kintone × k-Reportで作業指示書の作成・帳票印刷を効率化|株式会社ファインデンタルさまのアプリ開発事例
製造業の現場では、まだまだ手書きの書類で情報を管理しているところが多くあります。
特に、オーダーメイドの製品を扱うような企業の場合、市販のシステムでは情報を管理しづらいため、仕方なく手書きを続けているという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
手書き書類は、同じことを何度も転記しなければならないことが多く、時間がかかるうえに転記ミスが起きやすいのが難点です。
また、データ化も難しいため過去の記録を探すのにも時間がかかります。
そこで今回は、kintoneからの帳票印刷を可能にする「k-Report」を活用して作業指示書の作成・帳票印刷の効率化を実現した、株式会社ファインデンタルさまのアプリ開発事例を紹介します。
kintoneから帳票印刷をしたい方はもちろん、「システムの導入は検討しているけど、なかなか自社に合うものが見つからない」という方も、ぜひご覧ください。
目次
作業指示書の手書きをやめて、工数と転記ミスを減らしたい!
株式会社ファインデンタルさまは、三重県名張市に本社を構える歯科技工所です。
審美性と機能性を兼ね備えた質の高い技工物の制作を得意とされ、全国の歯科医院から注文を受けています。
少数精鋭で多くの業務をこなす株式会社ファインデンタルさまでは、これまでに採算管理や従業員の日報管理にkintone(キントーン)を導入して、効率化を進めてこられました。
過去の導入事例については、こちらの記事で詳しく解説しています!
▼kintoneで採算管理の自動化を実現
▼kintoneで日報管理を効率化!データ登録や集計を自動化して進捗状況も見える化
そんな中、今回注目されたのが「作業指示書」の作成業務です。
株式会社ファインデンタルさまはこれまで、製造の指示をするための書類を手書きで作成されていました。
作業指示書の作成は、毎日発生する業務です。
人手と時間が限られる中、作業の合間をぬって書類を作成していましたが、どうしても時間がかかってしまいます。
また、ときどき転記ミスが起きてしまうことも課題となっていました。
すでにkintoneにあるデータを活用して作業指示書を作成すれば、手間を減らしながら転記ミスを防げるのではないかと考えた株式会社ファインデンタルさまは、kintoneから作業指示書を印刷するための構築をスタートさせました。
kintoneを使った帳票印刷なら「k-Report」
kintoneを使った帳票印刷は、やろうと思えば標準機能でもある程度は対応可能です。
しかし、特定の書式に合わせたり、カスタマイズしたりする場合には、プラグインや外部連携ツールを活用するのがおすすめです。
kintoneで帳票印刷するためのプラグイン等については、こちらの記事でも詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。
▼kintoneで帳票を簡単に作成・PDF出力したい!便利なプラグイン6つを徹底比較!
株式会社ファインデンタルさまも、当初は標準機能を使って「作業指示書」を印刷することを検討されていました。
しかし、書類に記載する歯式(口腔内の歯の配置や番号を示した図表)表示の再現がどうしても標準機能では難しく、今回は「k-Report(ケーレポート)」を使って作業指示書を作成することにしました。
k-Reportは、kintoneデータをあらゆるレイアウトの帳票にして出力できるプラグインです。
Microsoft Officeライクなインターフェイスが特徴で、ITの専門知識が無い人でも直感的に操作できます。
一度に1,000レコード、または100ページまでPDF化できるため、扱うデータ量が多い現場でも安心です。
さらに、ページ内集計も自動で処理でき、ページごとにデザインや項目数が違うものにも対応できるため、帳票作成業務を大幅に効率化できます。
k-Reportを使えば、現在運用している紙の作業指示書に近いフォーマットが実現できること、費用対効果が高いこと、柔軟なカスタマイズができることが決め手となりました。
krewDataでデータを自動作成して帳票印刷
株式会社ファインデンタルさまでは、次のような流れでkintoneの帳票印刷を実装していきました。
はじめに、得意先や患者名、技工物などの情報を入力するための「作業指示管理アプリ」を作成します。
次に、kintoneの受注を管理するアプリ(納品管理アプリ)に登録されている受注データの中から、作業指示書に印刷したい情報を作業指示管理アプリに登録します。
株式会社ファインデンタルさまでは、「krewData(クルーデータ)」というプラグインを使って自動的にデータを抽出・登録できるようにしました。
krewDataは、kintoneの複数アプリにまたがる情報を自動で集計・編集してくれるプラグインです。
krewDataはプログラミングの知識が無い人でも、直感的な操作で集計フローを作成でき、取引先の基本情報や受注内容など、同じことを何度も転記する手間を省いてくれます。
もちろん、データの集計や加工もできるので、売上管理や請求管理などにも幅広く活用できます。
実際に株式会社ファインデンタルさまで構築した集計フローがこちらです。
元ある受注管理の情報を取りまとめ、作業指示書の形式に合わせて自動的に加工できるため、作業指示書で必要な、詰め物・かぶせ物・義歯といった「補綴物(ほてつぶつ)」に関するイレギュラー処理にも柔軟に対応できるようになりました。
「作業指示管理アプリ」の準備ができたら、k-Reportで帳票印刷に関する設定を行い、作業指示書を一括で出力できる状態にしました。
kintone活用で作業指示書の作成スピードと精度がアップ
株式会社ファインデンタルさまでは、作業指示書を紙からkintoneに移行したことで、手書きで転記しながら作成する手間がなくなりました。
また、k-reportで出力するPDFにはkintone内の情報を自動で反映するため、転記ミスが発生しなくなったこともメリットです。
k-Reportは独自のフォーマットを読み込んでその上にkintoneの情報を印字できるため、従来の手書きフォーマットを大きく変えることなく実装でき、従業員も混乱せずに済みました。
kintone活用で、面倒な手書き書類を減らそう!
株式会社ファインデンタルさまは、作業指示書の作成にkintoneとk-reportを導入したことで、作業時間の短縮と精度向上を実現されました。
従来のフォーマットを大きく変えることなく、実装できたこともポイントです。
今後は他の帳票出力にもk-Reportを活用して、さらなる業務効率化を図っていきたいとのことです。
株式会社コムデックでは、kintoneの導入・運用に関するお悩みを、お客様に伴走しながら解決する「kintone伴走支援」というサービスをご提供しております。
伴走支援では、ただシステムを構築するだけではなく、お客さまの事業の特性に合わせて、最適な解決方法をご提案するのが特徴のサービスです。
業務フローが複雑だったり、特殊な帳票を使用されていたりして、市販のシステムでは対応できないケースでも、kintoneならカスタマイズが可能です。
導入後も、現場で定着するまでしっかりサポートさせていただきますので、ぜひお気軽にご相談ください。
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