kintone×販売生産管理システム連携で在庫･仕入管理を効率化｜製造業 中勢製氷冷蔵株式会社さまのアプリ開発事例

kintoneを導入している製造業の企業さまのなかには「在庫管理をkintoneで行いたい」と考えている方も多いのではないでしょうか。

しかし、kintoneの標準機能では「仕入れや生産、商品の販売に連動した在庫の変動」までをおこなうのは難しく、プラグイン等によるカスタマイズが必要になる他、使い方にもコツが必要です。
そのため、在庫管理は仕入れや売上等を管理する専門の基幹システムで実施されている企業様も多いかと思いますが、基幹システムとkintoneを使い分けるとそれぞれにデータを登録する必要があり、今度は転記の手間がかかります。

kintone上で在庫管理を行いたい場合には、仕入や在庫管理に特化した「販売生産管理システム」と連携するのがおすすめです。
両者を連携することで、転記の手間なく仕入から販売、在庫に関する一連のデータをkintoneで一元化できます。

今回の記事では、kintoneと販売生産管理システムを連携して在庫管理を効率化した製造業 中勢製氷冷蔵株式会社さまのアプリ開発事例をご紹介します。
「在庫管理をkintoneに集約したい」「仕入部門までカバーした仕組みをつくりたい」とお考えの企業さまは、ぜひ最後までご覧ください！

複数システムの併用で生じる二重入力の手間をなくしたい！

中勢製氷冷蔵株式会社さまは、三重県津市に本社を構える製造業(製氷メーカー)の企業さまです。
本社のほか、あのつ台･京都府京都市に工場を展開し、1日最大112.8tの氷を製造･販売しています。

中勢製氷冷蔵株式会社さまでは以前よりkintone(キントーン)を導入していたものの、在庫管理はkintone化できておらず、在庫管理用のエクセルを毎日1時間ほどかけて作成していました。

kintoneはデータ管理や単一のアプリ内での分析･集計などは得意ですが、標準機能で「商品の製造･販売に連動した原材料や製品の在庫の変動」までをおこなうのは困難です。
ルックアップ以外の複数間のアプリを跨いだデータの自動転記や集計等ができないため、在庫や仕入管理には向いていません。

製造業の在庫管理にはkintoneではなく、販売業務の管理に必要な機能を搭載した「販売生産管理システム」が便利です。

販売生産管理システムは、見積･受注･仕入･発注･売上･請求･入金･支払といった基本機能を搭載し、さらに売上･仕入･在庫データを連動させて在庫数の管理を効率的におこなえるシステムです。
仕入と売上の登録により在庫と連動した管理ができたり、リアルタイムでの生産状況や在庫数の把握が可能になったりと、仕入や在庫の管理に適しています。

中勢製氷冷蔵株式会社さまは、せっかくならkintoneで在庫情報も見える化したいと考えていましたが、システムを併用することで二重入力の手間が発生するのは避けたいところです。

そんな時、コムデックの販売生産管理システムならkintoneと連携することができるため、入力の手間を省きながら情報を一元化できます。
また、kintoneで在庫管理ができれば、別途在庫管理用のエクセルを作る必要もなくなります。

kintoneと仕入伝票を連携して仕入に関するスケジュールの自動登録を実現！

販売生産管理で作成している仕入や生産や売上といった各種伝票の情報をkintoneに連携することで、kintone上で在庫データが見られる環境の構築を目指しプロジェクトをスタートさせた中勢製氷冷蔵株式会社さま。

kintoneと販売生産管理システムの仕入伝票を連携するために、まずは在庫管理の設計を検討しました。

在庫を管理する対象は「商品」と「資材(原材料)」の二種類あります。
それぞれの在庫の増減は、以下の伝票で登録されます。

今回は資材の増加にあたる仕入伝票の連携を検討しました。
生産伝票および売上伝票の連携については、それぞれ記事を公開予定となっていますのでこうご期待ください！

仕入伝票との連携については、販売生産管理の仕入伝票を登録すると、kintoneの週間予定表に連携し、資材の仕入スケジュールが自動で登録される仕様を構築しました。
ただ伝票の情報がkintoneに飛ぶだけではなく、予定表と連携しているため二重入力や登録漏れといった手間･リスクの心配がありません。

kintoneと販売生産管理システムの仕入伝票を連携するメリットとは

kintoneと販売生産管理システムの仕入伝票を連携するメリットは、資材の在庫管理が容易になることです。
元々中勢製氷冷蔵株式会社さまではkintoneの週間予定表に仕入の予定を登録していましたが、資材の入荷情報が共有できるだけで在庫数が増減するわけではなく、在庫管理ができませんでした。
しかし今回、販売生産管理システムの仕入伝票を利用することで、資材の増加を管理しつつ予定にも自動反映できるようになりました。

kintoneと販売生産管理システムを連携すれば、データが自動登録されるため二重入力の手間も削減できます。
ただし、従来通りkintoneの週間予定表に直接資材の仕入スケジュールを登録してしまうと、自動連携のデータと重複してしまい、資材の在庫数が一致しなくなるため注意が必要です。

また、資材の在庫数を管理するためには、生産伝票で資材の減算を合わせて管理する必要があり、現状は実現していない状態です。
資材の減少を管理する生産伝票の連携については、次のステップとして取り組んでいきます。

kintoneと販売生産管理システムを連携して在庫管理を効率化しよう！

kintoneと販売生産管理システムは、それぞれ得意とする業務が異なります。
データの一元化や分析･集計はkintone、仕入や在庫管理などは販売生産管理システムを活用するのが最適です。

両者を併用すると、二重入力の手間が発生したり、データ分析時に別途エクセルを作成する必要があったり、人為的ミスのリスクがあったりと課題が生じてしまいます。

そこで、2つのシステムを連携すれば多くの課題を一気に解消できます。
無駄な作業が削減されることで、大幅な効率化を図ることが可能です。

中勢製氷冷蔵株式会社さまでは、今回のシステム連携で仕入管理が簡略化されました。
さらに、売上･生産に関するの情報もkintoneに連携すれば在庫管理ができるようになるため、引き続き環境構築を進めていく予定です。

「複数のシステムを使い分けているが、それぞれにデータ登録が必要で手間がかかる」「できるだけ自動化して業務負担を削減したい」とお考えの企業さまはkintone×販売生産管理システム連携をご検討ください！