明日からできるAI活用をご紹介!中小企業こそAIを取り入れよう
コムデックでは、四か月に一回、弊社のお客様向けに「DX担当者勉強会」を開催しています。
DX担当者勉強会では、人時生産性の向上や新規市場の開拓、新しい商品・サービスの開発、お客様のファン化、従業員満足度の向上、賃上げ等に取り組みたい企業様が、それらを通じて「良い会社作り」を目指すための考え方や手段をお伝えしています。
第28回となる今回は『明日からできるAI活用』ということで、最近話題のAIから皆さまにすぐ使っていただけるものまで、実際にコムデックが使ってみた事例と所感も含めてご紹介しました!
AIだからと言って身構える必要はありません、まずは手軽なAI活用のきっかけとしてご覧ください。
目次
身近なところで活用が広がるAI
AIと聞くとなんだかハイテクノロジーのような気がしてしまいますが、実はもう皆さんの身近なところで活躍しています。
例えばお持ちのスマートフォンで撮影し、保存されている写真。
これまでは場所ごと、日付ごとで仕分けられていましたが、最近は「ラーメンが写っている」「パンが写っている」などをAIが判断して抽出し、自動でグループ化されるようになっています。
また、オンラインショップで買い物をする際、よく「おすすめ商品」が表示されていないでしょうか?
このおすすめ商品を抽出する機能にもAIが使われています。
このAI機能をうまく活用しているのが、若い世代を中心に瞬く間に広がったTikTokです。
TikTokはSNSの中ではいち早くAIを導入しており、そのユーザーが興味のありそうな動画を次々に提示するアルゴリズムを作ることでユーザー数を激増させました。
他にも、ナビアプリのルート案内は、過去のデータや現在の状況をAIが分析して生成しています。
このように、私たちの生活に関わるサービスには、すでにAIが多く活用されているのです。
今こそAI活用!数年後「あの時使っていれば……」にならないために
普段の生活の中にはAIが浸透し始めているとは言え、「自分の会社の業務にはまだAIなんて使えない」「どこで活用したらいいかわからない」と考える方が大半かと思います。
それでも、今こそAIを活用しましょう!と、強くおすすめする理由があります。
パソコン→インターネット→SaaS→スマホ→アプリ→ノーコード…乗っておきたい波
テクノロジーの進化には波があり、一定の間隔で重要な波が押し寄せてきます。
例えば、パソコン。25年前にはパソコンを1人1台所有して業務で使う、ということはありませんでしたが、今ではそれが当たり前になりつつあります。
それからインターネットの普及が進み、メールで文章や画像のやり取りができるようになり、物理的に離れていてもデータのやり取りが可能になりました。
そして、SaaS(Software as a Service)と言われるクラウドサービスが一気に広がり、インターネットに繋がっていればソフトやシステム、データにアクセスできて、場所を問わず仕事ができる環境が整ってきました。
その後はスマートフォンを所有する個人が増え、高性能な小型パソコンともいえるスマートフォン上ではさまざまなアプリが動作しています。
また近年では、システムやソフトウェアの開発にプログラミングやデータベースを必要としない、ノーコード開発(kintoneなど)が一般企業でも利用されるまでに普及しました。
「パソコン」「インターネット」「SaaS」「スマートフォン」「ノーコード」……これらのテクノロジーの波の次、今まさにやって来ている大きな波が「AI」です。
テクノロジーの重要な波に乗って、会社も世の中も変化していきます。
今はまだ個人の消費者向けのサービスでの利用がメインかもしれませんが、to C(対カスタマー)で起こっていることは遅かれ早かれto B(対ビジネス)でも確実に起こります。
今、パソコンやインターネットがない状態では業務が成り立たないように、近い将来、ノーコード開発やAIが活用できていなければ業務が成り立たない、そんな時代がやってきます。
ひとつの波に乗り遅れると、その後の波には乗れなくなり、取り返しがつかない…ということもあり得ます。
このAIの波に乗り遅れて「あの時AIを使い始めていれば……」とならないために、皆様には1秒でも早くAI活用をスタートしていただきたいのです。
ビジネスにおけるAI活用のポイント
では、ビジネスでどのようにAIを活用していくことができるのでしょうか。
コムデックでは、人手不足と経営者のサポートの大きく2つの活用ポイントがあると考えています。
ポイント①:人手不足を補う
まず考えられるAI活用は、人的リソースの代替手段です。
日本では生産年齢人口が減少し続けており、どの業界においても労働力不足が叫ばれています。
それに伴って採用難の時代が続き、人材確保が課題となる企業は増える一方です。
この人手不足を補うために、これまで人がおこなっていたことをAIに置き換えていく、ということがまず取り組むべき部分でしょう。
ポイント②:おじさん(経営者)のミカタ
企業を動かし、経営していく中で、私たちが年齢を重ねていくことは避けられません。
年数とともに経験値は増え、専門性、ブランド力はアップしていきますが、一方で起こる体力の低下、発想力の低下、アウトプットの減少…コムデック生田社長自身も気になるところです。
ここで活用すべきがAIです。
自身の経験や専門性、ブランド力とAIと掛け合わせれば、経営者5人分のアウトプットも夢ではありません!
コスト削減に売上アップ……AI活用の具体例を紹介!
実際に今すぐAI活用できる具体的なシーンを、コムデックの事例も踏まえて、いくつかご紹介します。
コスト削減を目指したAI活用例
データ入力・整理
AIを使えば、画像データからのテキスト起こし・入力が簡単にできます。
例えば「届いた請求書をAIに読み込ませ、会計ソフトへ自動で登録・仕分けてもらう」といったことも可能です。
誤字脱字チェック
作成した文章をAIが誤字脱字チェックしてくれるため、人が複数関わって時間をかけてダブルチェックする必要がなくなります。
議事録作成
打ち合わせや会議などの音声データをAIに読み込ませることで、文字起こしと議事録を自動生成してくれるツールも登場。
Zoomなどのオンラインミーティングツールにも実装が始まっています。
こんな所もコスト削減できる!コムデックのAI活用
コムデックでは、実際に営業アシスタントや開発アシスタント、文章作成・デザインのアシスタントとしてAIを活用しています。
営業アシスタント
コムデックに届くお問い合わせの整理と仕分けはAIの仕事です。
整理・仕分けられたものをスタッフが確認して対応するため、対応の方にしっかり時間をかけることができます。
開発アシスタント
前例のないツールやシステム開発の際、試作段階のコードをAIに書いてもらいます。
スタッフがイチから試行錯誤して作成していくよりも、AIが書き出したコードを元に修正・調整していくほうが圧倒的にスピーディです。
お客様へも素早くご提案・ご提供できるようになります。
月報紙や講演依頼書などの作成
月報紙のレイアウトや構成、表紙デザインにAIを活用しているほか、講演依頼書などの書類作成も、まずAIにベースを生成してもらっています。
このステップを踏むことで、スタッフがイチから考える時間を大幅に削減可能です。
売り上げアップを目指したAI活用
企画立案
お客様の満足度向上を目指して企画などを立てる際、まず人が集まってアイデア出しをするところから始まるでしょう。
これを、はじめにAIにアイデアをたくさん出してもらうようにします。
AIが生成したアイデアについて、人が意見や考えを話しあって選んでいくことで、スムーズな企画立案を可能にします。
接客代行(チャットボット)
チャットボットは、以前はやり取りがうまくかみ合わないこともありましたが、最近ではかなり精度が向上し、ある程度の問い合わせや確認がチャットボットで成立するようになっています。
人が電話やメールで対応しなくても済む他、顧客側も検索の手間や問い合わせの返信までの時間、電話の接続を待つ時間が減り、満足度向上に繋がります。
画像・動画による提案
AIを活用すれば、これまでCGで見せたり言葉で説明したりしていたイメージを簡単に画像や動画にすることができます。
具体的なイメージをすぐに顧客と共有することができ、スムーズな打ち合わせが実現します。
企画で満足度向上!?コムデックのAI活用
コムデックでは、大きなイベントを企画する際にAI活用しています。
過去の動画や画像を読み込ませて、「スモークをたきたい!」「照明を変えたい!」などの具体的な指示を出すと、イメージ動画や画像を生成してくれます。
関係者と動画や画像を見ながら議論を進められてムダがありませんし、効率的な付加価値向上や満足度向上に繋がっています。
このように、中小企業でもすぐにAI活用できるシーンはたくさんあります。
AIの大きな波に乗り遅れないよう、まずはできるところからチャレンジしてみましょう!
AI活用を推進するツール9選
ここからは、コムデックでも使っているものを中心に、9つのAIツールをご紹介します!
まずはお試しで無料利用ができるツールばかりなので、気になったものは是非使ってみてください!
Canva(キャンバ)
チラシなどの印刷物からWEBサイト、プレゼン資料、各SNSへの投稿用データなどさまざまなものを作成できるデザインツールです。
多彩なテンプレートが用意されているため、好みや用途に合わせて選ぶだけでさくさく作成できます。
マジック機能で画像の加工が簡単にできるほか、文章から画像を生成することも可能です。
これまでデザインといえばAdobe Photoshopやillustratorが代表的でしたが、知識が必要でハードルが高いソフトでした。
Canvaなら専門知識不要でデザインができます。
Perplexity (パープレキシティ)
情報収集と要約(整理や考察)を得意とするリサーチツールです。
ソースを明示してくれるため、生の情報を見て真偽を判断しやすいところが便利です。
こちらが提示したリサーチワードに対し「関連質問」を表示してくれるため、生成された回答から掘り下げやすいところもオススメポイントです。
「〇〇(商品名)と△△(商品名)について、原料・価格・大きさで比較し、表を作成して」といった指示にも対応でき、各社の商品やサービスの情報収集や整理などにも活用できます。
Create.xyz (クリエイト)
アプリやWEBサイトを簡単に生成できるツールです。
HTMLやスタイルシートの知識がなくてもWEBページを作成可能で、サーバへのアップまで簡単に進められます。
現時点では本格的な企業のサイトを作るレベルではありませんが、「一時的なイベントサイトをサクッと用意したい」といった場面などで活用できそうです。
Runway (ランウェイ)
テキスト(英文)から動画を生成できるツール。
かなり本格的な動画が生成できますが、本格的過ぎるがゆえに活用場面は限られてしまいそうです。
Luma(ルマ)
手持ちの画像を読み込ませ、文章で指示を出すと短い動画が生成される動画生成ツールです。
生成された動画から画像を切り出すこともできるため、「撮影した写真はイマイチだったけれど、こういう感じの画像素材が欲しいな」というときに便利です。
NotebookLM(ノートブックLM)
Google社が開発したノートブックツールです。
PDFなどのドキュメントやプレゼンテーション資料など手持ちの資料を読み込ませると、重要な部分をわかりやすくまとめてくれます。
また、自分が集めた資料を都度読み込ませて蓄積しておくと、確実なソースを元にした、そしてピントの合ったまとめや分析を得ることができます。
例えばコムデックでは、専門性の高い膨大なページ数の資料を読む際に、まずNotebookLMにそのファイルを投げ込みます。
そして、まとめられた概要を確認した上で資料を読む、といった使い方をしています。
まっさらな状態で資料を読み始めるよりも、要領よく読み進められますし、内容の理解もしやすいです。
Dify(ディファイ)
AI機能の含まれるアプリをノーコードで自動生成してくれるツールです。
チャットボットを簡単に作れるなど、プログラマーの人におすすめです。
作れるアプリの例として、会議の音声データや画像データを読み込ませると、AIが自動で文字起こしをして入力してくれたり、画像から在庫情報を抽出してくれたりする報告書作成アプリ等があります。
Claude(クロード)
ChatGPTに似た生成ツールです。
プログラミングのコード生成が得意ですが、現時点ではエンジニア向けと考えています。
Gemini(ジェミニ)
こちらもChatGPTに似た生成ツールですが、提供元はGoogle社となっています。
Google社のサービスだけあって、文章生成よりも検索という面の機能に強みがあります。
GmailやGoogleドキュメントなどとの親和性が高いため、Googleサービスを使っている場合には試してみやすいツールだと言えます。
まずは「試しに使ってみる」からAI活用を始めよう!
私たちの生活の身近なところに活用されはじめているAI。
これからも皆さんの会社がテクノロジーの変化についていくためには、AIの波に乗り遅れてはなりません!
「無料で試せる」AIツールがたくさんあります。ぜひ、まずはひとつ試してみてください。
そして、皆さんの会社でできるAI活用のイメージを膨らませていきましょう!