kintoneと基幹システムを連携!自動集計でデータ分析|産廃業 株式会社ミヤテックさまのアプリ開発事例
見積管理や受注伝票管理、売上管理から請求書の発行まで、販売に関することなら一通りカバーできる販売管理システムは多くの企業で活用されています。
しかし、販売管理システムや生産管理システム、それらのいわゆる基幹システムはあくまで帳票の作成やデータを「管理」する機能に特化しており、蓄積したデータの集計や分析はあまり得意ではありません。
その結果、売上のデータを基幹システムから出力して、エクセル上でグラフ化や分析をおこなっているという企業様も少なくないでしょう。
今回は、そんな基幹システムのデータをkintoneに連携することで、データの自動分析を実現した企業様の導入事例をご紹介致します!
目次
基幹システムから書き出したデータをエクセルで分析…集計時間をなくしたい!
株式会社ミヤテックさまは、三重県松阪市にて1980年に創業し、産業廃棄物処理を軸に解体工事や資源リサイクル、清掃事業など、廃棄物に関する様々な事業を展開されています。
廃棄物を立派な資源として一歩先のリサイクルを形にすることを理念とされている株式会社ミヤテックさまは、環境将軍という産廃業向けの基幹システムを活用されていました。
しかし、前述の通り基幹システムは「見積から請求までの書類を発行する」機能は備えていますが、その後の集計や分析、グラフ化はあまり得意ではありません。
そのため、株式会社ミヤテックさまでも、基幹システムから出力したデータをルールに従って集計し、エクセル上で改めてグラフや表を作成していました。
中小企業の場合、昔からずっと同じ基幹システムを利用されていることが珍しくありません。
見積書や請求書の発行という機能にフォーカスして考えれば必要十分な機能が備わっているのですが、そのデータを元に経営判断をしたいとなると少し話が違ってきます。
事業の状態を把握するために売上データの分析は必須であり、今後の方針を検討するためにはリアルタイムでデータ分析ができることが鍵となります。
それを毎回基幹システムから出力して必要な形に手作業で形成していては、時間も手間もかかってしまうでしょう。
かと言って、長年利用してきた基幹システムを切り替えるのはそれ以上の手間や費用がかかります。
この課題を前に、株式会社ミヤテックさまでは基幹システムを入れ替えるのではなく、kintone(キントーン)にデータを連携させることで解決しようと考えました。
kintoneに基幹システムデータを連携!krewDataで自動集計
売上データの集計・分析に関して、株式会社ミヤテックさまのご要望は以下の2点です。
- 基幹システムからデータを連携し、自動的に集計したい
- ワンクリックで簡単に、見たい形でグラフが見られる状態にしたい
kintoneには標準機能でデータをリアルタイムにグラフ化する機能がついているため、データを取り込みできれば見える化については自動化することができます。
理想は基幹システムに登録されたデータが自動的にkintoneに連携される仕組みですが、既存の基幹システムに自動連係のプログラムを加えるのは難しいということで、従来通り基幹システムからデータを書き出し、kintoneに取り込んでいただく形となりました。
※コムデックの販売管理システムであれば自動連係が可能です
この時のポイントは、基幹システムから出力されるデータをそのまま取り込むこと。
取り込むためにデータを形成していたのでは本末転倒です。
できるだけ手間をかけず、出力したデータは都度そのまま取り込むことで、自動的にデータを取り込めないデメリットを最小限に抑えます。
「基幹システムからデータを書き出すならこれまでの仕組みと変わらないのでは?」と思われたかもしれませんが、株式会社ミヤテックさまの場合には出力したデータをそのまま表やグラフにしているのではなく、一定の条件にしたがって手作業で集計をおこなっていました。
その集計部分をkrewData(クルーデータ)を使って実施することで、今まで集計や分析にかけていた時間を大幅にカットすることができました。
kintoneと基幹システムを連携させるメリットや注意点についてはこちらの記事で詳しくご紹介しています!
▼kintoneと基幹システムの連携メリットや方法、活用事例を紹介
集計結果はkrewDashboardで表示!見たい情報をワンクリックで切り替え
基幹システムから書き出したデータをそのまま取り込み、krewDataで集計を行うことで見たい表やグラフに合わせた数値を自動的に算出できるようになった株式会社ミヤテックさま。
前述の通りkintoneには表やグラフの作成機能がついていますが、一画面に表示できるグラフはひとつだけだったり、絞り込みの条件指定に手間がかかったりと、複数のグラフを並べて表示して複合的に状況を把握したい場合には不向きです。
作成したグラフをスペースやポータルにまとめて表示する方法も考えましたが、株式会社ミヤテックさまの場合には「ワンクリックで見たいデータを見たい形で表示できるようにする」ことを重視し、集計結果はkrewDashboard(クルーダッシュボード)で表示することにしました。
ポータルをカスタマイズする方法についてはこちらの記事で詳しくご紹介しています!
▼kintoneのお知らせ掲示板のカスタマイズ方法を解説!ポータル・スペース画面をより便利に!
krewDashboardとは?
krewDashboardは、複数アプリのデータを グラフとピボットテーブルで表示できるkintoneプラグインです。いくつかのグラフや表を一画面にまとめて表示できる他、ワンクリックでそれらの表示条件を切り替えることができます。 リアルタイムなデータを表示できるのはもちろんのこと、標準機能では一項目しか集計できないクロス集計表も複数項目を一気に表示可能です。直感的に操作できる優れたデザインと、見やすいグラフや表をリアルタイムで確認できることで、迅速な意思決定や状況把握にも役立てることができます。 |
実際にkrewDashboardを使って株式会社ミヤテックさまで作成したグラフの例をご紹介します。
売上推移折れ線グラフと売上内訳円グラフ
上部の月を表示するバーで年・月・日が切り替えられたり、横にある「区分」で特定のカテゴリのデータだけを絞り込むことも可能になっています
昨年対比の月次売上推移折れ線グラフ
企業別売上ランキング
左の営業担当者や月をクリックするだけで、表示データを絞り込むことができます
品目別売上推移表
会社全体の売上推移や顧客別、品目別の売上など、これだけの集計を基幹システムからデータを取り込めば自動的に見られるようになりました。
それだけではなく、従来のエクセルより柔軟に、自分たちが見たい情報をワンクリックで簡単に絞り込めるようになったのです。
基幹システムとkintoneを連携するメリットとは?
株式会社ミヤテックさまでは、今まで分析のために基幹システムからデータを出力し、手作業で集計を行って表を作成していました。
しかし、kintoneと各種プラグインを活用することで、エクセルを作成するのにかかっていた時間は0に。
さらに、見たいグラフをワンクリックで簡単に切り替えられるようになり、より分析に時間を掛けられるようになりました。
柔軟に分析結果を表示できるため今まで見えていなかった改善点に気づけたり、会社の更なる生産性の向上にも繋げることができます。
また、基幹システムでは登録できていなかった原価のデータもkintoneに登録することで、分析に反映できるようになりました。
基幹システムは項目があらかじめ決まっており、項目ひとつ追加するにしてもシステム改修の費用や時間がかかります。
しかしkintoneであれば自由に項目を追加・削除できるため、基幹システムだけでは分析に踏み出すことができなかった部分も検討可能となったのです。
基幹システムとkintoneはそれぞれ独立しているため、基幹システムのデータをkintoneに反映させるためにはデータを書き出して取り込む必要がありますが、データをそのまま取り込めば集計は自動でおこなってくれるため、メリットの方が大きいと言えるでしょう。
基幹システムとkintoneを連携して、リアルタイムなデータ分析を実現しよう!
kintoneの導入によって、今までの業務にかかっていた時間を短縮できただけでなく、持っていたデータを最大限に活用できるようになった株式会社ミヤテックさま。
今回は売上集計のみの活用でしたが、今後は粗利益などの細かな集計や、原価管理などにも活用していきたいとのことでした。
「今使っている基幹システムを切り替えるのはちょっと……」という方も、kintoneと連携させることで基幹システムだけではできなかったことが実現できるかもしれません。
基幹システムと連携させたkintone活用、是非ご検討ください!
この事例を自社でも実現したい!
という企業さまはお問い合わせください!
お問い合わせはこちら
業種に対応した業務改善機能をパッケージ化
ITツール導入の費用が最大450万円補助