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Conversation対談

2025.08.18

第132回「なぜkintoneアカウントは増え続けるのか」

テーマ「デジタル化の次に来るもの」

kintone1万社増加の秘密を解明

  • 安田

    最近kintoneのテレビCMが増えましたね。

  • はいはい。豊川悦司さんの。

    生田
  • 安田

    一昔前のCMと違ってすごく分かりやすいです。「ノーコードなので俺でもシステム作れた」みたいな。

  • いまkintoneを使う会社ってめちゃくちゃ増えてるんですよ。

    生田
  • 安田

    どれくらい増えてるんですか。

  • 加速度的に増えていて、この1年で1万社ぐらい増えてます。

    生田
  • 安田

    1万社!すごいですね。確かにkintoneが便利なのは分かるんですけど。
    似たようなサービスって昔からいっぱいありましたよね?

  • kintoneは他のクラウドサービスと決定的に違う点がありまして。

    生田
  • 安田

    何ですか?

  • 基本的にクラウドサービスってパッケージソフトウェアなんですよ。
    要は入力項目が決まっていたり出力形式が決まっていたりする。

    生田
  • 安田

    だから安いってことですよね。

  • そうなんです。普通はシステムの仕様として全員同じものを使うわけですよ。

    生田
  • 安田

    だけどkintoneは違うと。

  • はい。kintoneはすごく日本的に出来ていまして。

    生田
  • 安田

    日本的に?

  • 海外は基本的に「自分たちの仕事をシステムに合わせに行く」という思想なんです。
    逆に言えばそういう思想だからどんどんスケールしていくわけですよ。

    生田
  • 安田

    なぜスケールしていくんですか?

  • つまり海外ではどんどん会社を大きくしていくか、あるいは潰れていくか、どちらかなんです。
    けど日本って圧倒的に中小企業が多いじゃないすか。

    生田
  • 安田

    多いですね。99.7%が中小企業と言われていますから。

  • 多すぎると言っても過言ではないんですけど。それは置いておいて。
    中小企業ってそれぞれに「こんな情報を入力したい。こんな情報を出力したい」というニーズがあるわけですよ。

    生田
  • 安田

    ガラパゴス化されているわけですね。

  • そう。めちゃくちゃアナログかつガラパゴスなんです。

    生田
  • 安田

    分かります。各社独自の管理方法とか独自のやり方があって。

  • 農業で例えると海外は大規模な畑に空から種や農薬を撒いて、一気に刈り取っていく感じ。
    日本は棚田みたいに小さな田んぼがたくさんある感じ。

    生田
  • 安田

    田んぼごとに形も太陽の当たり具合も全然違って。

  • その地形に合わせて個別最適化される農業のように、中小企業350万社が1社1社独自性を持っていると言えるんですよ。日本は。

    生田
  • 安田

    だからパッケージ化されたシステムが向いていないと。

  • そういうことです。だけどkintoneというのは運用の自由度がめちゃめちゃ高いんですよ。
    他のクラウドサービスは「こう使ってください」という手順ありき。
    kintoneは「あなたの会社に合わせて使い方、入力出力の仕方をいじれます」ってことです。

    生田
  • 安田

    なるほど。だからkintoneを使う会社がどんどん増えていると。

  • パッケージソフトだといまいち合わない会社が「あれ?意外とkintoneいけるじゃん。
    あ、なるほど。ここの入力項目そんな風にカスタマイズできちゃうんだ」みたいな。

    生田
  • 安田

    使った会社の継続率も高いんですか?

  • すごく高いです。ユーザーが離脱しない秘訣は「圧倒的なその会社へのフィット感」みたいなところですね。

    生田
  • 安田

    独自性を追求する小さい会社が多いから。一度使うとはまっていくんでしょうね。

  • 日本の中小企業にはkintoneという仕組みが非常に合っているということですね。
    使えば使うほどシステムは進化していくので。

    生田
  • 安田

    使うほどに馴染んでいくと。

  • ユーザーが馴染んでいくのは既存のパッケージソフトです。導入したあとは使って慣れるだけ。
    kintoneは使い始めてからがスタートなわけですよ。

    生田
  • 安田

    kintone側が馴染んでくれるってことですか。

  • そうです。導入してデータを貯めた後に「うちの会社ってこうなのか」「じゃあこういうデータも貯めよう」「こういう風に集計してみよう」という感じで、データとにらめっこしながらシステムが進化していく。

    生田
  • 安田

    使い方次第ってことですね。逆に使う側のリテラシーも求められそうですが。

  • だからウチはkintoneというシステムを1社1社に合わせてカスタマイズするお手伝いをいているわけです。

    生田
  • 安田

    それはkintoneの代理店ならどこでもやってくれるんですか?

  • いえ。残念ながら多くの代理店は他のクラウドサービスと同じ売り方をしています。導入して終了です。

    生田
  • 安田

    kintoneであるにも関わらず?

  • お客さんに言われた通りのアプリを作って「あとはよろしく」ですね。
    あとは自分たちでやってくださいと。作ったものに対しては保守しますと。

    生田
  • 安田

    メーカーであるサイボウズ社もそこまではやらないんですか?

  • 導入するにあたっての最初の手引きぐらいはしてくれます。
    手厚いサポートまでやるのは僕たちみたいな協力会社ですね。

    生田
  • 安田

    だからコムデックさんの業績もkintoneとともに伸び続けているわけですか。

  • そういうことなんです。

    生田

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