不動産オーナーへの提案にAI活用!kintone × AIで成約率を上げる方法
賃貸不動産の管理会社では、オーナーへのリフォームや設備改善の提案は担当者の経験と勘に頼るケースが少なくありません。
築年数や修繕履歴などのデータはkintoneに蓄積されていても、「いつ」「何を」「どう切り出すか」は担当者の頭の中に留まっています。
結果として、担当者によっては最適な提案のタイミングを逃してオーナーの満足度低下・管理委託契約の解約・入居率低下による収益源を招くおそれがあります。
そこで本記事では、kintoneとAIを連携させ、過去の提案実績や物件データを横断分析し、誰でも適切なタイミングで価値あるオーナー提案を実現する仕組みを解説します。
記事の内容はこちらの動画でも詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。
目次
賃貸管理のオーナー提案の属人化と課題
kintoneで物件情報が可視化されていても、具体的な提案アクションにつなげるプロセスは個人のスキルに依存しています。
この属人化が引き起こす現場の課題には、以下のようなものがあります。
データは見えても提案の切り口が分からない新人担当者
kintone(キントーン)を活用すれば、築年数や修繕履歴、現在の入居率などのデータを一目で確認できます。
しかし、そのデータを見て「そろそろ水回りのリフォームを提案すべきだ」と判断し、オーナーが納得するストーリーを組み立てるには熟練のノウハウが求められます。
ベテラン担当者は「周辺物件がリノベーションを進めている」などの外的要因と絡めて絶妙なタイミングで商談を進めますが、思考プロセスが明文化されていないため、新人担当者は同じように提案を切り出せません。
提案のタイミングを逃すことによる満足度低下のリスク
提案ノウハウが共有されない環境では、付加価値の高い提案が一部のベテラン担当者に集中します。
経験の浅い担当者は状況報告を伝えるのみとなり、資産価値を維持・向上させるためのプラスアルファの提案を実施できません。
その結果、競合他社に先を越されたり、オーナーの不満が蓄積して契約解除につながったりするリスクが高まります。
AIを活用するために土台となる3つのkintoneアプリ
ベテラン担当者の頭の中にしかなかった提案のノウハウは、kintoneとAIを活用すれば再現可能です。
しかし、AIを活用してオーナーへの提案を行うためには、まずその判断材料となるデータを整備する必要があります。
ここでは、kintone上に構築する3つのアプリとその役割について、順番に説明していきます。
オーナー管理アプリ
最初に必要になるのが、オーナーの情報を管理するアプリです。
住所などの基本情報はもちろんですが、このアプリで特に重要なのは、過去の対話のやり取りから見えてくる「オーナーの傾向」を記録しておくことです。
たとえば、あるオーナーの場合、「20年のベテランオーナーで、数字での根拠を求める傾向にある」という情報が入っています。
こうした傾向の情報が、後にAIが提案内容を考える際の重要な判断材料になるのです。
さらに、このアプリにはオーナーが所有する物件や、過去にどんな提案をして成約につながったのかという実績も関連レコードとして紐づけられています。
つまり、オーナーに関するあらゆる情報がこのアプリに集約されており、kintoneのオーナー管理アプリを見れば、そのオーナーに関連するあらゆる情報を把握することが可能です。
物件管理アプリ
次に必要なのが、物件そのものの情報を管理するアプリです。
物件の属性情報として、築年数や設備、所在地といった基本的な情報に加えて、直近の退居理由なども管理します。
どのオーナーが所有しているかも関連レコードで紐づいているため、オーナー管理アプリとあわせて見ることで「このオーナーのこの物件は今どういう状況にあるのか」を把握できるようになります。
提案実績アプリ
3つ目に必要なのが、過去の提案履歴を記録するアプリです。
どのオーナーのどの物件に対して、いつどんな提案を行い、その結果がどうなったのかを蓄積していきます。
成功した提案、受注につながらなかった提案、オーナーからもらったフィードバックなど、すべてがここに記録されていくアプリとなります。
既存データをもとに提案立案アプリでAIが提案を自動生成
データ基盤を整えた上で、その情報を横断的に活用してAIが最適な提案を導き出すのが「提案立案アプリ」です。
使い方はシンプルで、まず「どの物件に対してどんな提案を考えているか」を入力します。
たとえば、「グリーンハイツ世田谷に対して、水回りのリフォームの提案をしたい」と書いて、対象の物件を紐づけます。
その状態で「不動産オーナー管理」というボタンをクリックすると、裏側でAIのプロンプトが動き始めます。
AIは、先ほどの3つのアプリに蓄積されたデータを自動的に参照しに行きます。
具体的には、対象物件の現在の状況や過去の修繕記録、オーナーの思考傾向や属性、このオーナーに対する過去の提案履歴とその結果、もらったフィードバック、さらには類似物件での成功事例まで参照しながら、「この物件に対してどんな提案をすれば最も刺さるのか、喜んでもらえるのか、受注できるのか」を考えてくれます。
出力フォーマットは任意に指定できますが、今回は以下のような項目を出力するように設定しました。
まず「物件状況の分析」として、前回の修繕からどのくらい時間が経っているか、競合物件の情報なども踏まえた現状の概要が整理されます。
「オーナーの傾向」として、この方にはどういうアプローチが刺さるのかが示されており、今回の例で挙げたオーナーの場合は、感覚的・情緒的な提案よりも、定量的な数値に基づく根拠のある提案の方が過去に刺さっていると出てきます。
避けるべきアプローチも明示されるのがポイントです。
以上の情報を踏まえて、「提案すべき内容」が示されます。
最優先の提案として給湯器とインターホンの更新が挙げられ、設備を刷新することで周辺物件との競争力を上げていくという方向性が提示されました。
さらに「提案ストーリー」として、現状分析から始まり、課題提起、解決策の提示、投資対効果、次のステップという順番で話を進めるとよいというガイドも組み立てられます。
最後に「想定Q&A」として、この提案をした場合にオーナーからどんな質問が来そうかまで挙げてくれるので、担当者は事前に備えた状態で提案に臨むことができます。
属人化を排除し管理会社の付加価値を最大化しよう
kintoneとAIを連携させることで、これまでベテラン担当者の頭の中にあった「提案ノウハウ」を言語化し、組織全体で共有する環境を構築できます。
過去の物件データやオーナーの志向性をAIに分析させ、最適なタイミングで説得力のある提案ストーリーを構築し、成約率の向上と顧客満足度の最大化を実現してください。
コムデックでは、業務フローを整理し最適なAI活用を提案する「コムデック 生成AI for kintone 導入コンサル」を提供しています。
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