報告書の作成をAIで効率化!おすすめツールと活用事例を紹介

業務日報や会議資料など、報告書作成に追われている方必見!
手作業で毎回ゼロから作成すると大きな負担となる報告書作成。そこにAIを活用すれば、報告書作成業務にかかる手間を時間を大幅に効率化することが可能です。
今回は、報告書の作成をAIで効率化するための基本ステップから、活用できるツール・事例までを詳しく紹介します。
「AIを使って報告書の作成を効率化したい」「報告書作成におけるAIの活用事例を知りたい」という企業さまは、是非ご覧ください。
この記事でわかること
- AIで報告書を自動作成する基本のステップ
- AI × kintoneで報告書の作成を効率化する方法
こんな人におすすめの記事です
- 報告書の作成業務をAIで効率化したい方
- AIを使って報告書の作成を自動化したい方
目次
AIで報告書は自動作成できる!基本のステップ
人間による指示(プロンプト)を理解したうえでコンテンツを生成できる生成AIなら、報告書を自動作成できます。
ここでは、AIを活用して報告書を自動作成する基本のステップを紹介します。
1.報告書のフォーマットや必要な情報を整理する
まずは、AIの出力精度を高めるために、報告書のフォーマットや記載項目を定義づけます。
報告書は提出先や用途に応じてある程度形が決まっているため、テンプレートを用意しておくとスムーズです。
日付や業務内容、所感、課題などの項目を事前に整理しておくと、プロンプトを構成しやすくなります。
この最初のステップの整理が甘いと、AIの出力精度が下がり、結果として手戻りが発生することもあるため、丁寧に準備しましょう。
2.プロンプトを設計する
AIに「どのような文章を出力してほしいか」を伝えるために、プロンプトを設計します。
生成AIは、指示が具体的かつ明確であるほど、精度の高い出力が可能です。
たとえば「営業部向けに、3件のアポ結果と次週の行動計画を含めた報告書を作ってください」のように、読み手・伝えたいこと・構成を明示することで、AIは意図を汲み取りやすくなります。文章のトーンや使用してはいけない言葉などもプロンプトに組み込めば、よりイメージに近いアウトプットが得られるでしょう。
3.生成AIに出力させる
プロンプトと必要情報を準備できたら、生成AIに入力して報告書の初稿を作成します。
エクセルやワードなどで作成した報告書フォーマットを事前に読み込ませると、出力してほしいアウトプット形式どおりの出力が可能です。
出力されたテキストは完全ではないため、あくまで下書きとして捉え、人の目でチェックしながら表現を整えたり、不足情報を加えたりすることが大切です。
AIで報告書を作成するときの課題
AIを使えば報告書の作成を効率化できますが、すべての作業を自動化できるわけではありません。
情報の整理やプロンプト設計、誤情報への対応などは、人間によるチェックと修正が必要です。
ここでは、AIを使って報告書を作成するときの現時点での課題と注意点を解説します。
プロンプトの設計や情報の整理など手作業はゼロにできない
AIで報告書を作成するには、事前に記載すべき情報を整理し、出力の方向性を示すプロンプトを設計する必要があります。
与える情報やプロンプトの質によって出力精度が大きく変わるため、AIを活かすには一定の作業負担が残ります。
また、最終的には人間によるチェックや修正が必要なため、作業を完全自動化することはできません。
誤情報の出力や事実誤認のリスクがある
AIは、文脈を取り違えたり事実誤認を起こしたりするリスクがあり、ありもしない情報を出力することがあります。
とくに数値データや日付、主語の誤りがあれば、トラブルになりかねません。
精度が高いように見えても、人の目での確認と修正は必要です。
機密情報の入力や外部送信には慎重に対応する
クラウド型の生成AIを使う場合、社内の機密情報や個人情報をそのまま入力すると、情報漏洩リスクが生じます。
セキュアな環境で利用できるサービスを選ぶか、kintone(キントーン)のように社内で閉じた環境と連携して使うなど、慎重な運用が求められます。
報告書の作成ならkintone × AIがおすすめ
AI単体でも報告書の作成は効率化できますが、より効率的かつ安全に、そして情報を蓄積しながら運用するならkintoneとの組み合わせが効果的です。
kintoneは、顧客対応履歴や業務日報、トラブル対応記録などの業務アプリを作成できるノーコードツールで、kintoneをベースに業務を管理していれば自然と報告書に記載すべき情報が蓄積されていきます。
そして、蓄積された情報をもとに生成AIに報告書を作成させれば、情報の整理やプロンプトの設計部分を簡略化可能です。
kintoneの特徴やできることに関して詳しくは、以下の記事をご覧ください。
▼kintone(キントーン)とは?できること・できないことまとめ アプリの活用事例もご紹介!
報告書の作成を効率化できる!AI × kintoneのプラグイン・連携サービス
プラグインや連携サービスを活用すると、kintoneとAIを簡単に連携させることができます。
ここでは、報告書の作成に役立つ2つの代表的な連携サービスを紹介します。
Front Agent|自動要約機能で報告書の作成を効率化
Front Agentは、会話を自動で文字起こしし、重要な発言や流れをAIが要約してくれるサービスです。
要約をもとに報告書形式の文章として整え、直接kintoneに記録することも可能です。
Front Agentを活用すると、担当者がゼロから文章を組み立てる必要がなくなり、記載漏れや表現のバラつきも抑えられます。
また、kintoneと連携させることで、報告作業そのものを標準化し、引き継ぎやチーム内共有もスムーズに行えるようになります。
AI-OCRプラグイン for kintone|報告書のフォーマットを簡単作成
AI-OCRプラグイン for kintoneは、紙や画像ベースの報告書をそのままデジタル化し、kintoneに登録できるサービスです。
手書き文字にも対応しており、帳票や報告書の項目を自動で読み取ってフィールドに入力できます。
この機能を活用すれば、読み取った内容をもとにkintone上で報告書のフォーマットを簡単に作成することが可能です。
これまで紙の報告書をもとに手入力していた業務もスキャンするだけでkintoneアプリに反映されるため、フォーマット作成や転記作業の手間が大幅に軽減されます。
AI × kintoneで報告書の自動作成を実現した事例
より自社に合った報告書作成の仕組みを構築したいなら、kintoneのカスタマイズがおすすめです。
ここでは、実際のカスタマイズ事例を2つ紹介します。
kintoneのデータから面談記録を自動作成!作業負担の軽減に成功
介護福祉事業を展開する株式会社ワンセルフさまは、kintone上に蓄積したケア記録や面談履歴をもとに、ChatGPTを活用して報告書を自動生成する仕組みを構築しました。
従来は担当スタッフが記録をもとに報告書を作成しておりかなりの時間がかかっていましたが、現在では普段の面談情報をkintoneに記録していくだけで要点をまとめた報告書がAIによって即座に出力され、確認・調整を加えるだけで済む体制が整いました。
これにより、スタッフの報告業務の負担軽減はもちろん、社内での共有がスムーズになっています。
▼kintoneとChatGPTを連携して介護記録に基づく資料作成を効率化|介護福祉事業 株式会社ワンセルフさまの開発事例
日報から定例資料を自動作成!報告業務の効率化に成功
コムデックでは、kintone内の日報アプリから情報を抽出し、生成AIで報告書のベースを自動作成する仕組みを構築しました。
今回は、以下のような日報データを生成AIに読み込ませました。
次に、以下のプロンプトを使って報告書を出力します。
##作成指示参照データは私の任意期間の業務日報です。それらを用いて以下の形式で簡潔な定例資料を作成してください:
###【期間サマリー】
###【主要な成果・達成事項】
###【取り組んだ課題・学び】
###【継続中の課題・改善要望】
###【次期の重点取り組み】
##出力ルール
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プロンプトを入力したら、あとは出力先のアプリを指定すれば、出力アプリに生成AI用のボタンが表示され、そのボタンを押すことで自動的に報告資料が作成される仕組みです。
このプロンプトで、生成AIが実際に出力した報告書内容がこちらです。
この粒度でアウトプットできれば、担当者は加筆・修正するだけで済むようになり、報告業務にかかる手間と時間が大幅に削減されます。
AI × kintoneで報告書の作成を効率化しよう
報告書作成にかかる負担は、AIと業務効率化ツールの連携によって軽減できます。
とくにAIとkintoneを組み合わせれば、情報の蓄積から文章出力までの流れが一元化され、業務の属人化や記述ミスといった課題を解消できます。
コムデックでは、kintoneとAIを掛け合わせてお客さまの課題を解消する「AI伴走支援」を提供しています。
「報告書の作成業務にAIを取り入れたい」「報告書の作成を少しでも効率化したい」という企業さまは、お気軽にお問い合わせください。