> 対談一覧 > 第140回「会社はもう人を雇わなくなる?」
あなたは”その瞬間のイレギュラー”に気づけますか?
安田AI活用が進めば管理職はいなくなると言われてます。
これまでの100分に1以下になるでしょうね。
生田
安田現場仕事もAI化は進んでいくでしょうし。人間は何をやればいいんでしょうか。
現場には、まだまだ人がやるべき仕事がたくさんあると思いますよ。人と人とのコミュニケーションとか。
生田
安田現場仕事はまだ安泰だと。
人間の特性を発揮できる現場はまだ安泰でしょうね。
生田
安田たとえば大企業って「仕事=管理」みたいな組織ですけど。ここはどうなるんですか?
大企業は人が激減するんじゃないですか。ここで会社員をやっている人は大変だと思います。
生田
安田大企業や関連会社の社員ってものすごい数ですけど。どうなっていくんでしょうね。
自分で商売する人が増えるんじゃないですか。
生田
安田出来ますかね。日本も昭和30年代までは商売人がすごく多かったわけですけど。
今や国民のほとんどが会社員で食べていて。自分で商売したことなんてない。
そうですよね。親子3代会社員みたいな家庭も増えていて。
生田
安田ほとんどの日本人が会社員でしか食べていけない。だけど会社はAIによってどんどん人を雇わなくなっていく。
そう思います。
生田
安田会社員しか出来ない人はどうしたらいいんですか?
そうなった時点でかなり難しいですね。ただ雇用がゼロになることではないですから。
ちょっと気の利いた人なら仕事はあると思います。たとえば都内の接客業なんて外国人ばかりじゃないですか。
生田
安田接客業も微妙ですよ。仕事はきついし報酬は安いし。そもそも接客を人間がやらなくなるとも言われていて。
それは仕事によりますね。確かにレジなんて人間がやらない方が早いですから。
生田
安田どういう接客が残ると思いますか?
基本的に全てのレギュラー仕事はテクノロジーとAIに置き換わると思います。
いかにイレギュラーに気付けるかですよ。
生田
安田イレギュラー?
「気が利く動き=その瞬間のイレギュラー」に気付けるかどうか。ここが生き残る境界線でしょうね。
生田
安田なるほど。
そもそも日本では「日本語が喋れる」こと自体が圧倒的な優位性なわけで。
気の利いた日本人はいくらでも働く先があるはずなんです。
生田
安田でも気が利く人って少ないですよ。そもそも接客業をやりたいと思っていないし。
だったら何かしら特殊なスキルを身に付けるしかない。
生田
安田それよりベーシックインカムみたいなものを求めてるんじゃないですか。
AIが人間の代わりに働くようになって国民全員に1000万円ぐらい配られるとか。ドバイみたいに。
ドバイがお金を配れる理由って、アラブ首長国連邦という国が黒字だからなんですよ。
生田
安田確かに。
そして国民にお金を配って静かに生活してもらった方が、黒字も伸びるから。
生田
安田余計なことはしてくれなくていいと。
そう。だから日本においても経済投資が上手くいって、国として黒字になって、働かない人が増えた方が国としての黒字も大きくなるなら、そうなるかもしれない。
生田
安田それは可能だと思いますか?
いや、そこまでの変化をAIだけで起こすって難しいでしょうね。
生田
安田そもそも日本政府は投資が下手ですし。時代遅れなAIとか買わされて借金が増えていくイメージしかない。
日本国民は優しいですからね。それが許されちゃうんですよ。
生田
安田でもこのままでは食えない人が激増します。生活保護が増えれば税収も減るし。
そうですね。企業が人を雇わなくなる未来は必ずやってくるので。
やっぱり「人より気が利く」ってことを活かした仕事をしないと。
生田
安田じゃあ若いうちから気が利くというスキルを磨いた方がいい。
そう思います。結局人って楽しい人と一緒にいたいわけで。
「人よりもプログラミングが出来るけど気が利かない人」なんて、もはや一緒にいる意味がない。
生田
安田ついこの間まで「プログラミングさえ出来れば食える」って言われてたのに。
あっという間に終わりましたね。
生田