kintoneのポータルを個人別にカスタマイズ!現場にkintoneを浸透させる便利な使い方も紹介
kintoneを導入した企業さまのなかには、現場での活用がなかなか定着せず、困っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
みんなが自発的に毎日ログインして、情報を確認してくれるのが理想ですが、「ログインしましょう」と呼びかけるだけでは効果が出にくいこともあります。
そんなときはkintoneの活用を促進するために、ログインしたくなるような仕掛けを施すことも大切です。
本記事では、コムデックのkintoneポータルを、某動画配信サービスのようなデザインと機能にカスタマイズした事例を紹介します。
本記事の内容は、こちらの動画でも紹介していますので、あわせてご覧ください。
目次
kintoneをもっと使ってもらうために、ポータルをあの動画配信サービス風にしよう!
コムデックでは以前からkintone(キントーン)を導入していますが、もっとユーザーの利用頻度を高めたいと考えていました。
そこで、どのような機能があったらもっと使いたくなるのかを社内で聞いてみたところ、次のような意見が出ました。
- マイアプリ(自分が良く使うアプリのまとめ)がほしい
- 最近公開されたアプリを知りたい
- みんなに人気のアプリを知りたい
- 自分におすすめのアプリを教えてほしい
確かに、これらの機能があると便利になり、利用頻度も高まりそうです。
また、せっかくカスタマイズするのなら、みんなが見たくなるような、オシャレで遊び心のあるデザインにしたいとも考えました。
そこで今回は、Kintone Portal Designer(キントーン ポータル デザイナー)とJavaScriptを使って、kintoneポータルを某動画配信サービスを模した「kinflix」にカスタマイズすることにしました。
ポータルカスタマイズなら「Kintone Portal Designer」
実は、kintoneのポータルをカスタマイズする方法はいろいろあります。
詳しくはこちらの記事でも解説していますので、あわせてご覧ください。
▼kintoneポータルのデザインをカスタマイズする方法|テンプレートを使えば初心者でも簡単
ちょっとしたカスタマイズであればkintoneの標準機能でも対応できるのですが、アプリの数が増えると探しにくくなったり、デザインの幅が限られたりしてしまいます。
そのため今回は、テンプレートを活用することで使いやすいデザインを実現できる「Kintone Portal Designer」を使うことにしました。
Kintone Portal Designerは、kintoneポータルをカスタマイズするためのツールです。
テンプレートが豊富に用意されているので、プログラミングの知識が無くても簡単に設定できます。
また、アプリのアイコンは50種類以上あり、セクションごとに整理できるので、使いたいアプリをひと目で見つけることが可能です。
さらに、JavaScriptやHTML、CSSを使えば、さらに高度なカスタマイズができるのも魅力の1つと言えます。
kintoneポータルをカスタマイズして表示している項目
ここからは、実際にkintoneポータルをカスタマイズして表示する項目について解説します。
今回は、ユーザーから要望があった次の4つのセクションを設けることにしました。
- マイアプリ(自分が良く使うアプリのまとめ)
- 新着アプリ
- 今月のアプリTOP10
- 「〇〇(アプリ名)」をご覧になったあなたへ
いずれもJavaScriptを使って開発することで、ユーザーごとに異なる情報を随時更新できるようにしていきます。
➀マイアプリ
1つめのセクションはマイアプリです。
その人がよく使うお気に入りアプリを、5つ固定で表示します。
kintoneで「ポータル管理アプリ」を作成し、ユーザーごとに5つのアプリを設定することで、ポータルのマイアプリ欄に反映するというシンプルな仕組みです。
②新着アプリ
新着アプリは、最近公開されたアプリが新しい順に5つ表示されるセクションです。
アプリの作成日時をAPIで取得しているため、新しいアプリが公開されると自動で更新されます。
③今月のアプリTOP10
今月のアプリTOP10は、今月、社内で最も使われたアプリ上位10個が表示されるセクションです。
TOP10を表示するために、社内のアプリ利用状況を集計・分析してから、ポータル表示用のアプリに反映する、というひと手間をかけています。
具体的には、まずアプリの利用状況の集計にはkintoneの履歴データを蓄積できる「k‐History(ケーヒストリー)」という連携サービスを利用しています。
ここで蓄積された全ユーザーのアクセス履歴を、RPAを使ってkintoneの「履歴詳細アプリ」に取り込みます。
次に、「履歴詳細アプリ」のデータを「krewData(クルーデータ)」というプラグインを使って集計し、アクセス数が多いアプリTOP10を抽出します。
この抽出結果を、kintoneの「集計結果アプリ」に反映し、APIで連携してポータルに表示するという仕組みです。
これにより、毎月のランキングが更新されると、ポータルに表示されるアプリも自動で更新される仕組みができました。
④「〇〇(アプリ名)」をご覧になったあなたへ
4つめのセクションが『「〇〇(アプリ名)」をご覧になったあなたへ』です。
よく、動画配信サービスやネットショッピングで「これを見た人は、こちらも見ていますよ」とおすすめしてくる、あの機能をイメージしています。
コムデックの「kinflix」では、5つのおすすめアプリを表示することにしました。
おすすめアプリを選定する基本的な仕組みは、先ほどのTOP10と同じです。
k-Historyの履歴を元に、特定のアプリを見た人が、他によく見るアプリを分析しています。
例えば、「案件管理アプリ」をよく見る人は、他に「顧客管理アプリ」や「請求管理アプリ」もよく見ている、といった具合です。
関連性の高いアプリを抽出したら「集計結果アプリ」に反映し、APIでポータルに表示します。
これにより、個々のユーザーの利用履歴に合わせておすすめアプリを提案できるようになりました。
kintoneポータルをカスタマイズするメリットとは
kintoneポータルのカスタマイズには、さまざまなメリットがあります。
まず、自分がよく使うマイアプリをまとめて表示することで、膨大なアプリ一覧から探す時間を短縮できるようになります。
また、新着アプリもポータルに表示することで、わざわざ「こんなアプリを作りました」というアナウンスを個別でしなくても、社内に周知できるようになりました。
さらに、今月のアプリTOP10を表示することで、よく使うアプリや季節的に必要なアプリも素早く見つけられるようになります。
めったに使わない「お歳暮管理」のようなアプリは埋もれがちですが、みんなが頻繁に使う時期にはポータルで発見しやすくなるかもしれません。
加えて、「〇〇をご覧になったあなたへ」では、今まで使っていなかったアプリを知るきっかけも提供できます。
今回は、デザインを動画配信サービス風にすることで、親近感を覚えてもらえるとともに、どこを見れば良いかも直感的に分かる画面を実現できました。
個人に最適化されたユーザー体験が、kintoneの利用促進にもつながっていると感じています。
kintoneはポータルカスタマイズで活用度をアップさせよう!
コムデックでは、kintoneのポータルカスタマイズをすることで、ユーザーの利用頻度を高めることに成功しました。
もし、皆さんの中で「kintone活用が定着しない」とお悩みの方がいらっしゃいましたら、現場の声を聞いてカスタマイズしてみてはいかがでしょうか。
その際はぜひ、機能面だけでなくデザイン面でも、「使いたい」と思わせるひと工夫をしてみてください。
コムデックでは、お客さまのお悩みをお聞きして、その場でkintoneアプリを構築する「対面開発」を行っております。
「やりたいことが多すぎて、整理できていない」という場合でも、1つずつ丁寧にお聞きして、最適な方法をご提案させていただきますので、お気軽にお問い合わせください。
「この事例を自社でも実現したい!」
という企業さまはお問い合わせください!
お問い合わせはこちら
課題に合わせて最適な施策をご提案
ITツール導入の費用が最大450万円補助