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Conversation対談

2025.06.02

第121回「中小企業にはデータ蓄積が必要だ!」

テーマ「デジタル化の次に来るもの」

AIという高性能エンジンを動かすもの。
それは「データ」という名のガソリン。

  • 安田

    最近、いろんな社長から相談を受けるんですよ。
    「こういうことがAIを使ってできませんか?無人化できませんか?」って。

  • 私も毎日のように聞かれます。
    でも結局データがないとAIって使えないんですよ。

    生田
  • 安田

    データがない状況で「AIを使いたい」と言われても無理だと。
    その理由を詳しく教えてほしいんですけど。

  • そもそもAIを使う目的って「自分の勝ち筋を確立する」ことなんですよ。

    生田
  • 安田

    勝ち筋ですか。

  • そう。美味しいお肉を作っていくための生産プロセスを確立するとか。企業が商品やサービスを作って、顧客に届けて、喜んでもらって、リピートしてもらう勝ち筋ですね。

    生田
  • 安田

    そこを明確にすることがAIの目的であると。

  • 明確にして「成功の再現性を高める」ことが目的ですね。

    生田
  • 安田

    なるほど。

  • そのためには成功というものを数値で判断しましょうと。社長の勘や経験や度胸で事業をコントロールするのではなく「ちゃんと数値でコントロールしましょう」という発想です。

    生田
  • 安田

    中小企業の場合、人に依存している仕事が多いじゃないですか。
    すごく売れる営業マンに売り上げが集中しているとか。
    それをどうやって数値化するんですか?

  • 営業成績のいい営業マンやサポート上手なカスタマーサクセスって共通している部分があって。
    たとえば人を惹きつける話術とか、押し引きとか、説明の仕方とか、手順みたいなもの。

    生田
  • 安田

    ありそうですよね。

  • 個々の魅力みたいなところはなかなか再現が難しいですけど、説明をする手順みたいなのは容易に再現できるんです。

    生田
  • 安田

    そこを再現すれば契約率が上がるってことですか。
    営業ってそんなに単純ではない気もしますが。

  • 裏返して考えるなら、説明の手順が悪ければ受注はしないわけですよ。

    生田
  • 安田

    なるほど。失敗の再現は可能だと。

  • はい。失敗っていうのはほぼほぼ科学できる。失敗している人の共通項は大体同じなんですよ。
    説明が下手、説明の順番が悪い、説明に整合性がない。

    生田
  • 安田

    確かに。

  • お客さんが聞きたいことに対して答えてないとか、そういうことになるわけです。

    生田
  • 安田

    上手い人が教える以外に方法がないような気もするんですけど。

  • そこが最大の問題なんですが、上手い人は忙しいので教えている暇がないんですよ。

    生田
  • 安田

    確かにそうですね。
    その人が教えても、その人と同レベルになるとは限らないですし。

  • そこで役に立つのがデータなんです。お客さんの情報や商談の情報を1つ1つデータベース化していくことで「なんで失敗したのか」「成功したのか」がわかるようになるわけです。

    生田
  • 安田

    そのデータベースがないと成功の再現はできないと。けっこう大変な作業ですね。

  • 今はすごく楽な方法がありまして。
    成績のいい営業マンの接客音声を録音しておく。それだけいい。

    生田
  • 安田

    それだけで出来ちゃいますか?

  • それだけです。その音声を、まずAIが文字起こししまして。
    お客さんとのキャッチボールも分析しまして。
    どこに興味を持ってもらったかとか、どのタイミングで共感を得たかとか、トークの手順の良し悪しだとか、全部分析してくれるわけです。

    生田
  • 安田

    分析してからどうするんですか?

  • 成績がいい人の説明と成績が悪い人の説明を比較します。
    使われている単語の数とか単語の種類とか。話をする順番とか。
    傾向が科学的に出てくるんですよ。

    生田
  • 安田

    なるほど。売れる人が使っている単語を増やせば売れていくと。

  • はい。録音したデータを分析して「接客の中でこういう単語を増やしていきましょう」という具体的なアドバイスが出てきます。

    生田
  • 安田

    AIが代わりに教育してくれると。それはすごい。

  • そうなんですよ。ただそのためにはどうしてもデータが必要で。
    なぜならAIはあくまでも道具なので。車に例えるならエンジン部分ですね。
    データはガソリンに相当するわけです。

    生田
  • 安田

    ガソリンがないと車は動きませんよと。

  • そういうことですね。
    経営者の方が「会社をこういう風にしたい」というゴールがあって、それにAIを使いたいとする。
    そのAIを意図通りに動かすにはガソリンに相当するデータが必要だってことです。

    生田
  • 安田

    生田さんに頼んでもデータがなければ手の施しようがない?

  • 全くないとどうしようもないですね。ただデータが全くない会社というもの少ないので、まずは今あるデータを全部投げてみてくださいってことですね。

    生田
  • 安田

    データはどんな形でもいいんですか?すごくアナログなものとか。

  • もちろん大丈夫です。我々の方で加工しますから。

    生田
  • 安田

    なるほど。それならどんな会社にもありそうですね。じゃあデータはあるけど活用できてないって人は、ぜひ生田さんに相談してみてください。

  • たくさんあればあるほど分析しやすいですね。
    まずは相談してみてください。

    生田

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