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コンテンツSEOとは?メリット・デメリットからやり方まで網羅的に解説

コンテンツSEOのメリット・デメリット 進め方も解説

「来店や購入、問い合わせをする前にまずは検索する」「より良いものが無いかを事前に調べる」ことが当たり前となったことでWEBによる集客がスタンダードとなりつつありますが、どのようにオンラインで集客していいのかよくわからないという方も少なくありません。

そこで本記事では、WEB集客の手法の一つであるオウンドメディアを運営する際に重要なコンテンツSEOについて、メリット・デメリットや費用相場を解説します。
コンテンツSEOのやり方も紹介しているので、オウンドメディアの運営でお悩みの方は、ぜひご覧ください。

この記事でわかること

  • コンテンツSEOのメリット・デメリット
  • コンテンツSEOの手順

 こんな人におすすめです

  • SEO対策について概要を把握しておきたい経営者の方
  • WEBサイトの訪問者数を増やすためにSEO対策を強化したいWEB担当者の方

コンテンツSEOとは

コンテンツSEOとは、高品質なコンテンツ(記事)を制作し、Google等の検索エンジンにおいて特定のキーワードで検索した際に上位に表示されることで集客を図る手法です。
自社のWEBサイトが検索結果の上位に表示されると、多くのユーザーからアクセスを得やすくなります。

また、コンテンツSEOと似た概念に「コンテンツマーケティング」があります。
コンテンツマーケティングは、魅力的なコンテンツを提供することでユーザーの関心を引きつけ、コンバージョン(商品の購入や問い合わせ等)を獲得することが目的です。
発信方法はブログ・メルマガ・動画などさまざま媒体が含まれます。

コンテンツSEOもコンテンツマーケティングの一種で、検索エンジンで上位に表示されることを目的とします。
発信方法は主に記事型のメディアになり、より限定的な施策になるため、やるべきことが明確だといえます。

コンテンツSEOを実施する5つのメリット

コンテンツSEOは集客(記事を見てくれる人や来訪者を増やすこと)を主な目的として取り組む企業が多くなっていますが、得られる効果はそれだけではありません。
コンテンツSEOの代表的なメリットを5つ紹介します。

コンテンツが資産になる

コンテンツSEOにより最適化されたコンテンツは、1度検索結果の上位に表示されればそこから安定的に集客が見込めるため、継続的にユーザーへの訴求力を持ち、新しい顧客を引きつける役割を果たします。

一度課金をしておしまいの広告とは異なるため、継続的に顧客にアプローチできるという観点から、コンテンツは企業の資産と考えられます。

質の高いコンテンツは初期の制作コストはかかりますが、検索上位を獲得できれば継続的な集客が可能となるので、新たな施策に費用をかける必要もありません。
高品質なコンテンツを制作することは、長期的に見て費用対効果の高い施策といえます。

自社のブランディングにつながる

コンテンツSEOは、企業のブランディングに影響します。
自社の特徴や強みを反映したコンテンツ作りで顧客にメッセージを伝えることで、ブランドイメージの強化が可能です。

SEO対策によりコンテンツが検索上位に表示されると、企業の認知度や信頼性も向上します。
発信している内容から独自のストーリーを感じられれば、自社ブランドの魅力を一層際立たせる効果を生み出します。

また、オリジナルかつ質の高いコンテンツは顧客からのロイヤリティを高めることも可能です。
結果として、自社のブランド価値をさらに高めることができます。

そのため、コンテンツSEOは単なる検索順位向上手段ではなく、ブランディング戦略の一部として捉えることもできるのです。

見込み客を集客でき売上の増加につながる

WEBサイトが検索エンジンの上位に表示されることで、より多くの人がアクセスします。
検索流入の増加によって、自社の商品・サービスに対する興味・関心を喚起し、購買意欲を高めることができます。

また、適切なキーワードでコンテンツを作成することで、求める属性を持つユーザーを集客可能です。
たとえば、「seo 外注」というキーワードを狙う場合、「SEOに悩みがあって外注を考えている人」を集められます。
自社の商品・サービスとキーワードとの親和性が高ければ、お問い合わせにつながりやすくなります。

潜在顧客が自社の商品やサービスを認知し、興味を持つことで実際の商品購入や契約につながる可能性が高まるため、コンテンツSEOを活用して検索エンジンでの上位表示を実現することは、売上増加に直結するのです。

SNSにおける拡散が期待できる

コンテンツSEOを実施すると、SNSでの拡散が期待できます。
検索上位を獲得できるほどユーザーにとって高品質なコンテンツは、SNSを通じてシェアされやすいからです。

SNSでは、シェアされた情報が瞬時に大勢のユーザーに広がるため、新規ユーザーの獲得や既存ユーザーのエンゲージメント強化が期待できます。

SNSによる拡散効果は、結果的にブランドの認知度向上WEBサイトのトラフィック増加新規顧客の獲得につながります。

営業資料として活用できる

コンテンツSEOの施策の一環で作成したコンテンツは、検索流入増加やブランディングだけではなく、そのまま営業資料として活用することも可能です。
自社の商品やサービスに関する詳細な情報をWEBサイトに掲載すれば顧客に説明する手間を省けるため、顧客のナーチャリングを自動化することができます。

また、WEBサイトは24時間365日休まずに情報を発信できる媒体です。
営業時間や場所に縛られず情報を提供できるため、生産性や業務効率も向上します。

さらに、高品質なコンテンツは、商談時の営業資料としてオフラインでも活用可能です。
具体的な商品情報やサービスの特長・成功事例などをWEBページを元に紹介することで、顧客に対する説明をスムーズに行うことができます。

WEBサイトのコンテンツをそのままにせず、積極的に水平展開して役立てるのがおすすめです。

コンテンツSEOのデメリット3つ

コンテンツSEOを実施すると多くのメリットを得られますが、当然ながらデメリットも存在します。
しかし、それらの多くは考え方によって対応できたり対策方法がある程度確立していたりするため、具体的なデメリットと対策方法を3つ紹介します。

効果が出るまで時間がかかる

コンテンツSEOのデメリットは、効果が出るまで時間がかかる点です。
特に新規のドメインで運用すると、Google等の検索エンジンに評価される(=検索上位に表示される)までに時間がかかります。

Googleの評価システムには、WEBサイトの情報を収集する「クロール」、収集した情報を整理・保存する「インデックス」、そして保存した情報をもとに最適な検索結果を表示する「ランキング」という3つの段階があります。
それぞれのプロセスを経て最終的にWEBサイトが検索結果に反映されるため、公開してすぐに表示されるわけではありません。

また、Googleの評価基準であるE-E-A-T(Experience, Expertise, Authoritativeness, Trustworthiness:経験、専門性、権威性、信頼性)を満たすためには、ある程度の記事数が必要です。
必要な記事コンテンツが網羅的に掲載されていることで、WEBサイト全体としての専門性や信頼性が評価されます。

そのため、WEBサイト立ち上げ初期の段階ではなかなか評価されず、上位表示が難しいケースがあります。
「効果が出ないから」といってすぐに施策を中止せず、ある程度のコンテンツ数を作成・公開しましょう。
コンテンツSEOは、長期的な視点で施策を進めることが重要です。

コンテンツ制作にリソースが必要

コンテンツSEOの記事はただ闇雲に自社の商品を説明すれば良いわけではありません。

まずは適切なキーワード(自社の商品・サービスが関連していて、なおかつユーザーが検索する際のキーワード)を選定し、そのキーワードに適したターゲット設定を行います。
次に、ペルソナにあった記事の構成を検討してから記事を作成するため、ユーザーに伝わりやすい内容にするためには数時間から十数時間かかることもめずらしくありません。

コンテンツ制作には専門知識と時間が必要となるため、自社で手掛ける場合は適切な人材を確保する必要があります。
しかし、このような体制を整えるのは広報の専門部署が無いと難しいでしょう。

自社で体制を構築するのが困難な場合、プロに依頼するのがおすすめです。
専門のコンテンツ制作会社やSEO会社に外注することで、高品質なコンテンツを効率的に作成できます。

このように、コンテンツSEOの取り組みは、リソースを効果的に活用することが重要です。

定期的なメンテナンスが必要

コンテンツSEOは、一度作成しただけで完了するものではありません。
検索エンジンのアルゴリズムが変わったり新たな競合が参入してきたり、自社が推したい商品が変わることもあります。
このような変化に対応し、常に最適な状態を保つために定期的なメンテナンスが必要です。

そのため、記事を公開したあともサイトの順位やアクセス数、CV(コンバージョン)数などを計測してデータを基に改善を重ねていきましょう。

コンテンツSEOは、効果の計測と定期的な分析、そしてその改善まで行って、真の成果を発揮する取り組みといえます。

コンテンツSEOを外注する際の費用相場

コンテンツSEOの外注を検討する際、依頼する内容によって費用は異なります。
以下はコンテンツSEOの参考価格です。

項目 費用
設計 30万円〜
メディア構築 50万円〜数百万円
ライティング 3万円〜10万円/記事
レポーティング 10万円〜/月

 

設計はキーワード選定やサイトマップの作成など、SEO対策の基盤を作る工程です。
サイトマップの作成ではサイト構造を明確化しますが、不明瞭ではせっかく集客したユーザーをコンバージョンにつなげられない恐れがあります。

メディア構築では、サイト全体の設計や構築を行います。
サイトの規模によって必要となるリソースが大きく変動するため、費用の幅が最も大きい工程といえます。

ライティングは、選定したキーワードに対して記事を制作する工程です。
専門的な知識が必要なトピックや長文の記事ほど費用は上がります。

レポーティングは、SEO対策の効果測定と改善提案を行います。
効果的な分析・改善は専門的なノウハウが必要なため、WEBサイト運営の知識がない場合は特に重要です。

なお、コンテンツSEOの費用については下記の記事で詳しく解説しているので、ご一読ください。

▼コンテンツSEOの費用相場を項目別に解説!成功事例やポイントもあわせて紹介

コンテンツSEOのやり方7ステップ

コンテンツSEOに取り組む際の具体的な手順を7つのステップに分けて紹介します。

ステップ1:コンテンツSEOに取り組む目的を明確化する

コンテンツSEOに取り組む際は、まず目的を明らかにしましょう。
その上で、目的を達成するためにどのようなキーワードに対して上位表示を目指すか、どのようなコンテンツを作成するかなど具体的な戦略を検討していきます。

たとえば商品やサービスの売上アップを目指す場合は、購買意欲を高めるキーワードや直接的な商品名・サービス名に対する検索流入を増加させる戦略が効果的です。

一方、ブランド認知度の向上を目指す場合は、ブランドに関連するキーワード業界のトレンドなどのキーワードに対する戦略が良いでしょう。

ステップ2:自社の商品・サービスを分析する

コンテンツSEOを成功させるためには、自社の商品・サービスの徹底的な分析も必要です。

自社の商品・サービスがどのようなニーズを満たしているのか、ターゲット層はどこか、競合と比較して優れている点は何かなど、自社の強みと特徴を理解することが重要です。
自社の商品・サービスについて詳しく知っているつもりでも、ユーザーのニーズと乖離しているケースは珍しくありません。

たとえば、自社の商品が「デザイン性」に重きを置いているとしても、実際にユーザーは商品の「機能性」に魅力を感じて購入しているかもしれません。
このように、自社の視点だけでなく、ユーザーの視点で商品・サービスを見直すことで真の強みや改善点が見つかる可能性もあります。

また、自社の商品・サービスが競合他社と比較してどのように優れているのか差別化できるポイントは何かを明確にすることで、より効果的なコンテンツ戦略の立案が可能です。
これらの情報は、具体的なキーワード選定やコンテンツ計画にも活用できます。

このように、自社の商品・サービスを分析し、ユーザーに刺さるコンテンツ戦略を構築しましょう。

ステップ3:競合サイトを分析する

自社の商品・サービスを分析したら、競合サイトを分析しましょう。

競合サイトの戦略を把握することで、自社の戦略にも活用できます。
たとえば、「競合がどのようなキーワードで上位表示されているのか」は、自社が取り組むべきキーワードのヒントになります。

次に、競合がどのような戦略でSEO対策を行っているかを考察し、自社の戦略に反映させましょう。
ただし、単純に模倣するのではなく、自社の特性を考慮した戦略を立てることが重要です。

ステップ4:ターゲットを明確化する

ターゲットを明確化するためには、自社の商品・サービスを購入した顧客のデータが必要です。
顧客の年齢や性別、職業などの基本的な情報に加えて、購入頻度や購入金額、利用時間帯などの情報もあわせて分析しましょう。
分析したデータをもとに、ターゲットを具体的に設定します。

さらに、ターゲットが商品やサービスに接触してから購入するまでの行動パターンを可視化したカスタマージャーニーマップを作成するのもおすすめです。

自社のターゲットが明確になることで、より求めているユーザーに刺さるコンテンツ制作が行えます。

ステップ5:キーワードを選定する

具体的なコンテンツを制作するために、上位表示されたいキーワードを選定しましょう。

キーワードを選定する際は、自社の商品・サービスに関連するキーワードを選ぶことが重要です。
自社の商品・サービスとキーワードに乖離があれば、ユーザーを集客しても問い合わせや購入につながりません。

たとえば、自社がフルーツジュースを販売している場合は「フルーツジュース」「自然素材のジュース」「健康ジュース」などがキーワードとして考えられます。
このようなキーワードは直接的な関連性があり、ユーザーが自社の商品を検索する際に使う可能性が高いため、上位表示されれば流入増加が見込めるでしょう。

また、検索ボリュームも重要なポイントです。
検索ボリュームとは、そのキーワードがどれほどの頻度で検索されているかを示すデータを指します。
検索ボリュームが多ければ多いほど、そのキーワードを含むコンテンツに訪問者が訪れる可能性は高まります。

しかし、単に検索ボリュームの大きいキーワードを選ぶのではなく、トピッククラスターを取り入れることも重要です。
トピッククラスターとは、ひとつのメインコンテンツとそれに関連する複数の補足コンテンツで構成されるキーワード群を指します。
トピッククラスターを構築すると、サイト全体のテーマが明確化し、検索エンジンからの評価が高まる傾向にあります。

このように適切なキーワードを選定して、記事制作に取り組みましょう。

ステップ6:コンテンツを制作する

キーワードを選定したら、コンテンツ制作に取りかかります。

コンテンツの質を高めるためには、選定したキーワードの検索意図を理解し、ユーザーが求めている内容をしっかりと把握しなければなりません。
たとえば、「SEO対策」というキーワードで検索しているユーザーは、具体的な方法や最新の情報などを求めていると考えられます。

また、コンテンツを制作する際には「E-E-A-T」を意識しましょう。
E-E-A-Tの観点から優れたコンテンツを作成することで検索エンジンからの評価が高まり、上位表示されやすくなります。

たとえば、WEBマーケティング企業がマーケティングに関するコンテンツを作成する際、「創業30年の実績」のように明記することで経験(Experience)を担保できます。
ユーザーが求める内容に対して深掘りした情報を提供し、専門性(Expertise)を発揮しましょう。
さらに、企業名もあらためて明記して権威性(Authoritativeness)をアピールします。
そのうえで、オリジナルのデータや公的機関など情報ソースを明記することが重要です。ソースの出所をはっきり記載することで信頼性(Trustworthiness)を高められます。

ユーザーが求めている情報をわかりやすく記載することで、検索エンジンに評価されるコンテンツを作ることができるのです。

ステップ7:分析と改善を繰り返す

コンテンツSEOは一度作成して終わりではなく、分析と改善を繰り返すことが重要です。
具体的には、検索クエリや順位、PV数などのデータを確認しましょう。

たとえば、PV数が多いにもかかわらずコンバージョン数(問い合わせ数や購入数)が少ないコンテンツがあった場合、CTA(問い合わせや購入ページに遷移するボタン)周辺のデザインや訴求文に問題が潜んでいる可能性もあります。

このようなデータをもとに、新しいキーワードを発見したりコンテンツを最新情報に更新したりして改善を行いましょう。
データにもとづいて戦略を立てることで、上位表示につながります。

コンテンツSEOの成功事例

コムデックはオウンドメディア「コムデックラボ」を立ち上げて、PV数48倍、検索上位に掲載された記事数152倍という成果を上げました。

そもそも、コムデックは数年前まで際立った特徴を持たない、地方のシステム受諾会社でした。
顧客数が少なく、単価もバラバラだったため売上も安定しないという課題を持っていましたが、商品・サービスの見直しを含むコンセプトを再設計し、オンライン集客に力を入れるためオウンドメディアを立ち上げました。

もともとオフラインの営業やセミナーで実施していたkintoneに関するノウハウや事例を発信したところ、月間12万PVを集めるメディアに成長。
さらに、YouTubeチャンネル「kintone芸人」を開設したことで、より多くのファンを獲得することができました。

現在では、問い合わせ数が約11倍に跳ね上がり、1.7倍の売上増加につながりました。

コンテンツSEOのサービスならDXartがおすすめ

コンテンツSEOは専門的な知識やノウハウが必要なため、プロに依頼するのもひとつの方法です。

コムデックが提供する「DXart(デザート)」は、コムデックが自社オウンドメディアで実践したノウハウを凝縮し、WEB集客から顧客管理までを支援します。

コンセプト設計からオウンドメディア構築を徹底的にサポートするため、自社WEBサイトの運用が初めての場合におすすめです。
また、記事制作のテンプレートもあり、内製化のサポートも実施しています。

アフターフォローも充実しているため、コンテンツSEOで集客したい方はお気軽にお問い合わせください。

この記事を書いた人

生田 智之

『DXの第一想起者』

日本人の心のふるさとである”三重県伊勢市”を拠点に、中小企業のDX化を支援しています。 kintoneをはじめとする、各社に合ったクラウドサービスの提案から導入、伴走まで一貫したサービスを得意としています。 また、youtubeではkintoneのノウハウを大公開する「kintone芸人」として活動しています。 「DX化したいけど具体的なイメージができない」「こうなりたい!はあるけど手段がわからない」…等の想いをお持ちの企業様、是非一度ご相談ください!

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