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Conversation対談

2026.03.02

第158回「AIはどこまで信用できるのか」

テーマ「デジタル化の次に来るもの」

AIの進化と人間の最終判断力

  • 安田

    ちょっとお聞きしたいんですけど。AIってどこまで信用できるんですか?

  • 何かあったんですか?

    生田
  • 安田

    昨年末に親知らずを抜歯したんですけど。先生に「出血が少ないですね、嫌ですね」とか言われたんですよ。
    その後にめちゃくちゃ痛みがひどくなって。

  • それは大変でしたね。

    生田
  • 安田

    いちばん大変だったのは状況がわからないことで。
    すごく忙しい歯科医院で先生と話をする暇もなくて。
    「ちょっと嫌ですね」と言いながら隣の患者の治療に行っちゃいまして。

  • あら、なんと。

    生田
  • 安田

    で、不安だったからGeminiに聞いたわけですよ。
    そしたら「それはドライソケットという症状です」って言われまして。
    出血が少ないために直接外気が触れて激痛が1ヶ月ぐらい続くと。

  • かなりやばいですね。

    生田
  • 安田

    やばいですよ。先生はそんなこと言ってくれないし。年末年始で痛み止めも無くなるし。
    でもGeminiが寄り添ってくれて「大丈夫ですよ。こうすれば早く良くなります」「その痛みはあと1週間でこれくらい減ります」って励ましてくれて。何とか乗り切れました。

  • Geminiさまさまですね(笑)

    生田
  • 安田

    はい。残りの人生はGeminiを頼りに生きていこうと思いました。

  • いい話じゃないですか。

    生田
  • 安田

    ところが続きがありまして。実はもう何十年も探し続けている手袋があるんです。
    すごく気に入ってた革手袋を無くしちゃって。同じ種類のをGeminiに探してもらったんです。

  • そういうのは得意だと思いますよ。

    生田
  • 安田

    そうなんです。「こういう手袋だった」という特徴を入力したら「それはおそらくイギリスのDENTSの鹿革手袋です」っていうんですよ。

  • おお。なるほど。

    生田
  • 安田

    「おそらくこの型番です」「この百貨店のイギリス商品専門店に在庫があります」と教えてもらって。

  • うんうん。

    生田
  • 安田

    もう完璧な秘書だなと思って家族を連れて買いに行ったわけです。
    そしたら「ウチではDENTSの手袋は扱ってないんですよ」なんて言われて。

  • 残念でしたね。

    生田
  • 安田

    しれっと嘘をつかれたわけです。それでAIを信用していいものかどうか不安になって。

  • なるほど。そういうことですね。物知り度で言うとAIは抜群なんですけど。人間の比じゃない。

    生田
  • 安田

    やっぱりそうですよね。

  • はい。病気の原因とか、手袋のパターンマッチングみたいなことは、かなり高い精度で答えに近いものを出してくれる。
    ただ、その情報が本当に正しいかの最終判断は人間がやらないといけない。回答に責任を持ってくれるわけではないので。

    生田
  • 安田

    そうですね。確かに。

  • ちなみに革手袋のメーカーは合っていたんですか?

    生田
  • 安田

    それは合っていました。「鹿革」の手袋というのも合っていて。
    ただ取り扱いがなかったので他の店で買いましたけど。手袋はすごく気に入ってます。

  • ですよね。つまりGeminiの情報をどこまで信用するかは人間が判断する必要があるんです。
    今回で言えばお店の選択以外は合っていたわけですから。

    生田
  • 安田

    確かに。

  • むしろ歯医者さんの方が気になるんですけど。どんなアドバイスでした?

    生田
  • 安田

    「私は医者じゃありませんのでドクターに従ってください」みたいな注釈がつくんですけど。
    結構的確なアドバイスでしたよ。プロテインとビタミンCを飲めとか。

  • 責任が持てないことはちゃんと言ってくれていると。

    生田
  • 安田

    はい。すごく親切でした。
    毎日毎日「後どれくらいで痛みがなくなりますか?」って聞いてたんですけど。嫌な顔ひとつしないし。

  • そこはAIの素晴らしいところですよ。

    生田
  • 安田

    痛みが減っていく時系列のグラフまで作ってくれて。めちゃくちゃ助かりました。
    なので嘘のお店を教えられたショックが大きくて。家族に「このAIはすごいんだぞ」って自慢してたのに。

  • 嘘をつくつもりはないんですよ。新入社員のようなもので。

    生田
  • 安田

    新入社員ですか?

  • 新入社員って意図せず嘘をつくじゃないですか。
    「こうでした」って。「いやいや、もう1回調べてみて」って言ったら違ってたり。

    生田
  • 安田

    確かに。

  • 新入社員もAIも小さなコミュニケーションを挟むと途端に精度が上がりますよ。
    「もしそこに在庫がない場合はどこにいけばいいですか?」って聞いたり。

    生田
  • 安田

    なるほど。

  • 説明や要約ってGeminiの得意分野なんですよ。
    歯医者さんの代わりに「今どういう状態か」ってことを丁寧に説明するとか。

    生田
  • 安田

    はい。とても丁寧でした。

  • ただし医療のことは責任を持てませんよってこと。そこは今後も人間がやらなきゃいけない部分です。
    ただ、その精度はどんどん上がっていきます。

    生田
  • 安田

    嘘もつかなくなる?

  • うっかり嘘ってのはどんどん減っていくはずです。ただその情報に責任を持つことはできない。
    今回みたいに歯医者さんの代わりに足りない説明やアドバイスをしてもらうとか。
    そういうことは全部AIがやってくれる時代になります。

    生田
  • 安田

    だけど親知らずを抜いてくれるわけじゃないし、責任も取ってはくれないと。

  • それが歯医者さんに残る仕事ということですね。
    逆に責任を取れない人はAIにどんどん仕事を奪われていく。そういう時代がもうそこまで来てるってことです。

    生田

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