DXやkintoneの伴走支援について、皆で考える研究所。

kintone対面開発初回打合せ大公開~アプリ育成編

打ち合わせ開始から30分で、案件管理アプリを構築したマーケディング・デザイン・建築を手掛ける株式会社ステッチさま。

▼kintone対面開発初回打合せ大公開!30分でヒアリング~アプリ構築編

後編では、どのようにして「kintoneを見れば仕事に関する情報全てがわかる」状態を構築するのかをご紹介します!

「kintoneを見れば仕事に関する情報全てがわかる」その状態をつくるために、【案件管理アプリ】をひとまずシンプルな状態に留め、次に着手したのは「顧客管理」でした。

案件管理を実施する上で、顧客の情報を登録する場面がかならず発生します。

kintoneでは、入力する以外に、事前に登録してある顧客情報を参照するといった機能があります。

この機能を使うことで、「このお客様は過去にこんな案件を受注している」といった情報を集約することが可能になり


「kintoneを見ればお客様に関する情報が一か所に集約されている」
状態を作り出すことができます。

ただエクセルを置き換えたアプリを作るだけではなく、一通りの業務のkintone(キントーン)化のその先、「情報の活用」まで見据えた構築を最初から行っていくのです。

顧客情報を登録するために、ここ数年のお取引をまとめた取引先管理のExcelを頂き、【顧客管理アプリ】を作成しました。

そして、【案件管理アプリ】に作成した【顧客管理アプリ】内のデータを参照し、他アプリから顧客情報を参照できる項目を追加していきます。

顧客管理から情報を参照するため、顧客名を一部入力すると選択肢が表示されます。

自動連係で情報が反映されるため、案件管理アプリに住所入力欄も追加しました。

顧客の紐づけを行うことで顧客管理に案件情報が関連レコードとして表示されるため、顧客に紐づくすべての案件情報を見ることが可能です。

その上で、今後は見込み段階のお客様もkintoneの【顧客管理アプリ】に登録をしていくことになりました。

即作る&即アップデート。案件管理は「状況」の共有が命

案件管理アプリをより業務に合わせた形にアップデートするにあたり、「案件の状況の流れ」を整理していきます。
ヒアリングの結果、株式会社ステッチさまでは以下のようなフローで仕事をしていることが明文化されました。
  1. お問い合わせ
  2. 現地調査
  3. 設計
  4. 見積
  5. 積算中
  6. 見積提出済
  7. 受注
  8. 施工段取り
  9. 施工中
  10. 引き渡し
  11. 完了
こちらのフローを案件管理に実装。
もちろん、あとから5と6の間にもう一つステータスを追加したいといった変更もkintoneであればすぐに行うことができます

案件の「状況」を管理することにより、これまでは担当者に逐一確認しなくてはわからなかった進捗も、kintoneを見ることで、この案件が今どういう状況で、誰が担当しているのかという情報を把握することが可能となりました。

kintoneを使いこなす!便利な「見える化」機能をご紹介&実装

1.ユーザー通知機能

顧客窓口担当、現場窓口担当を項目に追加し、株式会社ステッチさまの従業員を選択することで、該当ユーザーのkintone上や、スマートフォンに通知する機能を持たせることができます。

チャットだと流れていっていまう情報や、報告、連絡、相談がデータで管理できるようになります。

また、登録された情報に対してコメントを行ったり、特定のステータスになった時に通知を行うこともできます。

2.変更履歴

案件情報ごとに、誰が、いつ、どの情報を更新したのかといった履歴の情報も見ることができます。
これまでのエクセルの資料では、更新情報を確認することができないため、本当に最新になっているのか?いつから更新されていないのか?を把握することは難しく、最終的には個別に確認を行う必要がありました。

これからは変更履歴がすべて残ってくるため、担当者本人に確認する必要はありません。

3.データの自動集計・グラフ化

登録されているデータは、グラフで確認することが可能なります。
例として、テスト登録したデータの案件情報を状況毎に出力した棒グラフ、現場窓口を担当毎に出力した円グラフを設定しました。

さらにその情報をトップページに表示することができるため、案件の状態を視覚的に判断することができます。

4.任意の情報での一覧作成

「受注が決まった案件だけ確認したい」「完了した案件は一覧に表示させないようにしたい」そんなご要望を、kintoneでは条件を設定し、一覧で表示することが可能です。

作成した一覧を保存しておけば、いつでもすぐに知りたい情報にアクセスすることができるのです。

5.期日に対してアラートを設定

【デザイン案件管理アプリ】を作っていく中で、外注(海外制作)の場合に、納期通りに納品されないという課題があることがわかりました。

そこで、【デザイン案件管理アプリ】に登録されている「制作区分」が外注「入荷検品」が未「納期」が今日から1日後以前のデータを一覧で表示するよう設定しました。

設定した納期に対してアラートを出力できると、お客様からのクレームとなる前に、対策が打てるようになります。

トップページに上記条件に一致するでデータがある場合表示されますので、納期前日か、納期を超過しているデータがあることを確認でるようになります。

データが表示されている場合、対応が必要といった仕事の管理が可能となります。

これまで、「いろんな方法を試したが、人の記憶に頼る方法ばかりだったためなかなか解決策にたどり着けなかった」とのことですが、kintoneであれば自動で通知を行い、業務の流れを促すことができるのです。

「今日できるようになったこと」の振り返りと今後の活用方針共有

株式会社ステッチさまのkintone初回ミーティング2時間で、「kintoneはじめまして」の状態から、【顧客管理アプリ】【案件管理アプリ】を作成し、【顧客管理アプリ】に既存のエクセル情報を取り込みました。

そして、【顧客管理アプリ】の情報を土台として、案件の状況の見える化期日の通知までを構築しました。

それにより生まれた効果は以下の通りです。

  • kintoneで案件管理を行うことで、PC、スマホでいつでもどこでも情報にアクセスできる事で常に登録/更新が可能となった
  • 常に最新の情報を閲覧可能となり「この人に聞かなければ情報が分からない…」という属人化からの脱却が可能となった
  • 情報変更時は通知が飛ぶことでよりきめ細かく情報を共有できるようになった
  • 納期前にアラートがくる事で仕事の抜け漏れを防止
  • 重要な情報はどんどんkintoneに引越ししていく事でどんどん仕事がしやすくなる
この効果をより高めていくため、ヒアリングする中で出てきた課題について、この先1年間をかけてどのような方針でkintoneを活用し、解決していくかを検討・共有させていただきました。
期間
業務アプリ
業務効率化のステップ
1~2か月目
案件管理
kintoneでの情報管理を徹底し、案件管理を定着させる
3か月~6ヶ月
顧客管理
これまで着手できていなかった「見込顧客の管理」を強化し、営業力アップを図る
4か月~8ヶ月
制作状況/工程管理
顧客管理と平行して、受注後案件の制作状況や工程もkintone(キントーン)で一元管理。
仕事に関する全ての情報が見える化する事で、効率よく仕事が進行する環境を構築し人時生産性の高い業務プロセスを設計可能とする
9か月~12か月
原価管理
行っている業務の原価を把握する事で、利益率の高い仕事の比重を高める

「ここまでできると思っていなかった!」kintone対面開発

どんどんと希望した形でアプリが作られていく様子を見て、株式会社ステッチの大海社長さまも「ここまで作りこめるとは思っていなかった!」と驚いていらっしゃいました。

kintoneでできることが見えてくるにつれて、「それならこれも、あれもkintoneで実現したい!」というご要望が出てくるため、今後の展望も見えた初回構築でした。

とはいえ、株式会社ステッチさまのkintone活用はまだまだ始まったばかり。

ここからさらに作りこみを進め、kintoneが仕事の基盤となるような状態を目指し、改善を進めていきます!

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この記事を書いた人

生田 智之

『DXの第一想起者』

日本人の心のふるさとである”三重県伊勢市”を拠点に、中小企業のDX化を支援しています。 kintoneをはじめとする、各社に合ったクラウドサービスの提案から導入、伴走まで一貫したサービスを得意としています。 また、youtubeではkintoneのノウハウを大公開する「kintone芸人」として活動しています。 「DX化したいけど具体的なイメージができない」「こうなりたい!はあるけど手段がわからない」…等の想いをお持ちの企業様、是非一度ご相談ください!

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