TKC PX4からマネーフォワード クラウド給与へ移行|株式会社シナジーさまの導入事例
広島県東広島市の株式会社シナジー様では、税理士から導入したTKC PX4を中心とする従来型の給与計算から、マネーフォワード クラウド給与への移行に取り組みました。
背景にあったのは、システムの使い勝手の悪さくる運用コストだけではありません。
担当者ごとに業務が分かれ、勤怠データをExcelマクロで加工して給与ソフトへ取り込むなど、限られた人しか全体像を把握できない運用が続いていました。
新しい仕組みでは、マネーフォワード クラウド人事管理の従業員情報を給与へつなぎ、給与計算後の仕訳は会計へ連携。
さらに年末調整や社会保険手続きまで、同じデータを活用できる環境を整えています。
本記事では、給与ソフトの入れ替えを起点に、バックオフィス全体の世代交代を進めた取り組みを紹介します。
この記事でわかること
- TKC PX4からクラウド給与へ移行した背景
- ブラックボックス化したExcel・給与計算を見直すポイント
- 給与・人事・会計・社会保険を連携するメリット
- 並行計算で安全に新システムへ切り替える進め方
- 世代交代を機に属人化を解消する方法
こんな人におすすめの記事です
- TKC PX4やJDL、弥生給与など従来型の給与ソフトからクラウド給与への移行を検討している方
- Excelマクロや特定の担当者に依存した給与計算を見直したい経営者・担当者
- 給与・人事・会計・社会保険の二重入力や転記作業を減らしたい方
- 担当者交代や世代交代を見据え、バックオフィス業務を標準化したい方

お話をお伺いした小濱部長様
目次
給与ソフトの更新を、仕組み全体を見直す機会に
給与計算は毎月必ず発生し、支給日を止めることもできません。
そのため、多少の不便があっても既存ソフトを更新し続け、「今まで動いているから」という理由で運用を変えにくい業務です。
シナジー様でも、税理士からすすめられて導入したTKC PX4の給与を長く利用していました。
ところが、実際の業務では勤怠、給与、会計を別々の担当者が扱い、TeamSpiritから出力した勤怠データを、過去の担当者が作成したExcelマクロで加工して給与ソフトへ取り込む流れになっていました。
処理内容がブラックボックス化していたため、担当者が変わるたびに「どの数字を、どの項目へ入れるのか」を確認し直す必要があり引継ぎも大変でした。
さらに、税理士から導入した給与計算システムであるTKC PX4を使っていたにもかかわらず、何故か?仕訳連動設定がされておらず、給与計算が完了しても会計仕訳へ自動でつながるわけではなく、支給項目を見ながらExcelや会計側へ再入力する作業が残っており、システムのメリットを十分に活かせせていない状態でした。
そこで、将来の運用体制と担当者交代を見据え、給与ソフトだけを置き換えるのではなく、従業員情報・勤怠・給与・会計をデータでつなぐ方針へ切り替えました。
新システムに選んだのがマネーフォワード クラウドです。
選定の決め手は「クラウド」と「データ連携」
シナジー様が重視したのは、特定のパソコンでしか使えない環境から脱却し、必要な権限を持つ担当者が同じデータを確認できることでした。
マネーフォワード クラウドでは、人事管理に登録した氏名・住所・扶養・社会保険・振込口座などの従業員情報を給与へ連携できます。
給与計算後は、部門別の人件費を含む仕訳を会計へつなぐことも可能です。
担当者様からも、給与のメリットとして「会計と連動できるところ」「人事と連動できるところ」が挙げられました。
単体ソフトを複数導入するのではなく、同じ情報を後工程で再利用できることがポイントです。
一度登録した従業員情報を給与、年末調整、社会保険へ展開できれば、転記の手間だけでなく、入力箇所ごとに情報が食い違うリスクも減らせます。

各業務のデータが連携するマネーフォワードクラウドの全体図
並行計算で、現行給与との違いを一つずつ解消
給与システムの移行では、データを取り込めただけで完了とはいえません。
基本給や手当、控除、社会保険料、税額が現行システムと一致するかを確認し、差異があれば原因を突き止める必要があります。
シナジー様では、既存ソフトの支給控除一覧とマネーフォワード クラウド給与の計算結果を突き合わせながら設定を進めました。
固定交通費、有休手当、従業員ごとの所定労働時間、残業単価、欠勤・遅刻早退控除の基礎単価など、実際の給与規程と運用に合わせて項目を整理しています。
特に残業計算では、法定時間内残業、法定時間外、週40時間超、深夜、法定休日など、勤怠側から出力される時間の意味を確認したうえで計算式を設定しました。
従来のExcelマクロをそのまま引き継ぐのではなく、「どのデータを、なぜ使っているのか」を明確にし、TeamSpiritから出力したCSVをマネーフォワード クラウド給与へ取り込める形へ標準化しました。
このように並行計算を行うことで、本番切り替え後に初めて差異へ気付くリスクを抑えられます。
給与担当者にとっても、設定内容と計算根拠を理解しながら新しい運用へ移行できるため、システム変更への不安を減らせました。

コムデックが導入時に利用しているスケジュール調整。綿密にスケジュール調整を行っています。
マネーフォワード クラウド給与で変わったこと
マネーフォワード クラウド給与への移行により、給与計算だけでなく、情報の登録から給与明細の配布、会計連携まで一連の流れが変わりました。
これまで担当者や特定のPC、Excelマクロに依存していた作業を整理し、クラウド上で確認・共有できる、引き継ぎやすい運用へ移行しています。
人事管理や会計などの周辺サービスとデータがつながることで、二重入力や転記の手間も削減されました。
そしてデータがつながるだけでなくPX4では、支給と控除の入力が別々の画面で切り替えが必要だったのが一目でわかる画面で入力できるようになったことで、使い勝手が向上していることも現場にとって嬉しい変化です。

TKCの給与と比べると圧倒的に見やすく、使いやすい給与明細入力画面利用できます
- 特定の担当者やPCに縛られず、権限を持つ担当者が同じ給与データを確認できる
- 人事管理の従業員情報を給与へ取り込み、二重入力を減らせる
- TeamSpiritの勤怠CSVを、ブラックボックス化したマクロに依存せず取り込める
- 給与計算後の仕訳をマネーフォワード クラウド会計へつなげられる
- 追加費用なしで、給与明細をWebで配布し、紙の配布・保管を減らせる
- 年末調整の申告内容や過不足税額を給与へ連携できる
- 入退社や社会保険手続きで、同じ従業員情報を活用できる
- 担当者交代時にも引き継ぎやすい、標準化された運用を作れる
給与単体ではなく、バックオフィス全体で効果を出す
シナジー様は給与の移行を入口として、人事管理、社会保険、会計、経費、債務支払へ対象を広げました。
同じ従業員情報や金額を複数システムへ繰り返し入力するのではなく、一度登録したデータを次の業務へつなぎ、少人数でも回る体制を目指しています。
人事管理では、入社時の情報収集や社内申請、雇用契約書などのテンプレートを整備。
担当者様からは、特に退職時の手続きが楽になったという声がありました。
必要書類や手続きを仕組み化しておけば、経験者の記憶だけに頼らず対応できます。
社会保険では、従来のe-Gov中心の運用から、従業員データを活用した電子申請へ移行しました。
以前は申請データが担当者ごとの端末に残り、過去の処理を追いにくいこともありましたが、クラウド上で履歴を確認しやすくなっています。
定型的な手続きは自社で進め、判断が難しい案件は社会保険労務士へ依頼するという使い分けも可能です。
会計面でも、給与仕訳の連携に加え、部門別の原価や月次推移を確認しやすくなりました。
給与データを「支給のための計算結果」で終わらせず、経営判断に使える人件費データへ変えていくことができます。

マネーフォワードクラウド導入により改善された近年のバックオフィス体系図
体制変更を「属人化解消」のきっかけに
バックオフィスの課題は、担当者がいる間は見えにくいものです。
毎月の処理が終わっていれば、複雑なExcelや手作業が残っていても「問題なく回っている」と判断されがちです。
しかし、休職や退職、配置転換などで担当者が変わると、初めて業務が特定の人の知識に依存していたことが表面化します。
シナジー様でも、体制変更をきっかけに給与・経理業務の引き継ぎが課題になりました。
そこで、従来のやり方をそのまま次の担当者へ渡すのではなく、クラウド上にデータを集約し、入力元と計算ルールを整理する方向へ転換しました。
クラウド給与の導入は、単なる給与計算ソフトの変更ではありません。
バックオフィスの世代交代に合わせて、担当者の経験と記憶に依存する業務から、データとルールで引き継げる業務へ変える取り組みなのです。
導入はコムデックにお任せください
コムデックでは、マネーフォワード様のプラチナパートナーとして、現在の給与計算フローを確認したうえで移行計画を作成します。
給与項目、手当・控除、社会保険料、住民税、勤怠データ、会計仕訳、Web明細、年末調整までを整理し、既存給与ソフトとの並行計算を含めて支援します。
大切なのは、ソフトの初期設定だけで終わらせないことです。
勤怠システムからどの項目を出力するのか、誰が確認・承認するのか、従業員情報をどこで更新するのか、会計へどのように連携するのかまで、実際の運用に合わせて設計します。
TKC PX4やJDL給与、弥生給与などからのデータ移行や、勤怠・人事・社会保険・会計まで含めた全体最適をご検討の企業様は、ぜひコムデックへご相談ください。
よくある質問(FAQ)
Q. TKC PX4給与からデータ移行は行っていただけますか?
はい、対応可能です。
現行環境の運用範囲、従業員数、給与項目、勤怠連携、会計仕訳連携などを確認したうえで、移行対象データを整理します。
従業員情報、支給・控除項目、社会保険、住民税、年末調整項目などの初期設定も一緒に進めます。
本番切り替え前には既存ソフトと並行して給与計算を行い、支給・控除・税額・社会保険料などの差異を確認します。
Q. 給与ソフトはいつ切り替えるのがよいですか?
年末調整を考えると、年初は比較的移行しやすい時期です。
ただし、従業員数や給与体系によっては、年度途中でも切り替えられます。
20~30名規模であれば時期を選ばず進めやすい一方、100名規模では設定・並行計算・従業員案内の期間を確保した計画が必要です。
Q. 人事管理や会計も同時導入が必要ですか?
必須ではありません。まず給与から始めて効果を確認し、その後、人事管理の従業員情報や会計の仕訳連携へ段階的に広げられます。
一方で、最初にバックオフィス全体の将来像を決めておくと、後から二重入力や設定のやり直しが発生しにくくなります。
Q. 既存ソフトとの数字が合うか不安です。
本番切り替え前に並行計算を行い、基本給、各種手当、控除、社会保険料、税額などを比較します。
差異が出た場合は、丸め方法、単価、勤怠項目、計算式などを一つずつ確認し、原因を解消してから切り替えます。
Q. 独自の手当や複雑な残業計算にも対応できますか?
現行の給与規程と支給控除一覧、勤怠システムの出力項目を確認し、標準項目やカスタム計算式で対応方法を検討します。
独自のExcelマクロがある場合も、処理内容を整理し、できる限り再現性の高い運用へ置き換えます。

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