kintone × マネーフォワードクラウド請求書連携システムを導入するときの得意先連携方法とは?パターン別に解説

kintoneとマネーフォワードクラウド請求書を連携できるシステムはいくつかありますが、システム導入後にkintoneとマネーフォワードクラウド請求書それぞれに取引先データを入れるとなると、非常に手間と時間がかかります。
手間だけではなく、入力ミスによるエラー発生のリスクも高まるため、手動で取引先データを登録していくのは避けたいところです。
kintone × マネーフォワードクラウド請求書連携システムなら、初期状態で取引先データを連携できるようになっているため、このような心配は要りません。
とは言え、「既にマネーフォワード請求書もkintoneも使っている」場合には、取引先の連携に注意が必要です。
今回は、kintone × マネーフォワードクラウド請求書連携システムを使うにあたり必須となる、kintoneとマネーフォワードクラウド請求書の取引先データを同期する方法を解説します。
「取引先データを手間なく同期したい」「取引先データの入力でつまづいている」という企業さまは、是非ご覧ください。
目次
kintone × マネーフォワードクラウド請求書連携システムで取引先データが同期される仕組み
kintone × マネーフォワードクラウド請求書連携システムなら、kintone(キントーン)とマネーフォワードクラウド請求書の得意先データ(取引先情報)を同期できるため、システムの導入後にデータを再入力する必要がありません。
kintoneの取引先マスタの情報をマネーフォワードクラウド請求書に同期する仕組みとなっているため、取引先の情報を管理するのはkintone側となります。
※マネーフォワードクラウド請求書側で取引先データを変更してもkintone側の取引先マスタには反映されません。
kintone側のデータをマスタとすることで二重入力や転記ミスの可能性がなくなるため、データ管理の効率化やデータの整合性を保つことが可能です。
実際に、kintone × マネーフォワードクラウド請求書連携システムの初期状態を確認してみましょう。
サービス導入後は、kintoneのホーム画面に「kintone×MF連携」スペースが設置されるので、まずはスペースに入りましょう。
該当のスペースの中には取引先マスタのアプリがあり、このマスタで取引先データを一元管理することになります。
マネーフォワードクラウド請求書との同期設定は完了しているため、kintone側で取引先データの「新規登録」と「編集」をした後、同期処理をすることでマネーフォワードクラウド請求書に取引先データが反映されます。
取引先マスタにおける「新規登録」と「編集」の仕組みも簡単に解説します。
kintoneの取引先マスタを開くと、取引先の一覧が表示されます(初期状態では空欄です)
この画面から新規登録または変更があるレコードを選択して編集、その後同期を実行すれば、マネーフォワードクラウド請求書にも自動的にデータが追加されます。
先ほどの手順で新規登録と同期を行ったとき、マネーフォワードクラウド請求書から「MF顧客ID」がkintone側に自動登録されます。
以降はMF顧客IDをキーに取引先データを更新する運用となり、効率的なデータ管理・更新が可能です。
たとえば、社名や担当者などが変わったときは、kintoneの取引先マスタから編集できます。
編集後に同期ボタンを押せば、あらかじめ設定されていたMF顧客IDをキーとして、マネーフォワードクラウドの取引先も自動的に更新される仕組みです。
これなら、マネーフォワードクラウド請求書側の取引先データを修正する必要がないため、データの管理効率が向上します。
kintone × マネーフォワードクラウド請求書連携システムで取引先データを同期する方法【パターン別】
kintone × マネーフォワードクラウド請求書連携システムを導入するとき、kintoneとマネーフォワードクラウド請求書のユーザーの利用状況によって同期方法が4パターンに分かれます。
- パターン1:どちらともまだ使っておらず、取引先情報がどこにもない状態
- パターン2:マネーフォワードクラウド請求書を既に利用しているが、kintoneは利用していない場合
- パターン3:kintoneで既に取引先データを管理している(顧客マスタ等)が、マネーフォワードクラウド請求書は使っていない場合
- パターン4:kintoneとマネーフォワードクラウド請求書、それぞれで取引先データを持っている場合
ここからはパターン別に取引先データの同期方法を紹介するので、自社にあてはまるパターンの同期方法を参考にしてください。
kintoneとマネーフォワードクラウド請求書の両方で取引先データを管理していない場合
kintoneとマネーフォワードクラウド請求書、どちらでも取引先データを管理していないケースでは、初期設定が完了していればそのまま利用を始められます。
たとえば、kintoneとマネーフォワードクラウド請求書を同時に導入する場合があてはまるでしょう。
どちらもまっさらな状態なので、先ほどお伝えした方法でkintoneの取引先マスタに取引先データを新規登録するだけで、マネーフォワードクラウド請求書へ同期できます。
これまでエクセルで取引先データを管理していたのであれば、そのデータをkintoneの取引先マスタにインポートすれば、手入力の必要は無く、簡単に取引先データを登録可能です。
マネーフォワードクラウド請求書のみで取引先データを管理している場合
マネーフォワードクラウド請求書を既に利用していて、新たにkintoneを導入する場合など、マネーフォワードクラウド請求書でのみ取引先データを管理しているケースは、以下の手順で簡単に取引先を同期できます。
1.kintone×MF連携アプリを開く
まずはアプリ一覧(赤枠部分)から「kintone×MF連携アプリ」を開いてください。
2.マスタタブを確認
マスタタブを開きます。
3.「取引先情報【新規登録】MF→kintone」をクリック
マスタタブの下部にボタンが4つ表示されています。
マネーフォワードクラウド請求書の取引先データをkintoneに登録するために、取引先情報「【新規登録】MF→kintone」のボタンをクリックしてください。
4.同期完了
「同期完了」の表示が出れば、同期完了です。
同期が完了すると、「kintone×MF連携」スペース内の取引先アプリに取引先データが連携されている状態になります。
連携された取引先データにはMF顧客IDが付与されており、初回の連携後はkintoneの取引先マスタで追加・編集して同期ボタンを押せば、マネーフォワードクラウド請求書へ自動連係されます。
kintoneでのみ取引先データを管理している場合
kintoneを利用中で、新たにマネーフォワードクラウド請求書を導入する場合など、kintoneでのみ取引先データを管理しているケースでは、kintoneの既存の取引先マスタのデータをマネーフォワードクラウド請求書側に一括で追加できます。
同期方法は次のとおりです。
1.取引先マスタを整備する
既存の取引先マスタにあたるアプリにMF顧客IDを反映させるためには、フィールドの追加が必要です。
MF顧客IDをはじめ、マネーフォワードクラウド請求書の取引先データに含まれる関連フィールドを追加しましょう。
追加すべきフィールドと、既存アプリのマネーフォワードクラウド請求書への紐づけは、「kintone×MF連携」アプリの設定レコードを開くことで確認できます。
詳しいやり方は、以下の記事を参考にしてください。
▼マネーフォワード クラウド請求書 for kintoneからkintone × マネーフォワードクラウド請求書連携システムへの切り替え方法・初期設定手順を解説(作成中)
2.「kintone×MF連携」アプリを開く
既存の取引先アプリにフィールドを追加したら、アプリ一覧から「kintone×MF連携」アプリ(赤枠部分)を選択します。
3.マスタタブを確認
マスタタブを開きます。
4.「取引先情報【新規登録】MF→kintone」をクリック
マスタタブの下部に表示されている4つのボタンのうち、「取引先情報【新規登録】MF→kintone」のボタンをクリックします。
これにより、マネーフォワードクラウド請求書の取引先データがkintoneに同期されます。
5.同期完了
「同期完了」の表示が出れば、取引先データの同期が完了です。
本設定後、kintoneの取引先マスタのデータにMF顧客IDが付与されます。
最初の同期以降は、kintoneの取引先マスタにデータを登録・修正した後に「取引先情報【更新】MF→kintone」ボタンを押すことでマネーフォワードクラウド請求書側にも自動で反映されます。
kintoneとマネーフォワードクラウド請求書の両方で取引先データを管理している場合
kintoneで業務管理を行い、マネーフォワードクラウド請求書で請求管理を行うなど、すでに両ツールを併用している場合は、kintoneとマネーフォワードクラウド請求書の両方に取引先データがある状態のため、MF顧客IDを使ってデータを紐づけることで一元化が可能です。
一元化の方法は、次のとおりです。
1.取引先アプリに取引先データをダウンロードする
まずは「マネーフォワードクラウド請求書のみで取引先データを管理している場合」の1~4番までのステップを進めて、マネーフォワードクラウド請求書側の取引先データをkintoneの取引先マスタに同期します。
2.MF顧客IDを登録する
続いて、MF顧客IDを設定してデータの紐づけを行います。
取引先マスタに反映されたデータと既存の取引先管理アプリを照らし合わせながら、取引先データにMF顧客IDを登録します。
同時に、MF顧客IDをはじめマネーフォワードクラウド請求書の取引先管理に必要なフィールドを取引先マスタに追加しましょう。
3.アプリIDとフィールドコードを入力する
アプリIDとフィールドコードの入力方法は「kintoneでのみ取引先データを管理している場合」で紹介した記事を参照してください。
設定後は、kintoneの取引先マスタに取引先データを登録・追加して連携ボタンを押すことで、マネーフォワードクラウド請求書への同期が可能となります。
従来は取引先データの二重入力や転記が必要でしたが、kintoneへの入力だけになるため、業務が効率化されます。
kintone × マネーフォワードクラウド請求書連携システムなら取引先データの同期も簡単
kintone × マネーフォワードクラウド請求書連携システムは、kintoneとマネーフォワードクラウド請求書の取引先データを簡単に同期できるため、手間なく使い始められます。
kintoneに取引先データを集約することで、二重入力や転記の手間が削減され、請求業務が効率化されるでしょう。
コムデックでは「kintone × マネーフォワードクラウド請求書連携システム」の導入と初期設定をサポートしています。
「取引先データの二重入力を削減したい」「取引先データの管理を効率化したい」という方は、お気軽にお問い合わせください。