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kintoneで日報管理を効率化!データ登録や集計を自動化して進捗状況も見える化|歯科技工所 株式会社ファインデンタルさまのアプリ開発事例

kintoneで日報を自動作成!?進捗状況も見える化

御社では、日報管理をどのようにおこなっていますか?
「昔からそうしているから」と、紙やエクセルで作成・共有している企業さまも多いのではないでしょうか。

しかし、アナログな方法を用いた日報管理では、データの確認に時間がかかったり転記ミスやチェック漏れのリスクがあったりと、さまざまな課題が生じます。
また、エクセルで前日のデータをコピーできるならまだしも、手書きの日報の場合には毎日全ての情報を書き直さなくてはなりません

一方、kintoneで日報を管理すれば、これらの課題を一気に解消できます。
手作業による転記作業を削減できるだけでなく、データの集計作業の自動化も可能です。

そこで今回は、kintoneによる日報管理でデータの自動登録や集計、各実施状況の見える化を実現した、株式会社ファインデンタルさまのアプリ開発事例を紹介します。
日報管理の手間や時間を効率化したいとお考えの企業さまは、ぜひ最後までご覧ください!

日報作成に手間がかかる!kintoneへの登録を自動化できないか?

株式会社ファインデンタルさまは、三重県名張市に本社を構える歯科技工所です。
1987年の創業以来、「美しさ(審美性)」と「機能」のバランスがとれた技工物を制作し、全国各地の歯科医院さまへ品質の高い技工物を提供しておられます。

株式会社ファインデンタルさまでは、受注管理のためにkintone(キントーン)を導入され、一部の部署の日報もkintoneで作成できるようにアプリを作成しました。

作業実績のテーブルに受注管理のアプリから対象の受注(箱番号)を選択して、作業状況を登録する仕組みです。
しかし、日々の日報を作成するにあたっては、ひとつひとつ箱番号と実施した工程を指定する必要があります。
依頼元の医院名や患者さんの名前、制作すべきものの名前は自動で入力されるものの、一日に十以上の補綴物を作成する株式会社ファインデンタルさまの場合には日報の登録だけでかなりの手間がかかってしまう状態でした。

コムデック kintone 日報 作り方 日報 カスタマイズ 日報 事例 日報 プラグイン

また、ひとくちに「日報」といっても、業務ごとにさまざまな種類が存在します。

今ご紹介したのは制作に関わる部署の日報ですが、歯科医院さんに訪問する営業担当者の場合には必要な項目は全く異なり、その日実施した作業にチェックをいれる形式です。

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営業日報については、毎日、毎週、毎月といった一定の頻度で実施すべきタスクがきちんとが漏れなく実施されているのかを確認をしなければいけません。
そのために、登録された日時の情報を一覧で表示したものを目視で確認する必要があり、非常に手間がかかっていました。
また、毎日実施のタスクならまだしも、毎週や月1回のタスクがきちんと実施されているかどうかを一覧画面から確認するのは容易ではありません。

社内の業務を効率化するために導入したkintoneで、逆に手間が発生してしまっては本末転倒です。
しかし、実際のところはkintoneを活用されている多くの企業様で起きている事象。
「使うこと」が目的になってしまい、本当の目的や実現した買ったことから遠ざかってしまっては意味がありません

そこで、株式会社ファインデンタルさまでは、せっかくITを活用するのなら、kintoneへの日報登録に伴う作業の負荷をなくしたい、と考えました。

kintone×krewDataで日報作成におけるデータ登録・集計を自動化

kintoneを導入しつつも、日報の登録や確認における作業負担を抱えておられた株式会社ファインデンタルさま。

まず制作に関わる業務の日報については、都度箱番号(受注)を指定するのが手間なら、自動的にその日その従業員が実施すべき受注をあらかじめ日報に登録しておけば解決できます。

「その日に誰がどの作業を行うか」は本来であれば工程管理等のアプリから参照したいところですが、作業進捗にはズレもある他、株式会社ファインデンタルさまではまだそこまでのkintone化はできていません。

そこで、「前日からの引き続きの作業」と「前の工程が終わって、自分に回ってきた作業」は「krewData(クルーデータ)」を活用することで自動で登録できないかと考えました。

krewDataとは、複数のアプリ間を跨いでデータを集計したり、データの自動登録や加工ができたりするkintoneのプラグインです。
標準機能ではできない様々な処理が可能となる他、それらをプログラミングなしで実現できます。

登録されている前日の日報に「作業の区分(作業中/完了)」があるため、作業が完了になっていない行だけを抽出して、krewDataで自動的に翌日の日報を作成します。
また、作業完了時に次工程の作業が存在する場合には担当者名も合わせて登録いただくことで、翌営業日の該当者の日報に自動的に登録することも可能です。

自分からスタートする作業の場合には手動で登録する必要がありますが、前日や他者からの引継ぎタスクを自動的に登録して日報を作成できることで、可能な限り日報データを自動で作成し、作業者は不足情報のみを入力する状態を作ることができます。

実際にkrewDataで設定した自動日報作成のフローがこちらです。
前営業日の情報をもとに可能な限り翌日の日報データへ転記した状態でレコードを作成します。

コムデック kintone 日報 作り方 日報 カスタマイズ 日報 事例 日報 プラグイン

進捗状況が「作業中」のものは翌営業日へ引き継ぐ、という流れです。
引き継ぎ業務のための登録作業が大幅に削減され、かつひと目で作業状況を確認できるようになりました!

コムデック 日報自動作成 kintone ファインデンタル

krewDataで営業日を自動判定

また、「翌日の日報を自動で作成する」ためには、営業日を判定する必要があります。

せっかく自動で日報を作っても、作成された日付が休日では意味がありません。
そこで、営業日を判定するために年間休日を登録したカレンダーアプリを構築しました。

このカレンダーを参照し、次工程と担当者に登録があれば、該当データを担当者の翌営業日の日報として登録します。

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営業日を判定したうえで日報を生成するためには、営業カレンダーに基づいた休業日データを「営業カレンダーアプリ」に登録しておく必要があります。

営業日報から必要情報を確認するためのサマリを作成

営業日報については、管理者が作業者の状況を確認するにあたって、直接日報を見るのではなく、1日の実績が集約されたページのみを確認することで、状況把握が完結する状態を目指しました。

まずは、krewDataで営業日報の情報を集計し、表示用のアプリへ登録を実施。
以下のフローで、ひとつのテーブルに必要な情報を表示できるように設定しました。

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これにより、kintoneの一覧画面を切り替えたり、目視で細かく確認したりという手間を削減できるようになります。

コムデック 日報自動作成 kintone ファインデンタル

月に一度実施があればよい作業については、月一作業だけを確認する一覧を作成したことで、漏れがないかどうかのチェックが容易になりました。

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kintoneで日報管理のデータの自動作成・自動集計をおこなうメリット

kintoneで日報データの自動作成・自動集計をおこなう最大のメリットは、毎日の入力作業や確認工数を削減できることです。
しかし、ただ紙やエクセルをkintone化しただけでは、逆に登録の手間が発生してしまい、従業員の負担になってしまうことも少なくありません。

株式会社ファインデンタルさまでも、紙の日報をkintoneに置き換えただけの状態では手作業による登録や目視での全データ確認など負担となる作業が発生していました。
しかし、krewDataを活用することで日報の自動生成や自動集計による実施状況の見える化を実現でき、作業工数が削減されました。

また、カレンダーアプリによって営業日を判定したうえで日報データを作成するため、日付訂正の必要もありません。システムを利用することで、前営業日の作成内容の入力漏れ・作業漏れも発生しなくなります

注意点として、前営業日に正しい日報の登録が実施できていない場合は誤った情報が翌営業日の日報に反映されてしまうため、前日の日報がきちんと登録されているかどうかを確認してからkrewDataを動かす必要があります。

kintoneによる日報管理で業務効率化を実現しよう!

kintoneで日報管理をおこなえば、従業員の作業負担や人為的ミスのリスク等を大幅に削減できます。
必要なデータのみを自動転記できるので「毎日全ての情報を手入力で登録しなければいけない」といった課題が解消されます。

株式会社ファインデンタルさまでは、今後は他部署における受注情報の管理についても、krewDataを活用し効率化を実施していく予定です。
kintoneを活用すれば、日報管理にとどまらず、会社全体の業務効率化を図ることができます。

日報管理はできるだけ手間を削減し、従業員がコア業務に注力できる環境をつくることが大切です。
「日報作成に毎日時間がかかっている」「自動化できるところは自動化して、他業務に集中し、業務効率化や生産性アップを目指したい」とお考えの企業さまは、ぜひkintoneの導入をご検討ください!

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この記事を書いた人

生田 智之

『DXの第一想起者』

日本人の心のふるさとである”三重県伊勢市”を拠点に、中小企業のDX化を支援しています。 kintoneをはじめとする、各社に合ったクラウドサービスの提案から導入、伴走まで一貫したサービスを得意としています。 また、youtubeではkintoneのノウハウを大公開する「kintone芸人」として活動しています。 「DX化したいけど具体的なイメージができない」「こうなりたい!はあるけど手段がわからない」…等の想いをお持ちの企業様、是非一度ご相談ください!

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