基幹システムからkintoneへデータ移行!手順とポイントを解説
御社では、社内で統一したツールで情報管理・共有ができていますか?
全社的に一つのシステムで運用できるのが理想ですが、現実には部署ごとに紙やエクセル、システムなどそれぞれに最適化されたツールを利用しており、部門ごとに情報が分散してしまって共有や連携ができていないという企業さまも少なくありません。
そんな時、kintoneに社内データを集約すれば、情報が一元化され、部門間連携がスムーズになり、意思決定の迅速化にも役立ちます。
そこで今回は、基幹システムに蓄積されたデータをkintoneに移行し、一元管理を実現するための具体的な手順をご紹介します。
「基幹システムのデータをkintoneで活用したい」という企業さまは、是非ご覧ください。
目次
kintoneと基幹システムにデータが分散……一か所にデータをまとめたい
kintoneと基幹システムを併用している企業様は少なくありません。
特に、複数の部署が独立した事業を行っているようなケースでは、各部署がそれぞれに最適化された基幹システムを活用していることもあります。
しかし、それらに情報が分散していると、会社全体の案件や売り上げの状況、目標の達成状況等を見るためには各システムからデータを書き出して集約する必要があります。
そんなとき、これらの統合にkintoneを活用すれば、各部署の情報をまとめてデータベース化することができます。
基幹システムからkintoneへデータをスムーズに移行するポイント
基幹システムからkintoneへスムーズなデータ移行を実現するためには、いくつかのポイントがあります。
ここでは、データ移行時に確認すべきポイントを4つに分けて解説します。
テスト移行で手順を固め、ルックアップの不備をなくす
まず、本番移行を想定して先にテスト移行を実施し、手順や必要なデータをまとめるのがおすすめです。
テストをもとに、以下のような事前確認を行っています。
- マスタ情報(部署、部門・個人目標など)が最新状態に更新されているか
- 移行データのCSVのヘッダ名・形式がkintoneのフィールドコードと一致しているか
- ルックアップ先のマスタアプリに未登録データがないか
- ルックアップ時のキー項目に重複がないか
- kintoneアプリのレコード件数制限(10,000件/アプリ)を超えないか
- 数値/文字列/日付などのフィールド形式が一致しているか
特に、kintoneの特徴とも言える「ルックアップ」がうまくいかないと原因を探して改善するのに時間と手間を要するため、重点的にチェックしました。
たとえば、ルックアップ先のマスタアプリに未登録データがあると、データの取り込み後にうまく紐付かない原因になるため、取り込む際は一時的に文字列フィールドに入れておき、取り込んだ後にルックアップフィールドへコピーするという形で対応しています。
また、ルックアップのキー項目がマスタに存在しないとデータを参照できないほか、キーとなる項目が重複しているとエラーにつながるため、ルックアップ用のキー項目が一意になっており、参照先マスタに存在しているかも念入りに確認しました。
こうした細かい事前確認を経てから実際の設定を行えば、データをスムーズに取り込めます。
なお、添付ファイルや関連レコードなど、CSVでは移行できない情報に対して、どのような方法で対応するかをあらかじめ整理しておくことも大切です。
今後の保守・運用を見据えて、この段階でマスタデータの更新手順やルールを関係者間で共有することも必要となります。
既存データは残し新規アプリへ取り込み、データの整合性を担保する
データ移行を行うにあたって、一部の情報は既にkintone内のアプリで運用されているケースも多々あります。
そんな時には、既存アプリにデータを追加するのか、それとも既存のアプリはそこで運用を終了し、新しいアプリで今後は運用していくのかを決める必要があります。
前者の場合には、現在のデータの差分を確認したり、アプリを改修したりといった手順が必要です。
後者なら、既存アプリへの追加や更新は不要となるため、取り扱うデータの量にもよりますが後者がおすすめとなります。
データの取り込みフェーズでは以下のポイントをチェックしました。
- レコード同士や参照先との関係が正しく保たれており、データ全体の整合性がとれているか
- 未入力のフィールドに対して、あらかじめ定めた初期値を正しく設定できているか(例:担当者が空欄の場合、仮に「Administrator」を入れるなど)
- 一時的に文字列フィールドへ取り込んだルックアップ項目が、後から正しくルックアップフィールドへ変換できる状態かどうか
- 複数アプリ間に依存関係があるため、事前に決めた順序通りに取り込みが行われているか
既存データを保全しながら新規アプリへ移行することで、移行後も参照性と整合性を維持しつつ、安全に運用へ移行することが可能です。
krewDataの実行フローを検証し、処理件数の上限や結果の不整合を防ぐ
基幹システムでデータの集計や分析も行っていた場合には、kintone上でそれを再現できるような仕組みを構築する必要があります。
標準のグラフや表で対応できるものなら問題ありませんが、複数のアプリをまたぐデータ集計があるのならkrewData(クルーデータ)等のプラグインが必要です。
krewDataは、パズルのように処理手順を設定して、各アプリに散在するデータを集計できるプラグインです。
krewDataで組んだ集計フローを正しく動作させるためには、以下のポイントを確認する必要があります。
- フィルタ条件が適切に設定されているか
- 処理対象のデータ量によっては、年度ごとに分けてフローを実行しないと処理件数の上限を超える可能性があるため、必要に応じて対象年度を変更(例:2024年度→2025年度)
- フロー実行前に、前回設定したままの不要なフィルタ条件が残っていないか
- 実行結果のレコード件数やデータ内容に不整合がないか
これらをチェックし、滞りなく集計結果が表示されるように調整しました。
利用者への丁寧な周知と最終的なデータ・UIの品質チェックで移行を徹底する
データの移行作業中は、ダッシュボードが一時的に表示されない、または数値が異常になる可能性があるため、その旨を現場に周知して混乱が起きないようにする必要があります。
あわせて、移行作業中の誤操作を防ぐ目的で、ユーザーに対して操作制限の周知が行われているかも確認しましょう。
また、現場での本格運用開始とダッシュボード調整作業がスケジュール通り進んでいるかを把握しつつ、krewDataの処理結果によって不要なレコードや重複データが発生していないかなども精査が必要です。
最後は、フィールド名や表示名が利用者にとって分かりやすく整理されているか、移行によって見にくくなっていないかを確認し、本番移行に備えましょう。
このフェーズでは、テスト移行時と本番移行後のデータを比較し、不整合や差異が発生していないかを検証することも大切です。
kintoneへ基幹システムのデータを集約して一元管理を実現しよう
基幹システムからkintoneへデータを移行する際には、今回ご紹介したようなポイントを時間をかけて整理し丁寧に事前準備を行えば、スムーズな本番移行を実現できます。
kintoneに基幹システムのデータを集約することで、会社全体の状況を把握しやすくなり、意思決定のための情報が一元管理できるようになります。
コムデックでは、お客さまのニーズに合わせてその場でアプリを構築する「kintone対面開発」を提供しています。
「事業部・部門間で横断的な情報共有ができる基盤を整えたい」「基幹システムのデータをkintoneに統合したい」という企業さまは、お気軽にお問い合わせください。









