンプルでだれでも使いやすく、難しいシステムの導入が懸念されがちな現場でも導入しやすいメリットがあります。
kintoneとの連携も可能で、kintone側で勤怠データを活用した業務改善を実施したいときに効果的です。
kintone × キンコンでフレックスタイムの消化ペースを可視化する仕組み
今回は、キンコンで集計している勤怠データをkintoneで活用します。
キンコンでは勤怠状況がこのように表示され、フレックスタイムの消化ペースが見えません。
そこで、キンコンの勤怠データをkintoneに連携して、kintone側で消化ペースを集計・可視化する仕組みを構築しました。
1.キンコンの勤怠データをkintoneに連携
キンコンは、「外部連携」から簡単にkintoneとのデータ連携が可能です。
キンコンの項目をkintoneの勤怠管理アプリのフィールドと連動させて、簡単にデータを取得できます。
両者を連携すると、kintoneの勤怠管理アプリにキンコンの勤怠データがリアルタイムで同期され、以下のように登録されます。
2.krewDataを使ってkintone上で勤怠データを集計
キンコンの勤怠データを利用して、kintone側でフレックスタイムの消化ペースを集計するために、krewData(クルーデータ)を活用します。
krewDataは、複数のアプリをまたいだ集計を実現するプラグインです。
登録したスケジュールで自動集計を実行する「スケジュール実行」と、ボタンをクリックしたタイミングで集計を開始する「リアルタイム実行」の2つのプランがあります。
今回は、krewDataのスケジュール実行を利用して、1日1回は集計されるようにしました。
集計後は、アプリの勤怠明細に各従業員のフレックス時間(勤務時間)や過不足などが表示されます。
キンコンの勤怠データからフレックス時間を取得し、休憩時間を引いてフレックス過不足を集計する仕組みです。
フレックスの所定時間を登録しておけば、実際のフレックス時間と照合して、終了日時点での消化時間の目安と過不足も可視化されます。
このように、集計時点の経過日数と照らし合わせて過不足を算出することで、消化ペースが一目瞭然になります。
従業員も消化状況を把握できるため、フレックス時間をコントロールしやすくなります。
3.勤怠アラートをkintoneで表示
キンコンでは、出勤打刻漏れ通知はできますが、休憩打刻の開始終了の時刻が正しいかどうかのチェックやアラートは出せません。
そこで今回は、アラートについてもkintoneで補完する仕組みを構築しました。
出勤打刻・退勤打刻の漏れに加えて、休憩打刻の矛盾に対してもアラートを出せるようにし、アプリ上でアラート対象の勤怠が一覧で表示されるようにしました。
各従業員のアラート状況を確認できるため、だれにどのような修正を依頼するかがわかりやすく、各従業員への修正申請を速やかに行うことが可能です。
intoneを使ってフレックスタイムの消化ペースを可視化したメリット
キンコンとkintoneを連携し、kintone側でフレックス時間を集計・可視化したことで、だれもが消化状況を把握できるようになりました。
その結果、締日前にあわてて確認・処理する必要がなく、余裕をもって月次締め処理を実行できています。
ただし、キンコン側で休暇区分を増やすというように設定を変更したときは、kintoneのフィールドも対応させないと連携エラーが起こります。
そのため、キンコンの設定を変更するときは、kintone側も同じように設定を変更する必要がある点に注意が必要です。
kintoneを活用してさらなる業務の効率化を目指す
この事例の企業さまでは、今後もkintoneを活用して継続して業務改善に取り組まれる予定です。
コムデックでは、お客さまのニーズに合わせてその場でアプリを構築する「kintone対面開発」を提供しています。
「キンコンとkintoneを連携して勤怠管理を効率化したい」「キンコンではできない集計をkintoneで実現したい」という企業さまは、お気軽にお問い合わせください。
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