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案件管理から自動連携でスケジュール管理!krewDataとカレンダーPlusを活用|既製コンクリート杭販売事業 アンドーパイル販売株式会社さま

案件管理→スケジュール管理 自動連係

業務上管理すべきスケジュールは、その従業員の担当業務にもよりますが「案件(お客様)に紐づくスケジュール」と「案件に紐づかない間接業務」に大きく分けることができます。
この内、案件に関連するスケジュール管理を御社ではどのツールでどのように実施されていますか?

案件管理はエクセルで管理し、それとは別のスケジュール管理専用のツールで管理したり、ホワイトボードを使ったりしていないでしょうか。
kintoneを使えば、案件に関連するスケジュール管理が自動化できたり、全体共有がリアルタイムにできたりといったメリットがたくさんあります。

今回は、エクセルとスプレッドシートに分かれていた案件管理とスケジュール管理を一元化した事例をご紹介します!

案件管理とスケジュール管理がバラバラに……一元化したい!

千葉県に本社を構えるアンドーパイル販売株式会社さまは、40年以上にわたって地盤改良工事に欠かせないコンクリートパイルを販売・施工されています。
地震の多い日本で安心安全な住宅建築を支えたい、守りたい、という思いで事業に取り組まれた結果、災害時の耐震性能が評価され、今では大手ハウスメーカーでも採用されています。

そんなアンドーパイル販売株式会社さまでは、案件管理と出荷予定表(スケジュール管理)にそれぞれ異なるツールを使用していました。
案件管理はエクセル、出荷予定表はGoogleスプレッドシートで管理しており、二重入力や登録漏れといった問題が発生していたのです。

コムデック kintone スケジュール管理 カレンダー プラグイン

案件の情報とその案件に紐づく出荷予定を一元管理できれば、ミスや手間を減らすことができるのではないかと考えたアンドーパイル販売株式会社さま。
この課題を解決するために導入を決めたのは、スケジュール管理の専門ツールではなく、自社の業務に合わせて自由にアプリを作ることができるkintone(キントーン)でした。

kintoneで案件とスケジュールを管理する方法とは?

kintoneで案件管理とスケジュール管理を一元化する方法はふたつ考えられます。

ひとつは、「案件管理アプリ」の中にスケジュールに関する項目を追加し、その日付をピックアップしてカレンダーに表示する方法
もうひとつは、「案件管理アプリ」と「スケジュール管理アプリ」を作成して相互に連携させ、「スケジュール管理アプリ」でカレンダー表示をさせる方法です。

簡単なのは前者ですが、この方法だと「案件管理アプリ」内の項目が増えていくことになります。
今回、アンドーパイル販売株式会社さまでは「できるだけシンプルな運用をしたい」というご要望もあったことから、後者の各アプリを分ける方法で進めることに決めました。

「管理ツールが分かれているから二重入力が必要」という課題に対して アプリを分けては意味が無いのではないか?と思われるかもしれませんが、アンドーパイル販売株式会社さまの場合には一つの案件(工事)の中で複数の商品が必要となるため、管理したい出荷日も複数になります。
kintoneの機能では「複数の日付項目を一つのカレンダーに表示する」ことはできないため、ひとつの案件に紐づく日程が複数ある場合にはアプリを分けるのがおすすめです。
そして、kintoneにはアプリ間でデータを連携したり、自動登録したりする方法がいくつかあるため、アプリを分割したとしても、案件とスケジュールのデータを紐づけて一元管理することができるのです。

アンドーパイル販売株式会社さまでは「案件管理のアプリに登録した情報をスケジュール管理用のアプリに連携、カレンダー表示させて一元管理できる状態」をゴールに設定し、アプリ開発がスタートしました。

kintone内のデータ連携についてはこちらの記事で詳しくご紹介しています!
▼kintoneとデータ連携を行う4つの方法・おすすめサービス・拡張機能を紹介

スケジュールと案件の自動連携を目指し、まずはそれぞれアプリを構築

案件とスケジュールの一元化に向けて、まずは案件情報を管理する「案件管理アプリ」スケジュール情報を管理する「日程表アプリ」を作成しました。
紐づけの方法は次のセクションで解説しますので、このセクションではまず各アプリにどのような項目を持たせたのかをご紹介します。

まず、「案件管理アプリ」では、「材料費」というテーブルを作成し、その中で工事に必要な商品と、商品ごとの出荷日を登録できるようにしました。

コムデック kintone スケジュール管理 カレンダー プラグイン

案件管理と紐づいた出荷日を管理する「日程表アプリ」は、項目はなるべくシンプルにして、日付項目を元にカレンダー表示ができるように設定を行いました。

コムデック kintone スケジュール管理 カレンダー プラグイン

カレンダー表示はkintoneの標準機能でも可能ですが、標準機能のカレンダーでは予定の色分けや週ごと・日ごとの予定表示切り替えなどができません
そのため、アンドーパイル販売株式会社さまではカレンダーPlusプラグインを採用し、商品の種類や状況に合わせて表示を色分けしています。

コムデック kintone スケジュール管理 カレンダー プラグイン

理想のカレンダー表示を実現できるプラグイン「カレンダーPlus」について詳しくはこちらをご覧ください!
▼無料で使える!kintoneカレンダーPlusプラグインの使い方

案件管理アプリと日程表アプリ、それぞれのアプリの連携にはkintoneのルックアップ機能を利用しています。

ルックアップ機能とは、他のアプリに登録されている情報を呼び出して該当情報を選択したり、必要情報をコピーしたりできる機能です。
同じデータを使用するアプリが複数ある場合にはこのルックアップ機能を活用することで、何度も入力する手間や入力漏れなどを防ぐことが可能です。

今回のアプリでは、日程表アプリで「案件番号」をルックアップすると、物件名や住所などの情報を案件管理アプリから参照して自動入力するように設定しています。

コムデック kintone スケジュール管理 カレンダー プラグイン

kintoneのルックアップ機能についてはこちらの記事で詳しくご紹介しています。
▼kintoneのルックアップ機能設定方法、よくあるご要望を徹底解説!

ここまでで、案件とスケジュールを管理するふたつのアプリ作成とデータの連携が完了しました。
しかし現状では、「案件管理アプリ」へ案件を登録後、「日程表アプリ」にもスケジュールを登録(ここで案件番号をルックアップして紐づけ)する、という作業が必要です。
この部分が自動化されない限り、結局二重入力はなくなりません。

一方のアプリの情報を元に、別のアプリにレコードを自動登録する方法はいくつかありますが、今回krewData(クルーデ―タ)を活用して案件管理から自動でスケジュール登録をおこなうことにしました。

krewDataリアルタイム実行でスケジュールを自動登録!

案件とスケジュール管理のために「案件管理アプリ」と「日程表アプリ」を作成し、データの連携を実装したアンドーパイル販売株式会社さま。
ここからさらに入力・登録作業を減らすために導入したのがkrewDataです。

krewDataはアプリをまたぐ集計処理やデータの自動登録等、kintone内の様々な処理を可能にするプラグインです。
データ編集や結合といった処理のパーツを組み合わせて処理のフローを構築することで、標準機能ではできないことを実現できます

krewDataには、作成したフローを一定期間(一日に一回、一週間に一回、等)で実行する「スケジュール実行プラン」と、アプリが操作されたタイミングで常にフローを実行する「リアルタイム実行プラン」の二種類があります。
アンドーパイル販売株式会社さまでは、後者のリアルタイム実行を使って案件管理アプリから日程表アプリにデータを自動登録させることにしました。

案件管理アプリ内の材料費テーブルに出荷日を登録して保存すると、自動的に日程表アプリにデータを登録します。

コムデック kintone スケジュール管理 カレンダー プラグイン

日程自動登録のkrewDataフロー
※別の処理を行うフローと一緒に構築をおこなっているため、今回の処理に関わるフローは赤枠部分のみです

途中で変更が生じた場合も、「案件管理アプリ」の内容を変更すればリアルタイムで「日程表アプリ」に反映されるため、修正・更新漏れも起こりません

加えて、このフローは案件管理から日程表に情報を反映させる一方向のみの処理ですが、これとは別に「日程表アプリ側で出荷日を変更した場合には、案件管理アプリに反映させる」フローも構築することで相互に正確性を担保しています。

コムデック kintone スケジュール管理 カレンダー プラグイン

スケジュール管理と案件管理を相互連携した効果とは?

スケジュール管理アプリと案件管理アプリをそれぞれ構築し、krewDataでデータ連携フローを設定したことで、アンドーパイル販売株式会社さまでは以下のような効果がありました。

  • 「案件管理アプリ」に案件内容と材料(商品)、出荷日を登録すれば「日程表アプリ」にも自動で登録される
  • 内容に変更が生じたら「案件管理アプリ」を修正すれば「日程表アプリ」へも自動反映される(日程表→案件管理も自動反映)
  • アプリ間のデータ連携と自動登録により、二重登録や漏れが起こりにくい
  • 「日程表アプリ」のカレンダーを見れば状況や予定が一目で把握でき、紐づいた案件情報も確認できる
  • いつでもどこでも最新の案件情報・スケジュール情報を見ることができる

案件管理からスケジュールを自動登録して脱二重管理!

異なるツールを使っていた案件管理と出荷予定表(スケジュール管理)をkintoneによって一元化したことで、二重登録が必要なくなりミスや漏れも防げる仕組みが構築できたアンドーパイル販売株式会社さま。

今後は「案件管理アプリ」と「日程表アプリ」へ職人さんの稼働日も登録し、稼働率分析などもおこなっていきたい、とのことです。

業務の中心はお客様の管理や案件情報の管理から始まります。
案件情報を基点としてスケジュールを紐づけて管理できれば、脱ホワイトボード・脱エクセルが可能です。

もし今御社が案件管理とスケジュール管理を別々のツールでおこなっているのなら、kintoneを導入してみてはいかがでしょうか?

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この記事を書いた人

生田 智之

『DXの第一想起者』

日本人の心のふるさとである”三重県伊勢市”を拠点に、中小企業のDX化を支援しています。 kintoneをはじめとする、各社に合ったクラウドサービスの提案から導入、伴走まで一貫したサービスを得意としています。 また、youtubeではkintoneのノウハウを大公開する「kintone芸人」として活動しています。 「DX化したいけど具体的なイメージができない」「こうなりたい!はあるけど手段がわからない」…等の想いをお持ちの企業様、是非一度ご相談ください!

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