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kintoneをAIツール「Claude MCP」でカスタマイズ!メリットや活用事例を解説

kintone×Claude MCPで簡単カスタマイズ

kintoneは、非エンジニアの人でもノーコードで開発できるのが魅力のツールです。

しかし、より業務にフィットした使いやすいアプリにするためにはカスタマイズも必要です。
そのためのプラグインも多数公開されていますが、「プラグインでは実現したいことに一歩足りない……」という場面が少なくありません。

それならば、と開発によるカスタマイズをしたい気持ちはあるものの、日常業務に追われてじっくり学習・開発できずに悩んでいる担当者も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、AIツール「Claude」のMCPを使って手軽にkintoneカスタマイズを実現した事例をご紹介します。

本記事の内容については、こちらの動画でも実際の操作画面とともに解説していますので、あわせてご覧ください。

kintoneのカスタマイズでよくあるお悩み

kintone(キントーン)の開発担当者から聞こえてくるお悩みには、いくつか共通点があります。

例えば、コーディングに時間がかかる、エラー処理を見落としてしまう、テストデータの作成が面倒、デバッグに時間を取られる、といったものです。
開発者の多くは他にもさまざまな業務を抱えているため、毎日kintoneばかりに時間をかけていられないのが実情かと思います。

そんなときにおすすめしたいのが、今回紹介するClaudeのMCPの活用です。

CaludeのMCPとは

そもそもClaudeとは、Anthropic社によって開発された生成AIツールのことです。
ChatGPTと同様に、会話のような自然言語で質問に答えたり、データを分析したりしてくれます。
Claudeは、ChatGPTに比べて長文処理や文脈理解に長けていると言われています。

また、MCPは「Model Context Protocol」の頭文字をとった用語で、AIと外部データやサービスをつなぐための共通ルールをあらわします。
MCPという技術を身近なもので例えると、スマホと充電器の関係に似ています。

ここで言うスマホがAIツール、充電器がMCPです。
以前はスマホの機種によって充電器の端子が異なっていたため、iPhoneならLightning、AndroidならマイクロUSB……というように、専用の充電器が必要でした。

しかし、最近はどのスマホでも充電器の端子がUSB-Cに統一されてきたおかげで、充電器が1つあればいろいろな機種に対応できるようになってきました。
AIでも同様に、MCPという共通ルールを活用することで、システムのコード生成やデバッグ、ドキュメント生成などが効率化できるようになっています。

本記事で紹介するCalude MCPを使ってkintoneを操作すれば、kintoneデータを元にしてAIが回答を生成したり、生成結果をkintoneに登録したりすることが可能です。

【実践】 Claude MCPでkintoneの見積書管理アプリをカスタマイズ

ここからは、Claude MCPを使ったカスタマイズの流れを解説します。
今回は「いま使っている見積書管理アプリをもっと使いやすくする」という例で見てみましょう。

カスタマイズしたいkintoneアプリが決まったら、まずはMCPでアプリ構造を分析します。

MCPでアプリ構造を分析

カスタマイズを検討しているアプリIDを伝えると、Claude MCPが分析を開始し、以下のような分析結果を出してくれます。

分析結果

分析により、見積書管理アプリが持つ機能や管理項目、計算式などが洗い出されています。
次に、カスタマイズできそうな箇所をAIに提案してもらいます。

AIの提案

今回の場合は「転記の自動化」「エラーチェックの追加」「見栄えの改善」などが提案されました。
そこで、提案されたものの中から実装したいものを選んでコードの生成をAIに指示します。

今回はエラーチェックを実装していきました。

エラーチェックを実装し

従来のアプリ開発なら、カスタマイズしたアプリが正常に動作するかどうか、開発者があらゆるパターンを考えてテストしなければなりません。
しかし、Calude MCPを使えばテストパターンやテストデータもAIで生成してくれます。

テストパターンやテストデータもAIで生成

開発者は一から改善点を探したり、コードを書いたりすることなくカスタマイズができました。

簡単にkintoneをカスタマイズ!kintone × Claude MCPの活用事例

ここでは、kintone × Claude MCPのさまざまな活用事例を紹介します。

案件管理アプリで優先案件を抽出

1つめの例は、案件管理アプリでの活用です。

AIに「案件管理アプリのデータをもとに、最優先で営業すべき案件を教えてください」と入力します。
するとAIは「〇〇社は受注確度が高く、受注予定日が近いようです」と提案してくれます。

プロンプト(AIへの指示文)では、単に「最優先で営業すべき案件」という抽象的な表現をしましたが、AIはこれを「受注確度が高い、受注予定日が近い、受注金額が大きい」といった具体的な条件に読み替えていることが分かります。
このようにAIで優先案件を抽出してもらえば、効率的な営業活動ができます。

案件管理アプリで対応についてコメントを登録

2つめも、案件管理アプリでの活用例です。

管理職の方は、案件管理のデータを見ながら「この案件はその後どうなった?」「こういう方法でアプローチしてみたらどう?」といったコメントをすることがあるかと思います。

管理するメンバーや案件の数が多いと、全ての案件データに目を通すのも一苦労です。
そんなときに、AIを使って「案件管理アプリで対応が必要なデータにコメントを登録して」と指示すると、受注確度が高い案件や予定日を経過している案件を抽出して、担当者宛に自動でコメントを登録してくれます。

顧客管理アプリで新規顧客を登録

最後は、顧客管理アプリにデータを登録するという活用例です。

新規顧客を獲得したときは、企業名や担当者、住所、メールアドレスなどを1つずつ顧客管理アプリに登録しなければなりません。
重要ですが、地味で手間のかかる作業です。

そこで、相手企業のホームページやメールの署名欄などの情報をコピーして、AIに「この情報を顧客管理アプリに登録して」と指示すれば、自動でkintoneの顧客管理アプリに登録してくれます。

フィールドの入力形式やフィールドコードなどでエラーが出ても、AIが試行錯誤して実行してくれるのがメリットです。
プロンプトの工夫次第で、精度も向上していきます。

kintoneのカスタマイズにAIを活用するメリットとは

kintoneのカスタマイズにAIを活用する最大のメリットは、専門知識や経験が少ない初級開発者でも質の高いカスタマイズができ、さらにアプリ開発のスピードが従来の2〜3倍になることです。
エラー発生時にも自動で適切な処理をしてくれるので、原因が分からずに何時間も悩み続けることがありません。

また、テストのチェックリストやパターンもAIで生成できるため、アプリの品質も向上させられます。

AIを使ってkintoneのパフォーマンスを最大化しよう!

kintoneは、Claude MCPを活用することでより便利なツールにカスタマイズできます。
実際にコムデックでも、AIに自社のノウハウも学習させることで、さらに効率的で品質の高いkintone開発を実現しています。

AI技術は進歩が早いため、新しい情報にもアンテナを張って積極的に取り入れていくことが重要です。
それと同時に、今後は便利なツールを「どうやって作るか」よりも、「何が必要か」「何を作るか」を考えることの重要性も、さらに増してくるでしょう。

このような変化に対応すべく、コムデックでは、kintone × AI 活用をサポートする「AI伴走支援サービス」を提供しております。
このサービスでは、ただkintoneアプリやAIツールを開発するのではなく、経営課題や業務課題のヒアリングを行って最適な解決方法をご提案し、お客さまと伴走するのが特徴です。
「AIのことは正直よく分からない」という方にも、親切・丁寧にサポートさせていただきますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。

「AI伴走支援」サービスページはこちら

この記事を書いた人

島上 雄介

IT × AI の達人

日本人の心のふるさとである”三重県伊勢市”を拠点に、中小企業のDX化を支援しています。 主にkintoneのカスタマイズを得意とし、サイボウズ認定資格である「kintone Associate」「kintone AppDesignSpecialist」「Kaizen Management Expert」、「kintone Customization Specialist」を取得しています。 システム間の連携やRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)を利用した業務の自動化もお手伝いしていますので、「システムをより便利にしたい」、「もっと業務を自動化したい」といったご希望があればぜひご連絡をお願いいたします!

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