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kintoneで勤怠管理!krewDataで出勤簿を自動集計|人材派遣業 株式会社スタッフシュウエイさまのアプリ開発事例

kintone 出勤簿を自動集計

多くの人材をクライアント企業に派遣する一般労働者派遣事業、いわゆる派遣会社にとって、派遣スタッフの日々の勤怠管理は必須の業務になります。

勤怠管理の方法はエクセルやスプレッドシートでの入力、専用の勤怠管理アプリ、タイムカード、出勤簿など様々ですが、派遣会社の場合「出勤・打刻をおこなうのは派遣先だが、勤怠管理は派遣元会社が実施する」ため、管理方法に頭を悩ませている派遣会社さまも多いのではないでしょうか?

離れた場所でも勤怠の情報を登録できて、なおかつ派遣元会社側でもリアルタイムで確認できる勤怠管理にしたいのなら、kintoneかクラウド型の勤怠管理システムがおすすめです。

また、勤怠のデータはただ登録するだけではなく、そのデータを元に給与を計算する必要があります。
勤怠データを給与計算に使うためには、日々の勤怠データを集計しなくてはなりません。
加えて、派遣会社のような「スタッフの勤怠がお客様への請求に直結する」場合には、kintoneで日々の勤怠を記録し、そのデータを自動集計する方法が良いでしょう。

今回の記事では、kintoneとkrewDataプラグインを用いて、勤怠管理アプリに入力されたデータをそのまま利用して出勤簿から自動的に給与計算や請求に必要な集計まで行えるシステムを実装した派遣会社さまの事例を紹介します。

kintoneで勤怠管理を行いたい方や、給与計算に必要なデータを作成したい企業さまは是非参考にしてみてください。

kintoneは導入済み!でも出勤簿の集計は手作業だった

愛知県東海市に本社を構える株式会社スタッフシュウエイさまは、一般労働者派遣事業や紹介予定派遣・有料職業紹介事業・再就職支援など、人材活用を軸とした事業を行う企業さまです。

株式会社スタッフシュウエイさまは、さまざまなスキルを備えた登録スタッフを多数かかえており、突発的な欠員の補充や高度な専門スキルを持った人材の供給も可能となっています。

そんな株式会社スタッフシュウエイさまは、クライアント企業に派遣している多くの派遣スタッフの日々の勤怠kintone(キントーン)で作成した出勤簿アプリでおこなっていました。

1日の勤務を1レコードとしてスタッフさん自身に登録いただく形式の出勤簿アプリで、日々の勤怠の記録としては十分機能しています。

コムデック kintone 出勤簿 タイムカード 勤怠管理

kintoneでの勤怠管理方法やアプリの作り方については、こちらの記事で詳しくご紹介しています!
▼kintoneで勤怠管理はできるのか?メリット・デメリットを徹底調査

出退勤の記録はkintoneで記録できていた株式会社スタッフシュウエイさまですが、勤怠データの集計にはひとつの課題を抱えていました。

株式会社スタッフシュウエイさまでは、1日ごとの勤怠データを元に「特定の法人に派遣している全てのスタッフのその日一日の勤怠を確認するための集計表」「月次で派遣先ごとの勤怠を確認するための集計表」を作成しており、これらの集計を全て手動でおこなっていました。

kintoneの標準機能で出勤簿アプリ内のデータの集計をおこなうことはできますが、株式会社スタッフシュウエイさまの求めている形にはならなかったため、手動で勤怠の情報を転記する必要があったのです。

複数のクライアント企業に多くの派遣スタッフを派遣している株式会社スタッフシュウエイさまにとって、この勤怠管理の集計作業は大きな負担となっていました。
また、人の手で行う転記・集計作業は、当然ながらヒューマンエラーのリスクもあります。

派遣スタッフや従業員の給与計算、クライアント企業への請求金額にも結びついている重要な業務だからこそ、勤怠データの集計を自動化したいと考えていた株式会社スタッフシュウエイさま。

kintoneの標準機能では難しいことも、プラグインを活用することで実現可能となることがたくさんあります。
そこで今回は、krewData(クルーデ―タ)を使って出勤簿アプリのデータを集計し、株式会社スタッフシュウエイさまの求める日次・月次集計の形を目指すことになりました。

既存のkintone環境を活かしてアプリを改修、社内の使い勝手を優先

株式会社スタッフシュウエイさまでは、ゼロからアプリを作るのではなく、既に運用している出勤簿アプリをそのまま活用していきたいと考えていました。
そのため、出勤簿の自動集計プロジェクトで最初に行ったことは、業務フローと既存の業務で使っている出勤簿アプリ、集計方法の仕組みの調査でした。

日々派遣スタッフが勤務状況を登録している出勤簿アプリに関しては、出退勤の時間、休憩の管理、労働時間や残業時間の集計、欠勤、有給休暇、遅刻、早退の管理など、勤怠管理に必要な項目要素は網羅されています。
いきなり項目がガラッと変わってしまうと、既にアプリを利用しているスタッフさんの混乱を招いてしまう恐れがあるため、集計のために必要な改修を行う際には項目名や入力方法などはできるだけ変更せず、UIを損なわないように改修を進めました。

kintoneで勤怠管理アプリを作る方法をまとめた資料はこちら!

krewDataで出勤簿を自動集計!日次・月次それぞれで取りまとめ

株式会社スタッフシュウエイさまでは、前述の通り「特定の法人に派遣している全てのスタッフのその日一日の勤怠を確認するための集計表」「月次で派遣先ごとの勤怠を確認するための集計表」を作成しており、それぞれの集計表を自動作成することが今回のプロジェクトの目標です。

日次の集計と月次の集計、それぞれの勤怠集計は見たい観点が異なるため、別々のアプリへの出力が必要となります。
kintoneの標準機能では「一つのアプリの集計結果や特定の条件で絞り込んだデータを別アプリに出力する」ことはできないため、今回はkrewDataプラグインを用いて実装しています。

krewDataとは、kintone内の複数アプリのデータを連携して集計をおこなったり、データを加工して転記したり、自動的にデータを登録したりといった様々なことができるプラグインです。
それらの自動化処理はパズルのように処理のパーツを組み合わせていくことで設定できるため、プログラミングの知識が無くても簡単に自動化を実現できます。

コムデック kintone 出勤簿 タイムカード 勤怠管理

krewDataを活用し、出勤簿アプリから自動集計をおこなったデータがこちら!

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まずこちらは、「特定の法人に派遣している全てのスタッフのその日一日の勤怠を確認するための集計表」、すなわち日次集計のアプリとなっています。
出勤簿アプリに入力された各自の勤怠データを取りまとめ、派遣先別にその日1日分の派遣スタッフの出勤状況をテーブルに転記し、集計しています。

続いてこちらは、「月次で派遣先ごとの勤怠を確認するための集計表」です。

コムデック kintone 出勤簿 タイムカード 勤怠管理

先ほどの日時集計とは異なり、従業員別の情報は転記していません
その代わり日別に勤怠状況を集計してテーブルに登録しており、派遣先ごとにその月どれだけの出勤・欠勤・遅刻早退等があったのか、また総労働時間がどれだけあったのかを集計しています。

勤怠管理をkintoneで行うメリットとは?

今回ご紹介した事例では、krewDataを用いて出勤簿アプリから日次・月次の集計自動化を実現しました。

各集計資料の自動作成により、多くの派遣スタッフを抱える株式会社スタッフシュウエイさまの勤怠管理の業務工数は大幅に削減されました。
自動的に集計されるため、転記ミスや集計ミスといったヒューマンエラーも未然に防ぐことができています。

また、これまでは集計を都度手作業でおこなっていたため、管理者が必要なタイミングで最新のデータを入手できないという課題もありましたが、自動集計は毎日実行されるので必要なときに必要なタイミングで最新のデータを確認でできる環境となっています。

出勤簿の訂正が発生した場合も、出勤簿アプリを訂正後にもう一度krewDataの集計フローを実行すれば即各集計アプリに反映されるため、手入力による修正は最小限で済むようになりました。

kintoneで勤怠管理アプリを作る方法をまとめた資料はこちら!

集計の自動化で業務効率化を実現しよう!

多くの派遣スタッフを抱える一般労働者派遣事業の企業さまにとって、日々の出勤簿の管理やその集計・チェックは欠かすことのできない重要な業務です。
勤怠の集計結果を誤れば、派遣スタッフの給与支払いだけではなく、クライアント企業への請求金額にも影響が出てしまいます。

今回の株式会社スタッフシュウエイさまの事例では、出勤簿アプリを元にkrewDataでデータを集計し、日次集計表と月次集計表それぞれを自動作成することで、大幅な管理工数の削減とヒューマンエラーによる集計ミスを無くすことに成功しました。

kintoneの標準機能ではアプリ間をまたぐ複雑な集計やデータの転記をおこなうことはできません。
しかし、そこはプラグインを活用することで解決できることが多く、今やkintoneを活用する上では「どれだけプラグインの機能や活用方法を知っているか」で大きな差がついてきます。

「勤怠管理を効率化したい」、「勤怠管理アプリと日次集計アプリ・月次集計アプリを連携して給与計算を自動化し効率化したい」、「タイムカードを電子化したい」とお考えの事業者さまは、kintoneとkrewDataを用いたシステムの構築を検討してみてはいかがでしょうか?

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この記事を書いた人

生田 智之

『DXの第一想起者』

日本人の心のふるさとである”三重県伊勢市”を拠点に、中小企業のDX化を支援しています。 kintoneをはじめとする、各社に合ったクラウドサービスの提案から導入、伴走まで一貫したサービスを得意としています。 また、youtubeではkintoneのノウハウを大公開する「kintone芸人」として活動しています。 「DX化したいけど具体的なイメージができない」「こうなりたい!はあるけど手段がわからない」…等の想いをお持ちの企業様、是非一度ご相談ください!

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