SEOからAIOへ、次のコンテンツ戦略
Google検索がついに終わるんじゃないかと言われていまして。
はいはい。AIOverview(オーバービュー)ですよね。
そう。検索した記事を読むまでもなく、その要約みたいなものが出てきちゃう。すごく不思議なんですけど。
なぜgoogleはこんなことをやるんですか?検索で食べている会社なのに。
そうですよね。でも一旦は母数を取るってことが大事で。
母数を取る?
googleが広告収益を上げているのはみんながググるからで、そこに母数があるから広告を課金するビジネスモデルが成り立っているわけですよ。
その広告費を払うクライアントが不利益を被っていますけど。
今はAI戦国時代なので。各社が新しいプラットフォームをどんどんリリースしているわけです。
まずそのAI市場の検索で勝たなければいけない。
「AIをやらない」という選択肢はgoogleにはないってことですね。
ないですね。一旦はAIで勝ち切って、そのあとでまた新たなキャッシュポイントを作っていく。
まずは勝負に勝つことが最優先だと。
そういうことです。今はクライアントの不利益とか言ってられない。
広告にしがみついていると時代から置いていかれることをgoogleも感じているわけですよ。
ググって出てきた記事を読む時代はもう終わりだと。
実際アメリカでは報道機関サイトへのトラフィックが3年で半分になっているらしいです。
そうなんですよ。
3年で半分ってことは、次の3年でもうほとんど0になっちゃう?
そこに関しては「0になる」という意見と「一定数は残る」という意見があります。
電気自動車が普及しても一定数のガソリン車が残るのと同じですね。
ググって記事を読む人が一定数残るってことですね。
そう。いわゆる検索エンジンを活用して、自分の欲しい情報を自分で取捨選択する層が一定数残るであろうと。
今までは最先端だった「ググって記事を読む」という行為が、どちらかというとアナログ的な行為になっていくと。
伝統芸能的な行為ですね。
もうそこはメインではない?
今までのコンテンツ作りは「google検索した時に上位に出てくるようにアルゴリズムを攻略しましょう」というSEOだったわけです。
ですよね。
コンテンツの中にいい感じのキーワードを入れるとか、タイトル出しとか、googleが評価してくれるようなコンテンツを作りましょうと。
その常識が一旦ご破算になってしまう。
ご破算ですか。
SEO対策から、次はAIO対策というものが企業に求められていまして。
AIO対策?
AIオプティミゼーションってことですね。要はAIに贔屓してもらうコンテンツを作りましょうってことなんですよ。
AIが気に入ってくれたら集客に結びつきますもんね。
そういうことです。
SEOを意識してニュースサイトを作ってきた会社はどうなるんですか?
トラフィックに結びつかないと商売にならないですよね。
キュレーションサイト的なものは淘汰される可能性が高いです。
みんな淘汰されちゃうんですか。
根強いファンがいるサイトは残ると思います。
例えばYahoo!ランキングって根強いファンがいるわけですよ。
AIにトップテンを聞くよりもYahoo!を見に行きたいという人。
なるほど。私もyahooニュース→ヤフコメという流れで見てます。
ヤフコメも今はAIの要約が出てくるんですよ。
確かに!昔みたいにコメント全部は見なくなりました。要約を見れば大体わかるので。
ユーザーの目的によるんですよ。
情報収集の手段はどんどんAIになるでしょうし、掲示板のようなエンターテインメント的な要素は残っていく。
エンターテインメントとは?
たとえばインスタライブを見たり、コメントを書いたりするのって、けっこうな時間を拘束されるわけですよ。
だけどユーザーは拘束だと思ってない。喜びの時間なので。
なるほど。そういうコンテンツは生き残ると。
逆に生産性やスピードを求めるのであればAIを使うし。
大事なのは我々中小企業が何をしなきゃいけないかってことですよ。
SEOの需要が減ってきてAIOに切り替わった時に。
何をしないといけないんですか?
コンテンツの切り口を変えるってことですよ。
検索で選ばれるコンテンツとAIに好かれるコンテンツは違うってことですか。
違いますね。SEOとAIOの決定的な違いは権威性です。
つまり誰が書いているかということ。名前が重要になってくるわけですよ。
個人発信が大事ってことですか?
その記事は誰が書いたのか?その意見は誰の考えなのか?ってことが、とても重要なわけです。
この人が書いている記事なら信用できると。
そういう判断をAIがするようになるってことですね。
だから経営者自身が顔と名前を出して発信することが、AIOの時代にはさらに重要になってきます。