kintoneとLINE WORKSを連携して通知をカスタマイズ!活用シーンや導入事例を解説
kintoneの標準機能では、アプリが更新されたり、特定の条件を満たしたりしたときに、通知を受け取るよう設定できます。
しかし、標準機能の通知を使ってみたものの、「kintoneを見に行かないと通知に気が付けない」「通知が多くて埋もれてしまうため、大事な通知だけをリアルタイムで受け取りたい」「通知の中身も端的に知らせてほしい」と思った方も多いのではないでしょうか。
特に、サービス業における顧客対応や、医療・福祉業界のインシデント対応では、最新情報を逐一共有したい場面もあります。
そこで今回は、kintoneとLINE WORKSを連携して通知をカスタマイズした事例を紹介します。
通知機能の活用術が満載ですので、是非ご覧ください。
目次
イベント会場で、自分が担当するお客さまの来場を把握してご挨拶できるようにしたい!
コムデックは2016年以降、お客さま向けのIT活用戦略セミナーを開催しています。
三重県では最大級のITイベントで、全国から150名近いお客さまが来場されます。
最近はオンラインでのやりとりも増えていますが、このセミナーはお客さまと直接お会いしてIT活用について考えられる、貴重な機会です。
今年開催されたセミナーの様子についてはこちらの記事で詳しくレポートしていますので、あわせてご覧ください。
▼IT活用戦略セミナー2024 デービッド・アトキンソン社長登壇!今中小企業に必要なIT活用をお伝え
IT活用戦略セミナーでは、受付システムもより良い形を目指して改良を重ねてきました。
セミナーを始めた2016年当初の受付システムは、お客さまに芳名帳を記入して頂き、運営側で用意した名札を探し出してお渡しする、というアナログな運用でしたが、その後、kintone(キントーン)を使った受付システムを構築したり、QRコードスキャンで受付ができるようにしたりして、現在に至ります。
受付システムの開発事例については、こちらの記事でも詳しく解説しています!
▼受付管理を効率化!kintone受付システムの仕組みを大公開
▼kintoneでイベントの受付システムを構築!QRコードを読み取ってその場で印刷が可能に
受付システムの改良でこだわったことの1つが、kintoneとLINE WORKS(ラインワークス)の通知連携です。
受付を実施するスタッフと普段お客様の支援をしている担当者は異なり、担当者は会場内に散らばっているため必ずしもお客様をお出迎えできない可能性があります。
しかし、せっかくオフラインでお会いできる機会なので、できれば担当者から直接ご挨拶したいところです。
そこで対応を検討した結果、自分が担当するお客さまの受付処理がされ次第、担当者のスマホやApple Watchに通知する仕組みを作ることにしました。
kintone for LINE WORKSの特徴と活用シーン
今回は、kintoneとLINE WORKSを連携できるツール「kintone for LINE WORKS」を使って、通知をカスタマイズしていきました。
kintone for LINE WORKSは、kintoneとLINE WORKSを連携できるツールです。
大きく分けると、「通知機能」と「チャット登録機能」の2つがあります。
通知機能を使うと、次のようなことができます。
- kintoneユーザーではない人のLINE WORKSアカウントに通知する
- kintoneの情報を任意のLINE WORKSグループやアカウントに通知する
- 通知の件名や本文を自由に設定する
- 「毎日」や「1時間おき」でリマインダー通知をする
通知連携は、さまざまな業務で活用できます。
例えば、受付業務ならVIP客や自分が担当する顧客の来社を把握するのに使えます。
医療・福祉業界なら、緊急度の高い事案について、逐一チームで情報共有したいときに便利です。
製造業の場合には、在庫数の減少や納期の切迫など、一定の基準になったら即時通知が届くようにしておくと、欠品や遅延を防ぐことが可能です。
kintoneの受付システムからLINE WORKSに通知を連携する方法
今回、コムデックのセミナー受付では、LINE WORKSの通知を大きく2つの用途で活用しました。
1つは、お客さまの来場を担当スタッフに通知してご挨拶に行くため、もう1つは、遅れて来たお客様の来場を会場内のスタッフに通知して、扉付近からご案内するためです。
ここからは、kintoneの受付システムからLINE WORKSに通知を連携する方法について解説します。
kintone for LINE WORKSはプラグインではなくJavaScriptを使ったツールのため、プラグインのように設定画面に入る必要はなく、「通知設定アプリ」にある各項目を入力することでパラメーターを設定できるようになっています。
実際の設定画面がこちらです。
このように、通知アプリIDや通知のタイミング、通知先、通知内容などを入力していきます。
お客様がご自身のQRコードを読み取って来場受付を行う「来場予定リストアプリ」を参照して、受付ステータスが「済」になったらWebhookで担当者のLINEに通知する仕組みです。
通知先をそれぞれ設定するため、従業員分の通知設定を登録しています。
実際に届いた通知画面がこちらです。
これで、自分に関係のある通知だけを、スマホやApple Watchですぐに確認できるようになりました。
こんなに便利!kintone for LINE WORKSで通知をカスタマイズした事例
kintoneとLINE WORKSの通知連携は、他にもさまざまなシーンで活用できます。
ここでは、実際にkintone for LINE WORKSで通知をより便利にカスタマイズされたお客さまの事例を3つ紹介します。
電話メモの共有(産業廃棄物処理業者さま)
産業廃棄物処理業を営むナガイホールディングス株式会社さまでは、事業所にかかってきた電話の内容を担当者に共有する際、kintoneアプリに登録してから、担当者にチャットを送信するという運用をされていました。
1件の電話につき同じことを2回入力するのが無駄だと感じたナガイホールディングス株式会社さまは、kintoneアプリに登録した内容を自動でLINE WORKSに通知できる仕組みを構築しました。
その結果、登録の二度手間をなくし、報告漏れや通知の見落としも防げるようになりました。
▼kintoneとLINE WORKSの連携で電話内容の通知を効率化|ナガイホールディングス株式会社さまのアプリ開発事例
利用者さまの通院記録の共有(介護福祉業者さま)
介護福祉施設を運営する社会福祉法人ゆめネットさまでは、kintoneを導入して様々な業務管理に利用されていましたが標準機能の通知に気付きにくいことが悩みでした。
そのため、利用者さまの通院記録等の重要な情報は、kintoneに登録した後でわざわざLINE WORKSでチャットを送信して対応していました。
「kintoneの入力+チャット送信」という二度手間を省きたいと考えた社会福祉法人ゆめネットさまは、kintone for LINE WORKSを使って通知連携を実装されました。
その結果、普段からコミュニケーションに利用しているLINE WORKSに情報を集約でき、kintoneのアカウントが無い人も含めて、大事な情報を見逃さない仕組みを整えることに成功しています。
▼kintoneとLINE WORKSを連携!ほしい通知を逃さずキャッチ|介護業 社会福祉法人ゆめネットさまのアプリ開発事例
案件受注や物品購入申請の進捗を共有(建設業者さま)
総合建設業を営む株式会社アイケーディさまでは、kintone活用について、事務担当者は順調に使いこなしているのに対し、現場に出る従業員の間であまり定着しないことが課題となっていました。
ただお願いするだけではkintone活用が定着しないと考えた株式会社アイケーディさまは、従業員が日常的に使うLINE WORKSを足がかりにして、利用を促進することにしました。
案件受注や物品購入申請といった日常的によく使う情報を、LINE WORKSに通知連携することにしたのです。
その結果、チャット感覚でkintoneの通知も確認できるようになり、リアルタイムで情報共有ができるようになりました。
▼kintoneからLINE WORKSに通知を送信!受注や入金をリアルタイムで通知|総合建設業 株式会社アイケーディさまのkintone for LINE WORKS導入事例
kintoneからLINE WORKSに通知を連携するメリットとは
kintoneからLINE WORKSに通知を連携すると、わざわざPCやkintoneアプリを開かなくても求める情報をプッシュ通知で受け取れるようになります。
スマホやApple Watchなど、手元の端末でリアルタイムに確認できるため、外出先やイベント会場、接客中、会議中など、声をかけにくい状況での連絡にもぴったりです。
kintoneの標準機能では通知が大量に届いて埋もれてしまうという場合には、LINE WORKSに大事な通知だけピックアップすると便利でしょう。
また、通知内容についても、特に知りたい項目だけを抽出して表示できるため、詳細をひと目で把握できます。
kintoneとLINE WORKSの通知連携で業務を効率化しよう!
コムデックでは、セミナーの受付システムにkintoneとLINE WORKSの通知連携を導入したことで、受付業務の効率化を実現できました。
「kintoneの通知は気付きにくい」「メールやチャットでの情報共有に手間がかかる」とお悩みの方は、kintone for LINE WORKSの導入をご検討されてみてはいかがでしょうか。
コムデックでは、kintoneとLINE WORKSを連携するサービス「kintone for LINE WORKS」を提供しております。
基本的な操作・設定方法はもちろんのこと、組織の課題に応じた活用方法もご提案できますので、是非お気軽にご相談ください!