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kintoneで日報のデジタル化を実現!作業時間の自動集計も可能に|杉山設備株式会社さまのアプリ開発事例

紙の日報をkintone化するメリットとは?

現場の作業を管理するために紙の日報を活用している場合、紙に記載したデータを表計算ソフトに転記し、集計するケースもあるでしょう。
紙の日報は現場従業員の手書き作業に手間がかかるだけではなく、原価集計や給与計算、請求を行う担当者の作業負荷も大きいため、効率化したいと考えている企業さまも多いのではないでしょうか?

kintoneを活用すると、日報の作成を効率化できるだけではなく、日報に記録されたデータを自動で集計することも可能です。

今回は、kintoneで日報をデジタル化し、作業時間の自動集計を実現した杉山設備株式会社さまのアプリ開発事例を紹介します。
「紙の日報をデジタル化したい」「日報のデータを自動集計したい」という方はぜひご覧ください。

紙の日報は手間がかかる……kintoneでデジタル化してデータを自動集計したい!

杉山設備株式会社さまは、空調設備や給排水衛生設備などの工事、サポートを請け負う設備会社です。
1949年の設立以来地域に密着した管工事で三重県伊勢市のライフラインを支えており、品質にこだわった施工でお客さまに寄り添っておられます。

杉山設備株式会社さまでは、以下の画像のようなテンプレートに手書きで必要事項を記入し、紙の日報を活用して現場の作業状況や進捗を記録・管理していました。

手書きテンプレート

現場従業員は紙の日報に慣れていましたが、紙の日報には手書きによる負担書き間違いのリスクがあります。

また、日報から請求や集計に使うデータを転記する必要があったため、請求・集計担当者にも負担がかかっていました。

従業員の負担を軽減し業務を効率化するために、先代から続いてきたやり方を見直し、デジタル化を進めたいと考えた杉山設備株式会社さま。
デジタル化の手段としてkintone(キントーン)を導入し、kintone上で日報を作成・管理できる体制構築を目指すプロジェクトが始まりました。

kintoneで日報のデジタル化に成功!自動集計までの流れと社内に浸透させるための工夫とは

従業員の手書き・転記作業の負担を軽減するためには、kintone上で日報を作成するだけではなく、入力したデータが自動で集計されるのが理想です。
今回は、kintoneの標準機能をフル活用して理想のデジタル日報を実現しました。

導入の過程では、使い慣れた紙による日報管理のほうが簡単という声もあり、全従業員にkintoneを浸透させるための工夫も必要でした。
ここでは、日報の作成からデータの自動集計を行う流れと、社内にkintoneを浸透させるために工夫したポイントを解説します。

kintoneで日報の作成からデータを自動集計する流れ

杉山設備株式会社さまの課題を解決するためには、日報を作成する機能だけではなく、案件情報を管理できるシステムの構築が必要です。
そのため、以下の流れでkintoneを構築しました。

1.案件管理をkintone化する

まずは、日報の元となる案件情報を一元化するため、案件管理アプリに入力する内容を整理しました。案件管理

「どの現場に行ったか」という情報を中心に「いつ・だれが・どのような修繕を行ったか」などの詳細情報を紐付けることで、案件情報を一元化します。
画像を見るとわかるように「過去修繕情報」の項目で、現場名で記録された過去の修繕情報を確認できます。

従来は、案件情報のデータベースがなかったため、過去の情報をすべて網羅し、対応に反映することは難しい状況でした。

これに対し、kintoneの案件管理アプリで案件情報をデータベース化できると、現場に紐付いた対応履歴や請求金額を簡単に確認できるようになります。
重点的に対応すべきポイントの確認や見積もりなどをスムーズに行えるようになるため、業務の効率化生産性・サービス品質の向上につながります。

2.日報をkintone化する

次に、紙で作成していた日報の情報を踏襲しつつ、より入力しやすくなるようにアプリを構築していきました。

アプリ構築

従業員は、現場から帰ってきたあと、共有PCから日報アプリに現場の情報を入力します。
紙の日報に記録していた内容と同様に、どの現場でどのような作業を何時間行ったかという情報を記録する仕組みです。

3.日報の情報を集約し、グラフ化

最後に、データの自動集計と可視化を行いました。

データの自動集計と可視化

画像のように、日報アプリから記録した作業時間をもとに、現場別作業時間の合計や従業員別作業時間を自動集計します。

自動集計

自動集計したデータは、グラフ・レポート機能で可視化でき、直感的な分析が可能です。
グラフから残業時間や実働時間をつかめるようになるため、データにもとづく作業・働き方の改善を行えるでしょう。

kintone化した日報を社内に浸透させるため「教え合う体制」を構築

杉山設備株式会社さまがkintoneで日報をデジタル化するにあたり、従業員のITスキルにバラつきがあり、全員がPCを使い慣れているわけではないという課題がありました。
紙に書くほうが簡単だという声も上がっていましたが、社内全体の作業時間を集計・活用したいという意図もあったため、全従業員がkintone化した日報を使えるようになる必要があります。

そこで、比較的ITスキルが高い従業員や、kintoneへの理解度が高い従業員を中心に、教え合いながら日報を作成する体制を構築しました。
その結果、ITスキルが低かった従業員も徐々に慣れていき、kintoneで日報を作成できるようになりました。

kintone化した日報によってもたらされた3つのメリット

杉山設備株式会社さまがkintoneで日報を作成するようになったことで得られたメリットは次の3つです。

1つ目のメリットは、日報アプリに入力したデータが自動集計されるため、紙から数値を転記する必要がなくなったことです。
請求・集計担当者の作業負担が軽減されるとともに、転記による入力ミスを削減できました。

2つ目のメリットは、現場ごとに過去の修繕情報やスタッフごとの対応履歴を一元管理できるようになったことです。
従来は、案件情報がデータベース化されておらず、情報を探すのに時間がかかっていましたが、現在はkintoneで検索をかけるとすぐに知りたい情報を確認できます。

3つ目のメリットは、現場別または従業員別の作業時間を集計できるようになったことです。
集計したデータは、今後の作業効率や働き方の改善指標として活用できるでしょう。

日報の作成業務をアナログからデジタルに移行することは、現場の従業員にとっては大きな変化です。
サポートを怠るとkintoneを社内に浸透させられず、デジタル化の効果を最大化できない恐れがあります。

逆に考えると、サポート体制さえ構築できれば、思い切ったデジタル化も社内に浸透させることが可能です。
自社の従業員の実態に応じて、必要な体制や環境を整備しましょう。

kintone化した日報の集計データを活用してさらなる効率化を目指す

杉山設備株式会社さまは、紙で作成・管理していた日報をkintoneへ移行することで、現場従業員の手書きによる記録や、請求・集計のために行っていた転記作業が削減され、負担を軽減できました。

また、日報からデータが自動集計されるようになり、転記作業による入力ミスのリスクを削減
グラフでデータを可視化することで、直感的に分析を行えるようになっています。

今後は可視化されたデータをもとに、さらなる作業効率や働き方の改善に取り組んでいく予定です。

コムデックでは、お客さまのニーズに合わせてその場でアプリを構築する「kintone対面開発」を提供しています。
社内でのお困りごとをご相談いただければ、kintoneを活用した改善策を提案いたします。
また、kintoneを社内に浸透させられるかどうか心配な場合、コムデックがサポートすることも可能です。

「紙の日報管理が負担になっている」「日報をデジタル化したい」という方は、ぜひお気軽にご相談ください。

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この記事を書いた人

前村 拓哉

DX化の伝道師

日本人の心のふるさとである”三重県伊勢市”を拠点に、中小企業のDX化を支援しています。 主にkintoneのカスタマイズを得意とし、サイボウズ認定資格である「kintone Associate」「kintone AppDesignSpecialist」「Kaizen Management Expert」を取得しています。 Youtube「kintone芸人」では、実際の事例をわかりやすく説明したり、DX化を進めていく上で大事なことを提言しています!

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