kintoneとLINE WORKSを連携して日報の提出状況を自動通知|介護福祉事業 株式会社ワンセルフさまの開発事例
多くの企業様が日報を運用していますが、「日報を提出してはもらっているものの、きちんと管理ができていない……」とお悩みの経営者・管理者の方も多いのではないでしょうか。
1人分ずつバラバラに提出されると、誰が未提出なのかが分かりにくく、現場の従業員も「どうせ上の人は見ていないだろう」という空気感になり提出が疎かになるケースが少なくありません。
一方で、日報には業務改善のヒントが詰まっているため、提出状況をきちんと管理したり、日報に対する意識を高めたりすることは重要です。
そこで今回は、kintoneとLINE WORKSを連携して、日報の提出状況を自動で集計・通知する仕組みを構築した株式会社ワンセルフさまの事例を紹介します。
日報がきちんと登録されずに困っている、登録された日報を活用したいという方は是非ご覧ください。
目次
日報登録の通知を、個人ごとではなく全員分で集計してから受け取りたい!
株式会社ワンセルフさまは、群馬県の高崎市と富岡市で10の介護福祉施設を運営する企業さまです。
子ども向けの放課後等デイサービスから、大人向けの生活介護施設まで、幅広い事業を展開されています。
事業所同士も連携しているため、地域の支援が必要な方とそのご家族を一貫してサポートできるのが強みです。
株式会社ワンセルフさまでは、情報管理にはkintone(キントーン)を、コミュニケーションにはLINE WORKS(ラインワークス)をそれぞれ活用されています。
以前のアプリ開発では、kintoneとLINE WORKSを連携して、スマホのチャットから日報を登録できる仕組みと、管理者に通知が届く仕組みを構築しました。
そのときの開発内容については、こちらの記事で詳しく解説していますのであわせてご覧ください。
▼kintoneとLINE WORKSを連携してスマホからの日報登録を実現|介護福祉事業 株式会社ワンセルフさまの開発事例
「kintone for LINE WORKS」を導入したことで、スタッフは手軽に日報登録ができるようになり、管理者も通知を受け取れるようになった株式会社ワンセルフさま。
しかし、日報が登録されたときの通知は1人分ずつ個別に届くため、組織全体の提出状況が分からないことが新たな課題として出てきました。
そこで、日々の日報の提出状況をひと目で確認できるようにして、経営者・管理者の管理コストを削減したいと考えた株式会社ワンセルフさま。
管理者が確認するだけではなく、現場スタッフにも提出状況を共有することで、業務として日報登録の必要性も認識してもらいたいところです。
以上を踏まえて、kintone for LINE WORKSのオプション機能である「リマインダー機能」を利用して、毎日定時に提出状況を集計し、LINE WORKSにテキストで通知する仕組みを作ることにしました。
kintone for LINE WORKSの2つの機能
kintone for LINE WORKSは、kintoneとLINE WORKSを連携できるツールです。
ここでは、同サービスの2つの特徴である「通知機能」と「チャット登録機能」について解説します。
通知機能
通知機能は、kintoneの通知をLINE WORKSに連携できる機能です。
kintoneの標準機能にも通知機能はありますが、そちらは「〇〇アプリが更新されました」程度の内容しか届かないため、詳細は分かりません。
また、kintoneのアカウント毎の通知となるため、kintoneのアカウントを持っていない人には通知ができないというデメリットがあります。
そんなときにkintone for LINE WORKSを利用すれば、通知文を自由に設定できるのがメリットです。
具体的には、対象アプリ、件名、概要などを任意のテキストで送信できるようになります。
また、kintoneのアカウントを持たない人でも、LINE WORKSのアカウントがあれば通知を受け取ることができ、個人宛はもちろんグループ宛にも通知できます。
さらに、オプション機能(別料金)を利用すれば、「毎日」や「1時間おき」といったリマインダー通知も可能です。
「kintone for LINE WORKS」の通知機能についてはこちら
チャット登録機能
チャット登録機能は、LINE WORKSのチャットからkintoneレコードを登録できる機能です。
この機能を使えば、パソコンが苦手な人でもスマホから簡単に報告作業ができるようになります。
通知機能と同様に、kintoneアカウントを持たない人でも、LINE WORKSのアカウントがあれば利用できます。
特に、日報やアルコールチェックなどの管理におすすめの機能です。
「kintone for LINE WORKS」のチャット登録機能についてはこちら
提出状況をkrewDataで集計!まとめてLINE WORKSに通知
株式会社ワンセルフさまには、日報、改善提案・改善報告、福祉情報リスクチェック、利用者保護者の声といった4種類の報告書があります。
これらの管理には、以前からkintoneの「日報登録アプリ」を活用していました。

前回のアプリ開発で、スタッフが日報を登録すると、その都度管理者のLINE WORKSに通知される仕組みは構築済みです。
今回は、この仕組みを応用して、krewData(クルーデータ)で報告件数を集計してから、毎朝自動でLINE WORKSグループに提出状況を通知できるよう設定していきました。
krewDataは、kintoneの複数アプリにまたがるデータを集計・加工できるプラグインです。
プログラミングの知識がなくても、パズル感覚で集計フローを設定できます。
集計のタイミングについては、定期的な集計に使える「スケジュール実行プラン」と、アプリ操作に連動して集計できる「リアルタイム実行プラン」が選べます。
今回は、毎朝通知するために「スケジュール実行プラン」を採用し、集計結果を「日報KPIアプリ」に保存できるよう設定しました。

日報KPIアプリでは、テーブル形式でスタッフ別の提出状況がひと目で確認できるようになっていますが、LINE WORKSへの通知にテーブル内の情報は使うことができません。
そのため、テーブルと同じ内容を「文字列複数行フィールド形式」にも表示させ、こちらの項目を通知に使っています。

最後に、kintone for LINE WORKSのリマインダー機能を使って、毎朝9時にLINE WORKSのグループに通知するよう設定しました。
実際に届く文面がこちらです。

kintoneとLINE WORKSを連携して通知するメリットとは
株式会社ワンセルフさまは、kintoneとLINE WORKSを連携することで、わざわざkintoneにログインして日報登録アプリを開かなくてもひと目で提出状況が確認できるようになりました。
これにより、経営者・管理者は提出状況を手作業でチェックする手間を減らすことができました。
また、現場スタッフも自身や他のスタッフの提出状況が確認できるようになり、日報提出に対する意識が高まっています。
特に、kintoneアカウントを持たないスタッフにとって効果的だったそうです。
デメリットは特にありませんが、強いて挙げるとすれば、通知文がスタッフの人数分の行数になるため、長くなってしまうという点です。
ただ、この通知文は一言一句を読む性質のものではないため、「〇〇さんは提出したか?」「改善報告書は出されているか?」のように、知りたい箇所だけ読むようにすれば、大きな問題は無いと考えられます。
kintoneとLINE WORKSを連携してチェック業務を効率化しよう!
株式会社ワンセルフさまは、kintone for LINE WORKSのリマインダー機能を活用することで、日報の提出状況を自動集計して通知できる仕組みを実現されました。
今回は日報管理を取り上げましたが、この仕組みは他にもトラブル報告や勤怠管理など、さまざまなチェック業務に応用できそうです。
今後も非効率な業務を洗い出して改善し、kintone活用の幅を広げて行きたいとのことでした。
コムデックでは、kintoneとLINE WORKSを連携するサービス「kintone for LINE WORKS」を提供しております。
通知機能を使えば「新規案件を受注したとき」「納期の3日前」「入金期日を過ぎたとき」など、さまざまなイベントを自動通知でき、チェック業務を効率化できます。
企業さまの業務フローに応じた設定が可能ですので、是非お気軽にご相談ください。

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