DXやkintoneの伴走支援について、皆で考える研究所。

kintone対面開発初回打合せ大公開!全社員がkintoneを活用するための極意編

kintoneでアプリを作ったはいいけれど、これを社員に浸透させるにはどうすればいいのか?

これまで、kintoneを導入してきた多くの企業の経営者さまの悩みの一つは、社員の活用度です。

今回は、種類豊富な氷を製造していらっしゃる中勢製氷冷蔵株式会社さまにおいて、全社員が最短スピードでkintoneを活用できるようになる事に重きを置いた初回対面開発の様子に密着いたしました!

会社をどう動かしていきたいか?そのためにITができること

三重県津市に工場を構え、多様な種類の氷を製造・販売しお客様の需要に応えておられる中勢製氷冷蔵株式会社さま

製造業務にIoT・ICTを駆使し、社外にいても社内の機器を操作できる仕組みの導入など、革新的な取り組みを積極的におこなっていらっしゃいます。

そんな中勢製氷冷蔵株式会社さまが「最短スピードで全社員がkintone(キントーン)を使いこなせるようになる」ことに拘るのは、仕事を見える化して手戻りがなくなるような効率的な仕組み(業務オペレーション)を確立し、お客様へのレスポンスを素早く行うことでお客様にとってより付加価値の高い企業になりたいという思いがあるからです。

「コロナ禍で業務量が落ち着いているこの間に、全社員にkintoneを軸とした業務を習得してもらいたい」とおっしゃるのは、中勢製氷冷蔵株式会社さまの社長さまです。

中勢製氷冷蔵株式会社さまの社長さまとの打合せ

どこからはじめる?kintoneアプリ

kintoneは、蓄積されたデータを自動で集計・分析し、活用するところまでサポートできるツールです。
kintoneの詳細はコチラ!
▼kintoneとは?実現できること・業務アプリの例もご紹介!

kintoneを中心とした業務に組み立てなおすには現場で働く従業員の方の協力が欠かせませんし、kintoneへの入力に際して従業員の方に負荷がかかるようでは、積極的にデータ入力をしていただけない恐れがあります。

そこで、中勢製氷冷蔵株式会社さまではまず「入力する項目が簡単かつ社員全員がほぼ必ず利用するもの=各種申請書類」のアプリ化から着手し、従業員の方にkintoneに慣れていただくことから始めることにしました。

従業員全員が必ず利用しているといういくつかの紙資料のお写真等を共有いただき、その中から「今の紙を中心とした運用方法では情報の共有スピードが遅いため、そこを改善したい」とお伺いした従業員さまの社内改善活動評価をkintoneアプリ化していきます。

まずは「みんなが使う」ところからkintoneアプリ化

掲示板に張り出された優秀な改善

中勢製氷冷蔵株式会社さまでは、社内環境の整備や改善活動を従業員にメールで投稿してもらいポイントを付与することで、従業員さまの評価に繋げるという絶えず社内環境を改善していく取り組みがあります。

従業員さまが積極的に投稿してくれるため、投稿を集計する管理者の負荷が大きくなってしまっており、他者の改善活動を共有する場は月に一度しかないため、改善をおこなってもらってからフィードバックするまでに時間がかかってしまっているとのことでした。

パートさんを含め、全従業員さまが取り組んでおられるという環境整備投稿は、記入すべき項目もシンプルかつ毎月集計が発生するという、この先実際にkintoneを使っていただく現場の方に触れていただき、従来の方法に比べた利便性を感じてもらうのにうってつけの内容です。

まさに、中勢製氷冷蔵株式会社さまの目指す「最短スピードで全社員がkintoneを使いこなせるようになる」ための最初のステップに合致しています。

他者の改善活動をいち早く共有することでより従業員の積極性を高めていきたい、さらに集計の手間もなくしたいとの考えから、まず最初に作成したアプリがこちら。

これまでメールで投稿していただいていた内容をそのままkintoneに移し替えた形ですが、たったこれだけの項目の中にも「入力を簡単にする」「集計を簡単にする」ポイントがあります。

環境整備投稿アプリのポイントは以下の通りです。

  • 作成日時…環境整備投稿を行った日時が自動で入ります
    「集計・ポイント付与はあくまで投稿を行った日時で行う」とのことから、集計もこの日付を元に行うよう設定しました。
  • スタッフ…別途作成した「従業員名簿アプリ」から従業員の名前を参照し、半自動的に入力されます。
    入力の形が統一されるため、表記ゆれによる集計値のズレを防ぐことができます。

作成日時とスタッフ名を基準に集計を行ったグラフがこちら!

  • before/after…環境整備を行う前と後の写真。これまではメールに添付していた写真もkintoneならスマートフォンで撮影し、そのまま貼り付けることが可能です。
  • 環境整備一覧…これまでは月1回しか共有を行えていなかった社内環境整備の情報が、kintoneを見れば「いつでも最新の情報」を確認できるようになりました。
  • レコードのアクセス権…投稿された内容は、全社員が確認可能です。一方で、誤って他人の投稿を削除してしまったら…という懸念もあるため、一度投稿を行ったら削除は行えないようにアクセス権の設定を行いました。
今後は、環境整備を実施した場所を選択式で追加することで、社内のどんな場所がまだあまり整備が行き届いていないのかといった情報を可視化していくとのことでした。

タスク管理アプリで徐々に利用範囲を広げる

中勢製氷冷蔵株式会社さまのお話をお伺いし、従業員名簿を含めた最初のアプリ化を行い、その内容をアップデート・集計を行うまでおおよそ1時間

ここから、もう少し日々の業務に踏み込んだkintone化を進めていきます。

中勢製氷冷蔵株式会社さまでは、社長さまから仕事の指示を行う際、現場のマネージャーまたはリーダーの方にまず指示を出し、その後各担当者に業務を振り分けています。

基本的に口頭で指示を行っていたため、直接でないと指示できず、さらに社長さまから見るとマネージャー、リーダーに指示をした後の担当が誰になったのかということや、その業務の進捗状況は把握できなくなっていました。

環境整備投稿は元となる資料がありましたが、これまでは各担当者の頭の中で管理をしていたタスクは形がありません

「どんな項目が必要か」「どんな内容があれば指示をする方、受ける方共に問題なく業務を遂行できるか」を軸に、簡単なアプリを作成していきます。

社長さま(一次指示者)からマネージャー(二次指示者)の方に、概要と詳細・期日を入力して登録を行うと、登録されたマネージャーに通知が行きます

その後、マネージャーの方が作業者を割り当てることで、その作業者だけでなく、社長さまにも通知され、誰がどのタスクの担当者となったのかを把握することができます。

さらに、タスクが登録された時点ではタスクは「未着手」となりますが、作業担当者の方が進捗状況に合わせて「作業中、完了」等を入力し、そのステータスが更新された際にも通知を行うことで、タスクの状況を正確に把握することもできます。

入力された期日が近づいてもまだ未完了であれば、担当者にアラートを出して作業を促しタスクの抜け漏れを防ぎます

また、各タスクについて追加の情報共有が必要な場合は、コメント機能を活用してコミュニケーションを行う事ができる他、変更履歴を表示してこれまでの動きを確認することもできるのです。

中勢製氷冷蔵株式会社さまでは、まず最初は社長さまからマネージャー、リーダーの方にタスクのパスを行うところまでをkintoneで行い、従業員の方にタスクの状況や報告を入力いただくのは環境整備投稿アプリで入力に慣れていただいてからにするとのことでした。

はじめは利用者を限定し、従業員に負荷がかからないよう改善を加えながら徐々に利用範囲を広げていく、まさに「スモールスタート」でkintone導入の効果を高めていきます!

kitnoneでできることの振り返り

初回kitnone対面開発で作成した【環境整備投稿アプリ】と【タスク管理アプリ】によって、中勢製氷冷蔵株式会社さまでは以下のような状態が実現しました!
  • スマホからもアプリにアクセスできるため、よりスムーズに改善活動を投稿できるようになった
  • 自分以外の改善活動もリアルタイムに把握できるようになった
  • 投稿日時とスタッフ名が自動で入ることで、月ごとの集計も自動化された
  • kitnoneにタスク登録を行うことで、PC、スマホでいつでもどこでも情報にアクセスし登録/更新が可能となった
  • それにより、タスクの登録漏れを防止できるようになった
  • 誰がタスクの担当者となったのか、タスクの進捗状況がどうなっているのかを一目で把握できる
  • 期日に対して通知を行うことで、仕事の抜け漏れを防止

成功の秘訣は「スモールスタート」にあり

最初は「従業員みんなが使う所」に活用部分を絞ることで、その便利さを体感いただき、従業員の皆様がkintoneに慣れてきたところで次のステップへと進めていく。
将来的に全社でkintoneを活用し、業務効率をアップさせていくための重要な一歩は、スモールスタートにすることで「kintoneに苦手意識を持たせない」ことが大切です。


全社員がkintoneを活用する
ことで、業務効率化の効果はさらに高まります

中勢製氷冷蔵株式会社さまの目標である「最短スピードで全社員がkintoneを使いこなせるようになる」状態を目指し、今回の対面開発で得た効果をさらに高め、徐々に従業員さまにご利用いただくアプリを増やしていくために、「いつまでにどんな状態になっていたいのか?」を一緒に検討しながら、今後の開発を進めていきます!

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この記事を書いた人

生田 智之

『DXの第一想起者』

日本人の心のふるさとである”三重県伊勢市”を拠点に、中小企業のDX化を支援しています。 kintoneをはじめとする、各社に合ったクラウドサービスの提案から導入、伴走まで一貫したサービスを得意としています。 また、youtubeではkintoneのノウハウを大公開する「kintone芸人」として活動しています。 「DX化したいけど具体的なイメージができない」「こうなりたい!はあるけど手段がわからない」…等の想いをお持ちの企業様、是非一度ご相談ください!

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