DXやkintoneの伴走支援について、皆で考える研究所。

IT活用戦略セミナー2023 サイボウズ株式会社青野社長登壇!リスキリングで社内にデジタル活用人材を増やそう

コムデック IT活用戦略セミナー2023

コムデックでは、2016年から毎年6月に三重県伊勢市でコムデックのお客様向けのセミナーを開催しています。
2020年と2021年はコロナ禍で中止を余儀なくされていましたが、2022年から復活!

2023年6月27日に開催された今回は、スペシャルゲストとして株式会社サイボウズの青野社長に登壇いただき、200名を越えるお客様にお越しいただきました。
大盛況のうちに終了した、三重県内のITイベントとして最大規模のセミナーの速報をレポートします!

コンセプトは「令和のお伊勢参り」!雅楽や伊勢名物のお餅を楽しんで

コロナ前までは三重県内、特に中南勢のお客様が多かったコムデックですが、Zoomの広がりによりオンラインで日本全国の企業さまをご支援させていただく機会が増えました。
コムデックではIT活用戦略セミナーを「普段なかなかお会いできないお客様の顔を直接拝見できる機会」と位置づけ、遠方からお越しいただくお客様に伊勢と言う土地も含めてお楽しみいただけるようなセミナーにしたいと考えました。
そこで、今年のIT活用戦略セミナーでは「令和のお伊勢参り」をコンセプトに、「お伊勢参りのように年に1回セミナーに来て、明日からの活力を得て帰ってほしい」という想いを胸に、会場づくりからこだわって開催しました!

まず、会場は伊勢神宮の内宮やおかげ横丁にほど近い「神宮会館」様の大講堂をお借りし、伊勢神宮への参拝とセミナーをセットでお楽しみいただけるようになっています。

コムデック IT活用戦略セミナー2023

セミナー会場後方には舞台を設け、講演前や休憩中に雅楽披露いただくことで全体的に和な雰囲気に。

雅楽とは、伊勢神宮の季節ごとの行事でも奉納される舞であり、今回は多度雅楽会の方にG7会議でも披露された演目を舞っていただきました。
今回披露いただいた演目は、『陵王(りょうおう)』と呼ばれる舞楽の中でもメジャーな曲となります。

実在する中国の武将「蘭陵王長恭(らんりょうおうちょうきょう)」が兵士たちの士気を高めるために恐ろしい表情の仮面をつけて指揮を執り、その優れた武才で次々と勝利していったことを祝ってつくられた曲と言われています。
赤と金を基調とした華やかな衣装で舞台上を活発に動き回る「走舞(はしりまい)」は馬上で指揮をとる様を表しており、会場の皆様には緋毛氈で設えた特別席からご鑑賞いただきました。

コムデック IT活用戦略セミナー2023

「令和のお伊勢参り」を体現する仕掛けはそれだけではなく、雅楽で耳と目を楽しませながら、味覚でも楽しんでいただこう!ということで、伊勢市内のお餅を多数ご用意しました。
実は三重県には伊勢のお土産やお伊勢参りの際の甘味として有名な赤福餅をはじめとして様々な「お餅」があります。
神代餅、二軒茶屋餅、へんば餅など、形も味も様々ですが、これらのお餅は賞味期限が短く、直接お越しいただいた時にしか味わえないものが多いのが特徴です。

県外のお客様も多くいらっしゃるこの機会に、是非ご賞味いただきたいということでご用意した「餅街道」がこちら!
知られざる伊勢の味覚を発見いただく機会となりました。

コムデック IT活用戦略セミナー2023

最後に、IT活用戦略セミナーの冒頭では、毎年その年のテーマに沿ったオープニング動画を流しています。
今年のオープニング動画は、2022年までとは雰囲気をガラッと変えて和風×ITなイメージに。
今年のトレンドやテーマ、コムデックがお伝えしたいことをぎゅっと詰め込んだ内容となっておりますので、是非ご覧ください!
▼IT活用戦略セミナー2023オープニング動画

kintone受付システム&等身大パネルがお出迎え!Slidoで直接社員に質問もできる

昨年までは各種クラウドツールの展示があったロビーですが、徹底的に「コムデックのお客様のおもてなし」を重視した今年はそれらの展示ではなく、代わりにコムデック社員の等身大&ミニパネルが皆様をお出迎えしました!
観光地の撮影スポット的にご利用いただければということで、なかなかアグレッシブなポーズのパネルが観測されました(笑)
SNSに投稿される際には、是非コムデックのアカウントをタグ付けください!

コムデック IT活用戦略セミナー2023

コムデック IT活用戦略セミナー2023

kintone芸人ブースでは、動画のエンディングでおなじみのデフォルメされたイクタ&サタが皆様をお出迎え!

実はここにもkintone!受講票送付&受付システム

会場にお越しいただいた皆様にはまずご来場の受付を実施いただくのですが、この受付システムにもkintone(キントーン)を活用しています!
参加申し込みをしていただいた方には事前にkintoneから一括で受講票メールを送信し、印刷した受講票をお持ちいただきます。

受付アプリにて受講票内のQRコードを読み取ると自動で会社名やお名前が入力され、保存すれば申込一覧の方まで自動で更新される仕組みです。
担当のお客様が来場されると自動的にLINE WORKS(ラインワークス)にも通知されるようになっているため、ご来場いただいたタイミングでご挨拶やご案内が可能となっています。

コムデック IT活用戦略セミナー2023

kintone来場受付システムについてはこちらの記事で詳しくご紹介しています!
▼受付管理を効率化!kintone受付システムの仕組みを大公開

Slidoを活用!社員や登壇者に直接質問や感想を届けられる

ロビーに設置された従業員パネルには、全て異なるQRコードが掲載されていたことにお気づきでしょうか?
実はこのQRコードを読み取ると、その社員への質問を送ることができるSlido(スライドゥ)の質問ページにアクセスすることができます。

コムデック IT活用戦略セミナー2023

今回、Slidoは社員宛だけではなく、各登壇者への質問を受け付けるページもご用意していました。
セミナーは通常、登壇者からの一方的なお話になってしまいがちですが、Slidoを使えば投稿いただいた質問や感想はリアルタイムで反映されるため、登壇者と参加者のインタラクティブなコミュニケーションが可能となります。

お時間の都合上、セミナーの中で全てのご質問に回答することは難しかったのですが、その場で皆さんの質問・感想を投稿いただくことで、よりライブ感のあるセミナーとなりました!

コムデック IT活用戦略セミナー2023

いま中小企業の経営者に必要な知識をお伝えしたセミナー

今回のIT活用戦略セミナーでは、サイボウズ株式会社の青野社長、元船井総研コンサルタントの眼から鱗合同会社長島代表、そして株式会社コムデックの生田社長の3名が講演を行いました。
今注目されているノーコードツールとその理由や企業に与える影響、リスキリングの重要性、DXの上手な進め方や経営の原理原則……それぞれが皆様にお伝えしたかったことを、かいつまんでご紹介します!
詳細は後日個別の記事を公開予定となっておりますので、そちらも是非ご覧ください。

「DXの上手な進め方」基調講演 サイボウズ株式会社青野社長

なんと取締役会を欠席してコムデックのIT活用戦略セミナーにお越しいただいたという青野社長。
日本でデジタル化が遅れている理由は「業務に合わせてシステムを開発する=受託開発」が当たり前となっているからであると述べた一方で、技術の進歩により「ノーコード(プログラミング不要)」開発が主流となり、従来の「サーバーを構築+プログラミング」という開発手法は今後どんどんなくなっていくであろうというグローバルな視点での予測もお話いただきました。

コムデック IT活用戦略セミナー2023

ノーコードでシステムを構築できるツールとしては日本国内でMicrosoft等を抑えて導入数1位に輝いているkintoneですが、リリース当初はこんなに成長する予想はしていなかったと言います。
ノーコード開発は、従来のプログラミングによるシステムに比べて複雑なことができない、カスタマイズには結局プログラミングが必要と言われていますが、kintoneの場合にはサードベンダーが開発した各種プラグイン(拡張機能パック)が充実しており、ノーコードでできることがどんどん広がっているのが特徴です。

そこからは、「アプリを作り始めて2時間後には現場で稼働していた」という驚きの自治体kintone活用事例や、複数の事業を抱える企業が全ての情報をひとつのkintoneにまとめて全事業部で情報共有をしている事例など、ノーコードが世代やジェンダー、地域を越えて企業に影響を与えている事例をご紹介いただきました。

青野社長が数々の企業の支援を行う中で見つけた「DXを上手に進めるコツ」は以下の3つだと言います。

  1. 欲張りすぎずスモールスタートで成功を積み上げる
  2. 自分たちだけでやらずに「伴走パートナー」を活用する
  3. 社内に「デジタル活用人材」を増やす

まず、一つ目の「スモールスタート」とは、最初から一発逆転ホームランを狙うのではなく、小さな改善を積み重ねていくことが重要と言う意味です。
全てを一気に解決できるようなシステムを作ろうとすると、kintoneとは言え時間もかかりますし従業員もついてこられなくなってしまいます。
最初からそこを目指すのではなく、まずは簡単なところから、例えばエクセルの置き換えでもいいから、「ちょっと便利」を増やして、徐々にできることを広げていくのがおすすめです。

また、「納品のないシステム開発」とも呼ばれるノーコード開発は、「どんな機能のシステムが欲しいのか」をあらかじめ定義して作るのではなく、「作って、使いながらアップデートしていく」開発が当たり前になっています。
自社で開発ができるのなら問題ありませんが、いくらノーコードとは言えいきなり作るのは難しいでしょう。

そんな時は無理やり自分たちだけで進めるのではなく、コムデックのように「一緒にアプリ開発を進めてくれるパートナー」を見つけるのがおすすめです。

しかし、外部のパートナーに頼り切りではいけません。
伴走パートナーと共にDXを進める中で、自社内にもデジタル活用人材を増やすことが重要です。

では、デジタル活用人材とはどのような人材なのかというと、「ITに詳しくてプログラミングができるような人」である必要はなく、「サービスを活用して業務を改善していける人」で良いのだと言います。
自動車に例えると、「自動車を作れる人」や「自動車を整備できる人」ではなく、「自動車を乗りこなせる人」を自社内で育成していく……これなら、中小企業でも取り組めそうですね!

とは言え、日本は少子高齢化により若年層が減っているため、「IT活用に抵抗感のない若い人を雇ってデジタル活用人材にしよう」と思ってもなかなかうまくいきません。

そこで重要となるのが、企業の中心となっている40代50代をリスキリングしてデジタル活用人材にすること
一見難しいように見えますが、「ノーコード」という強力なツールによりそれが可能になっている今こそが、DXに取り組みやすい時代と言える……そんなお話で青野社長のセミナーは締めくくられました。

「2023年の時流と経営の原理原則」第一講座 眼から鱗合同会社長島代表

第一回のIT活用戦略セミナーからレギュラー講師として登壇いただいている長島代表は、独立前は船井総研でコンサルタントをされていました。
現在は「経営者に寄り添いたい」という想いから起業され、毎月業種もバラバラの15人の経営者の方と継続してセッションをされています。

コムデック IT活用戦略セミナー2023

そんな長島代表からお話しいただいたのは、「2023年の時流」と「経営の原理原則」の大きく二つ。

時流、つまり世間の思考や行動に大きく影響する要素は、「法律や規制の施行」「環境の変化」「テクノロジーの変化」の大きく3つだと言う長島代表。
それぞれの要素の詳細として、新型コロナの扱いの移り変わりや戦争を起因とするインフレ、人件費の高騰、出生率の低下といったマクロな変化と、それに伴う消費者の傾向を解説いただきました。

消費傾向を抑えることは、自社のビジネスが今後も利益を上げることができるかを考えるうえで非常に重要です。
逆を言うと、消費傾向に沿わない商品やサービスは売れなくなる恐れがあります。
このように、「時流に適応すること」も経営の原理原則のひとつです。

戦争、インフレをはじめとした不安要素が多い状態の顧客は、以下のような消費傾向になると言います。

  1. 生活防衛型消費
  2. 言い訳型消費
  3. 一括払い長期利用型消費
  4. 価値/価格重視型消費
  5. 予算先行型消費

セミナーでは、この消費傾向に合わせてどのような対応が必要になるのかを解説いただき、その上で「自社が一番になれる商圏や顧客や商品を探す」ことが重要である、とお話しいただきました。
「自社が一番になれるかどうか」を探すときの観点は以下の3つです。

  1. 商品の独自性:単に商品のスペックだけではなく、それに付随するサービス、人、体験で独自性を出せるかどうか
  2. 商圏:エリア、分野など、小さな商圏でもいいので、自社が一番になれるところを探す
  3. 固定客化できる顧客層:離れないお客様をどれだけ作れるか

「経営者が元気でいることが会社を伸ばすために必要不可欠」であり、経営者が元気でいるためには「経営者がワクワクするようなことをやることが絶対条件」であるという長島代表。
どうしても発生する「経営者がやりたくないこと(ワクワクしないこと)」は自分以外の誰か得意な人に割り振れるように考え・動く必要があります。

セミナーに参加いただいた経営者の皆様は、きっと今取り組まれていることを振り返り、「これはワクワクすることだろうか?」と自問自答いただいたのではないでしょうか。

「いま中小企業に必要なIT 活用」第二講座 コムデック生田社長

セミナーのラストは、コムデックの生田社長が登壇し、「いま中小企業に必要なIT 活用」についてお伝えしました。
実はこのセミナー、タイトルは数年前から変わっていません。
何故なら、コムデックがお伝えしたいことの軸はずっと変わらないからです。
しかし、内容は毎年アップデートし、皆様に一つでも多くのことをお持ち帰りいただけるように力を入れています!

コムデック IT活用戦略セミナー2023

今年は、以下の4つの観点で「いま必要なIT活用」についてお伝えしました。

  1. コムデックの直近の取り組み
  2. 今年はチャレンジの年にしよう(IT活用・AI活用・AI適応)
  3. kintoneを活用した事業の価値向上と値上げ
  4. 成長している会社が取り組んでいるkintone活用7選

まず最初のセクションでは、コムデックが力を入れているアウトソースやWEBマーケティング、最近導入したマーケティングオートメーションツール、AI活用等々、「コムデックが今取り組んでいて効果がでており、是非皆様にも取り入れてほしいこと」を凝縮しました。
その上で、皆様には是非「価値向上のIT活用」と「AI活用」そして「AI社会への適応」にチャレンジしてほしいということを二つ目のセクションでお伝えしています。

価値向上のIT活用とは、「社内の効率化から、社外に向けた自社の価値向上」、つまり「お客様へ提供する商品やサービスの価値を向上させ、もっとお客様に好きになってもらうこと」です。
自社の価値を上げることで、商品サービスの値上げ、従業員への賃上げを実現することができます。

 

AI活用とは、「これまで人の手でやっていたけれど、AIが自動的にやってくれることで早く・正確にできること」をAIに任せていこうと言う話です。
例えば、クラウド会計における明細の自動仕訳や、今話題のChatGPTによる文章作成・校正など、業務に活用できるAIは数多くあります。

そして、AI社会への適応とは、「AIによって社会が大きく変わろうとしていることを認識し、自社の打ち手を考える」ことです。
かつて「AIに代替されにくい職業」と言われていたプログラマーやデザイナーも、既に代替され始めています。そんな中、自社がどうやって価値を出していくのか……コムデックは、その答えがkintoneにあると考えています。

どうやってkintoneで価値向上するのかというと、まず重要な情報をkintoneに集約し、その上で「変化を見える化・コントロールする」ことがポイントとなります。
「今どうなっているか」よりも「どの様に変化してきたのか?/これからどのように変化していきそうか?」をkintoneの中でダッシュボード化することで、どの事業・商品に集中すれば良いのか、値段をどうするのが適切なのかを検討できるのです。

最後に、コムデックが実際に行っているおすすめのkintone活用7選をご紹介しました。

  1. 掲示板として利用
    kintoneのポータルに会社のミッションやビジョン、トップの考え、目標・実績を表示しよう!
  2. システム連携
    基幹システムやRPAによるインターネット情報の取得で、kintoneへデータを自動で反映しよう!
    ステークホルダー共有やチャット連携、クラウド会計連携等、kintoneのデータを活用して外部に情報共有しよう!
  3. 既存顧客ロイヤリティ管理
    自社がお客様に提供できる価値を定義し、お客様一社一社に提供できている価値を見直そう!
  4. 新市場開拓・新製品開発にデータ活用
    「今何が誰に売れているか」「次何が誰に売れそうか」をkintone内のデータベースから検討しよう!
  5. 新規顧客開拓管理
    受注数や問い合わせ数、アポ率、かかっている工数を見える化して、新規顧客獲得に至るプロセスを分析しよう
  6. 四半期発表会の開催
    3か月に一度、自社の状態や方針を全社で共有しよう!
  7. 人材育成
    会社の目標を個人の目標に展開して、従業員の成長を支援しよう!

「ITを活用していい会社づくりをしましょう!」最後は生田社長の力強い言葉で、セミナーが締めくくられました。

令和のお伊勢参りでエネルギーをチャージ!来年もお待ちしております

ロビーのパネルや雅楽、お餅など、これまでとは一味も二味も違ったセミナーとなったIT活用戦略セミナー2023。
「ノーコード」「リスキリング」「時流適応」「価値向上」「値上げ」「賃上げ」等々、講師陣がお伝えしたことが皆様の事業成長のヒントになれば幸いです。

日程はまだ確定していませんが、来年もIT活用戦略セミナーを開催予定となっております。
コムデックと伴走でDXを進めている企業の皆様をご招待させていただいておりますので、1年に一度、「令和のお伊勢参り」に是非お越しください!

コムデック IT活用戦略セミナー2023

この事例を自社でも実現したい!
という企業さまはお問い合わせください!

\ kintoneでの業務効率化について相談したい /

お問い合わせはこちら

業種に対応した業務改善機能をパッケージ化

資料をダウンロードする

ITツール導入の費用が最大450万円補助

補助金について問い合わせる

この記事を書いた人

生田 智之

『DXの第一想起者』

日本人の心のふるさとである”三重県伊勢市”を拠点に、中小企業のDX化を支援しています。 kintoneをはじめとする、各社に合ったクラウドサービスの提案から導入、伴走まで一貫したサービスを得意としています。 また、youtubeではkintoneのノウハウを大公開する「kintone芸人」として活動しています。 「DX化したいけど具体的なイメージができない」「こうなりたい!はあるけど手段がわからない」…等の想いをお持ちの企業様、是非一度ご相談ください!

IT導入のお悩みなら、
コムデックラボ

まずはお気軽にお問い合わせください。