kintone1万社増加の秘密を解明
最近kintoneのテレビCMが増えましたね。
はいはい。豊川悦司さんの。
一昔前のCMと違ってすごく分かりやすいです。「ノーコードなので俺でもシステム作れた」みたいな。
いまkintoneを使う会社ってめちゃくちゃ増えてるんですよ。
どれくらい増えてるんですか。
加速度的に増えていて、この1年で1万社ぐらい増えてます。
1万社!すごいですね。確かにkintoneが便利なのは分かるんですけど。
似たようなサービスって昔からいっぱいありましたよね?
kintoneは他のクラウドサービスと決定的に違う点がありまして。
何ですか?
基本的にクラウドサービスってパッケージソフトウェアなんですよ。
要は入力項目が決まっていたり出力形式が決まっていたりする。
だから安いってことですよね。
そうなんです。普通はシステムの仕様として全員同じものを使うわけですよ。
だけどkintoneは違うと。
はい。kintoneはすごく日本的に出来ていまして。
日本的に?
海外は基本的に「自分たちの仕事をシステムに合わせに行く」という思想なんです。
逆に言えばそういう思想だからどんどんスケールしていくわけですよ。
なぜスケールしていくんですか?
つまり海外ではどんどん会社を大きくしていくか、あるいは潰れていくか、どちらかなんです。
けど日本って圧倒的に中小企業が多いじゃないすか。
多いですね。99.7%が中小企業と言われていますから。
多すぎると言っても過言ではないんですけど。それは置いておいて。
中小企業ってそれぞれに「こんな情報を入力したい。こんな情報を出力したい」というニーズがあるわけですよ。
ガラパゴス化されているわけですね。
そう。めちゃくちゃアナログかつガラパゴスなんです。
分かります。各社独自の管理方法とか独自のやり方があって。
農業で例えると海外は大規模な畑に空から種や農薬を撒いて、一気に刈り取っていく感じ。
日本は棚田みたいに小さな田んぼがたくさんある感じ。
田んぼごとに形も太陽の当たり具合も全然違って。
その地形に合わせて個別最適化される農業のように、中小企業350万社が1社1社独自性を持っていると言えるんですよ。日本は。
だからパッケージ化されたシステムが向いていないと。
そういうことです。だけどkintoneというのは運用の自由度がめちゃめちゃ高いんですよ。
他のクラウドサービスは「こう使ってください」という手順ありき。
kintoneは「あなたの会社に合わせて使い方、入力出力の仕方をいじれます」ってことです。
なるほど。だからkintoneを使う会社がどんどん増えていると。
パッケージソフトだといまいち合わない会社が「あれ?意外とkintoneいけるじゃん。
あ、なるほど。ここの入力項目そんな風にカスタマイズできちゃうんだ」みたいな。
使った会社の継続率も高いんですか?
すごく高いです。ユーザーが離脱しない秘訣は「圧倒的なその会社へのフィット感」みたいなところですね。
独自性を追求する小さい会社が多いから。一度使うとはまっていくんでしょうね。
日本の中小企業にはkintoneという仕組みが非常に合っているということですね。
使えば使うほどシステムは進化していくので。
使うほどに馴染んでいくと。
ユーザーが馴染んでいくのは既存のパッケージソフトです。導入したあとは使って慣れるだけ。
kintoneは使い始めてからがスタートなわけですよ。
kintone側が馴染んでくれるってことですか。
そうです。導入してデータを貯めた後に「うちの会社ってこうなのか」「じゃあこういうデータも貯めよう」「こういう風に集計してみよう」という感じで、データとにらめっこしながらシステムが進化していく。
使い方次第ってことですね。逆に使う側のリテラシーも求められそうですが。
だからウチはkintoneというシステムを1社1社に合わせてカスタマイズするお手伝いをいているわけです。
それはkintoneの代理店ならどこでもやってくれるんですか?
いえ。残念ながら多くの代理店は他のクラウドサービスと同じ売り方をしています。導入して終了です。
kintoneであるにも関わらず?
お客さんに言われた通りのアプリを作って「あとはよろしく」ですね。
あとは自分たちでやってくださいと。作ったものに対しては保守しますと。
メーカーであるサイボウズ社もそこまではやらないんですか?
導入するにあたっての最初の手引きぐらいはしてくれます。
手厚いサポートまでやるのは僕たちみたいな協力会社ですね。
だからコムデックさんの業績もkintoneとともに伸び続けているわけですか。
そういうことなんです。