kintoneの自動集計で複雑なエクセル集計から脱却!|産廃業 ナガイホールディングス株式会社さまのアプリ開発事例

売上や在庫をはじめとするデータ集計・管理といった業務は必ずどの会社にも存在しますが、皆様の会社ではそれらのデータをどのような方法で集計されているでしょうか。
せっかくkintoneを導入しているのに、データ集計はエクセルを使って手作業で行っているという企業さまも多く見られます。
実は、kintoneを少しカスタマイズすれば、集計の手間をほぼゼロにすることが可能です。
本記事では、kintoneとプラグインを活用して集計の自動化を実現した、産廃業 ナガイホールディングス株式会社さまの事例を紹介します。
集計用のエクセルファイルが複雑化してお困りの方は、ぜひご覧ください。
目次
取扱量をエクセルで管理するのは限界……集計を自動化したい!
ナガイホールディングス株式会社さまは、名古屋市に本社を構え、粗大ごみの回収をはじめとする産廃業を営む企業さまです。
6つのグループ企業があり、廃棄物の処理から資源のリサイクルまで、お客さまのあらゆるニーズにワンストップで対応されています。
ナガイホールディングス株式会社さまでは以前から業務にkintone(キントーン)を導入しており、kintoneとLINE WORKSを連携して電話メモの共有を自動化されました。
▼kintoneとLINE WORKSの連携で電話内容の通知を効率化|ナガイホールディングス株式会社さまのアプリ開発事例
そんなナガイホールディングス株式会社さまは最近、エクセルを使った集計作業に課題を感じていらっしゃいました。
というのも、同社では廃棄物の取扱い量をkintoneとエクセルそれぞれで管理していて、入力の二度手間が発生していたのです。
具体的に言うと、まずは自分たちで作成したこのようなkintoneアプリに、廃棄物の種類や取扱日、取引先名、取扱量などを入力していました。
さらに、上記と同じことをこのようなエクセルシートにも入力していきます。
画像からも分かる通り、エクセルの表は細かく複雑です。
シートの数についても、取引先ごとの明細シートが8つ以上、明細シートから廃棄物の種類ごと(古紙、廃油……など)に数字を拾う集計シートが7つと、膨大な量になっています。
エクセルが複雑化すると、入力がずれてしまったり数式が壊れてしまったりして、ミスも起きやすくなります。
実際に、エクセルとkintoneの集計結果が一致しないケースもありました。
取扱量の管理をkintoneに一本化して、入力の二度手間をなくし、集計も自動化したいと考えたナガイホールディングス株式会社さま。
そこで今回は、kintoneとプラグインを使って、廃棄物の取扱量を自動集計できる仕組みを構築することにしました。
kintoneデータの集計・表示で役立つ3つのプラグイン
ここでは、kintoneデータの集計や表示に役立つ3つのプラグインを紹介します。
複数アプリにまたがるデータを自動集計できる「krewData」
kintoneの標準機能では、複数アプリにまたがるデータの集計ができません。
例えば、部署ごとの人件費を計算するときには「社員マスタ」「給与管理」「勤怠管理」といった複数アプリのデータを組み合わせて見ますが、標準機能ではこれができないのです。
そんなときに、krewData(クルーデータ)を使うと「部門ごとの給与合計額」や「時間あたりの給与単価」など、さまざまな切り口で集計ができます。
krewDataは、プログラミングの知識が無くてもパズル感覚で集計フローを設定できるプラグインです。
決まったタイミングで集計する「スケジュール実行プラン」と、アプリ操作に合わせて集計する「リアルタイム実行プラン」が選べるため、予実管理や工数管理、外部システムとの連携など、あらゆる業務に活用できます。
集計データをエクセル感覚で操作できる「krewSheet」
krewSheet(クルーシート)は、kintoneの集計データをエクセルのように表示・操作できるプラグインです。
わざわざkintoneレコードを開かなくても、一覧上でデータの追加・変更・複製・削除ができます。
krewSheetでは、データを一覧表示する「Sheetモード」とピボットテーブル表示をする「Xrossモード」が選べます。
用途に合ったモードを選ぶことで、案件管理や顧客管理、在庫管理、シフト管理などあらゆるデータを表示・操作できるようになります。
アプリデータをダッシュボード化できる「krewDashboard」
「krewDashboard(クルーダッシュボード)」は、kintoneの複数アプリのデータを、表やグラフで1画面にまとめてダッシュボード化できるプラグインです。
アプリデータがリアルタイムで反映されるため、資料作成の手間を大幅に削減できます。
使える表やグラフの数は10種類以上に及び、データの概要をひと目で確認できるのがメリットです。
個々のデータについて詳しく知りたい場合には、スライサーやドリルダウン機能を使うことで、さらに詳しい分析もできます。
現行の集計ルールを確認しながら集計プラグインを設定
ここからは、実際にナガイホールディングス株式会社さまがアプリを構築した流れを解説します。
はじめに、いま使っているエクセルの集計ルールを確認しました。
廃棄物の種類によって集計方法が異なるため、それぞれ整理しておくことで次のステップが進めやすくなります。
次に、整理した集計ルールに基づいてkrewDataのフローを構築しました。
アプリごとに、どの数字を拾って、どこに反映するのかをパズルのように設定していきます。
従来のエクセルと同様に、四半期ごとの集計も実装しました。
集計した結果は「取扱量管理集計用アプリ」に登録されます。
レコードを一覧表示しただけでは集計結果が分かりにくいため、krewDashboardで表にしたものがこちらです。
krewDashboardの機能により、従来のエクセルと同じように、廃棄物の種類ごとにシートを分けて表示できました。
また、ただエクセルを再現しただけでなく、期間などの絞り込みがより柔軟に行えるようになっています。
フロー構築後は一度集計を行ってみて、エクセルとkintoneのデータが一致しない箇所を洗い出し、krewDataの設定を調整していきました。
これで、kintoneに取扱量を入力するだけで、自動で集計できる仕組みが完成しました。
kintoneアプリのデータを使って集計するメリットとは
kintoneアプリをカスタマイズしたことで、日々の取扱量を入力するだけで、自動で集計できるようになりました。
集計作業の時間と手間がかからず、計算ミスも起きません。
さらに、週次や月次の資料作成を待たなくても、リアルタイムで最新情報を把握できます。
また、プラグインのおかげで見た目や操作感はエクセルと近いものになるため、現場の人が混乱しにくく、スムーズに移行できることもメリットです。
kintoneとプラグインで集計を自動化しよう!
ナガイホールディングス株式会社さまは、kintoneとプラグインを活用して、集計作業の自動化に成功されました。
実は、当初は自社で集計アプリを構築しようとしたものの、エクセルが複雑過ぎてできなかったそうです。
そこでコムデックにご相談いただいた結果、スピーディーにアプリ開発が進み、理想の状態を実現できました。
コムデックでは、お客さまのお悩みをお聞きしてその場でkintoneアプリを構築する対面開発を行っております。
今回のように「アプリを作ってみたけど、うまくいかなかった」というご相談も大歓迎です。
知識と経験の豊富なスタッフが最適な方法をご提案しますので、お気軽にお問い合わせください。
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