kintoneで訪問診療のスケジュールを管理、カスタマイズで利便性をさらにアップ!|訪問歯科診療 ナカハマデンタルさまのアプリ開発事例
みなさんの職場では、スケジュールの管理や共有をどのようにされているでしょうか?
Googleカレンダーをはじめとして、最近はスマホ向けでの無料スケジュール管理アプリもたくさん登場しているため、それを業務にも使っているという企業さまも多いのではないでしょうか?
一方で、スマホ向けのアプリはあくまでスケジュールだけを管理するものが多く、業務に必要な顧客情報や案件情報等とは連携できないのが難点です。
スケジュール管理だけが独立してしまい、お客様の情報やそのスケジュールの業務に必要な情報を確認するためには、別のツールにログインしたり、複数の画面を開いてあちこち見比べたりしなければなりません。
そこで今回は、kintoneのスケジュール管理を導入し、スケジュール管理と顧客管理の一元化に成功した訪問診療専門の歯科医院ナカハマデンタルさまのアプリ開発事例を紹介します。
スケジュールと顧客情報を一元管理したいとお考えの方は、ぜひ参考にしてください。
目次
スケジュール管理をスマホ専用アプリからkintoneに変えたい!
ナカハマデンタルさまは、通院が困難な患者さまを対象に、歯科医師やスタッフが自宅や施設に訪問して診療を行う歯科医院さまです。
三重県津市に2つの拠点を構え、車を使ってそれぞれのエリアで訪問診療をされています。
持ち運び可能な診療器具やレントゲンを使うことで、自宅や施設にいながら一般的な歯科医院とほぼ同等の治療を受けられるのが特徴です。
これまでナカハマデンタルさまでは、スケジュール管理にスマホ向けのアプリを活用されていましたが、業務管理にkintone(キントーン)を導入するにあたり、訪問スケジュールの管理もスマホアプリからkintoneに変えたいと考えました。
スケジュール管理のkintone化に際し、ナカハマデンタルさまでは実現したいことが大きく2つありました。
1つめは「従来のスマホアプリのように、スマホでの使い勝手は維持したい」ということ、2つめは「現場のスタッフが出先で使うことが多いので、可能な限り使いやすさを向上させたい」ということです。
そこで今回は、kintoneのプラグイン「カレンダーPlus Pro」を使ってスケジュールアプリを構築していくことにしました。
kintoneのスケジュール管理ならプラグイン「カレンダーPlus」におまかせ
カレンダーPlusは、kintoneにカレンダー機能をプラスするためのプラグインです。
ナカハマデンタルさまのような訪問診療の予約管理の他に、社内のスケジュール管理や設備予約、店舗におけるお客さまの予約管理などにも使えます。
もちろんスマホにも対応しているので、外出先でもすぐにスケジュールの確認・登録が可能です。
また、カレンダー画面ではスケジュールを月別・週別・日別に表示でき、予定の種類や担当者ごとに色分けもできるため、直感的に把握しやすいのが特徴です。
さらに「カレンダーPlus Pro」にアップグレードすると、担当者別や会議室別などリソース別に表示を切り替える機能も使えるようになります。
カレンダーPlusの機能については、こちらの記事で詳しくご紹介しています!
▼無料で使える!kintoneカレンダーPlusプラグインの使い方
ナカハマデンタルさまでは、まず「カレンダーPlus Pro」の標準機能で運用を開始されました。
エリアや担当者で色分けをしているため、ひと目で1日の流れが理解できます。
スケジュールにはそれぞれ「訪問先」「患者名」「補足情報」も登録しているため、カレンダーを見るだけで予定の詳細が確認できます。
アプリには表示するスケジュールの条件を指定した一覧をあらかじめ作成しておくことで、拠点ごとのスケジュールやシフトカレンダー、車両の予定等も同じスケジュール管理アプリの中で確認できるようになっています。
その他にも、スケジュールの画面から患者さまの治療情報を入力できるように訪問スケジュールのレコード内にアクションボタンを設置し、ワンクリックで患者さまの治療情報に遷移できる仕組みを実装しました。
理想的な使い勝手を実現するためJavaScriptでカスタマイズ
まずは標準機能で作ったスケジュールアプリを実際に現場で使っていただいたナカハマデンタルさまですが、利用する中で特にスマホで利用する際の使い勝手にご要望が出てきました。
カレンダーPlusの機能のみでは対応が難しいご要望もあったため、ナカハマデンタル様の理想とするスケジュール管理を目指して、以下3つのJavaScriptによるカスタマイズを実施しています。
- カレンダー画面とレコード詳細画面の行き来を快適に
- 訪問先はGoogleマップのリンクを自動登録
- 当日の訪問先を確認するためのスマホ用一覧を作成
カレンダー画面とレコード詳細画面の行き来を快適に
カレンダーPlusのデフォルトの仕様では、カレンダー画面を下方向にスクロールして閲覧し、レコードを1つ選択すると詳細画面に遷移するようになっています。
ただ、レコード詳細画面からカレンダー画面に戻ると画面の最上部が表示されてしまうため、さっき見ていた場所まで戻るためには、また下方向にスクロールする必要があります。
詳細画面からカレンダー画面に戻るたびに下スクロールを繰り返すという動作はちょっとしたことですが、ユーザーにとっては大きなストレスとなります。
そこで今回はJavaScriptによるカスタマイズで詳細画面は新しいウインドウで表示するよう改良しました。
これにより、詳細画面を閉じてカレンダー画面に戻ると、見ていた位置が表示されるようになりました。
訪問先の場所はGoogleマップのリンクを自動登録
現場からのご意見として「訪問先スケジュールから訪問先の住所や地図も確認したい」という声もあがりました。
「Googleマップのリンクを貼り付けておけばいいのでは?」と思うかもしれませんが、kintoneのフィールドにGoogleマップのリンクをそのまま貼るだけでは、地図アプリがうまく開かず、逆に手間がかかってしまいます。
そこで、JavaScriptを使って患者管理アプリに「Googleマップのリンク作成」の機能を追加。
「GoogleMapリンク作成」にチェックを入れると、自動的にリンクが作成されkintoneのレコードに保存されます。
これにより、訪問スケジュールアプリで患者情報を取得する際、自動的にGoogleマップのリンクも取得できるようになりました。
訪問スケジュールを確認する際、レコード詳細画面からワンクリックで地図アプリに遷移して、訪問先までの経路をスムーズに確認することができます。
当日の訪問先を確認するためのスマホ用一覧を作成
カレンダーPlusでは月や週の予定を管理する際には便利な反面、予定が多くなればそのぶん縦に長くなるため、スマートフォンで当日のスケジュールを確認する場合には画面スクロールが多くなってしまいます。
「当日」に絞って訪問先一覧を作成することで画面スクロールの問題は解決されますが、標準機能の一覧はカレンダーPlusで設定した色分け情報が反映されないため、今度は視覚的な情報が無く使いづらいという問題が生じました。
そこで、JavaScriptを利用し、カレンダーPlusの色分けにもとづいて一覧にも同一の配色が行われるように設定しました。
これにより視認性が向上し、訪問先で予定を確認しやすくなると共に予定を見誤るリスクも軽減されています。
kintoneでスケジュール管理をするメリット
ナカハマデンタルさまでは、スケジュール管理をkintone化したことで患者さまの基本情報や治療の記録と一元管理ができるようになりました。
また、訪問先で前回の治療内容を確認したり、次回の予約を調整したりするのがスムーズになったこともメリットです。
訪問先に居てもシフトを即座に確認できるため、次回の訪問スケジュールも立てやすくなっています。
画面遷移や地図のリンク取得など、標準機能だけでは対応できないことも一部ありましたが、JavaScriptで開発することで理想通りの使い勝手を実現できました。
「お昼休み」のように毎日繰り返される予定についてもまだ標準機能では自動登録できませんが、krewDataで自動的にスケジュールが登録されるように設定することで都度登録する手間を省いています。
kintoneのスケジュール管理で、現場スタッフの負担を軽減しよう!
スケジュール管理をkintone化すると、顧客・患者の基本情報や対応履歴、次の予約調整がワンストップで確認でき、現場スタッフの負担軽減につながります。
ナカハマデンタルさまでは今後、定型作業を自動化できるkintoneのプラグイン「krewData(クルーデータ)」を活用して、昼休憩等の毎日決まった予定の登録も自動化するなど、より快適な環境を構築していきたいとのことでした。
株式会社コムデックでは、お客様のお悩みをお聞きして、その場でkintoneアプリを構築する「対面開発」を行っております。
今回のように標準機能だけでは対応できないケースでも、アプリ開発に精通した担当者が最善の方法をご提案いたします。
業務フローの見直しからお手伝いすることも可能ですので、ぜひお気軽にお問い合わせください。
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