ホーム  >  対談一覧  >  第72回『AIとの賢い付き合い方』

Conversation対談

2024.06.03

第72回『AIとの賢い付き合い方』

テーマ「デジタル化の次に来るもの」

根性とテクノロジーをごちゃ混ぜにするな

  • 安田

    宿題やレポートを生成AIに作らせる生徒が増えているそうです。

  • 「使うな」というのはもう無理でしょう。

    生田
  • 安田

    ですよね。

  • 先生だって授業の準備にAI使ってるはずですよ。

    生田
  • 安田

    アメリカで初めて数学の試験を受けた時のことを思い出しました。
    どう考えても計算が間に合わない問題なのにみんなスラスラ解いていて。
    よく見たら電卓を使ってるんですよ。

  • 数学の試験なのに(笑)日本じゃ考えられないですね。

    生田
  • 安田

    そうなんですよ。日本の常識では考えられない。
    でも彼らに聞くと「電卓があるんだから使えばいいじゃん」って感じ。

  • それでいいと思います。だってあるんだから。使えばいいんですよ。

    生田
  • 安田

    どうせ社会に出たら使うわけだし。

  • AIを宿題に使っちゃダメとか、レポートを出したらダメとか、もはや意味がわかんないですよ。
    むしろ、いかにうまく使うか、使いこなすかみたいな宿題を出さないと。

    生田
  • 安田

    ですよね。

  • 大人が子供の邪魔をしているようにしか見えない。

    生田
  • 安田

    日本人は「前例のないこと」が苦手なんですよ。
    「こういう問題点がある」とかマイナス部分ばかり取り上げて。

  • 大人の社会ではAIを使ってどんどん便利なものを作って、車も自動運転になっているのに。
    いまだにミッションの教習所しかないとか、おかしくないですか。

    生田
  • 安田

    おかしいですよね。証券取引所に人間がいない時代ですもんね。

  • ひとりもいませんよ。

    生田
  • 安田

    ついこの間まで手信号で株を売買してたのに。

  • 1年で激変する時代ですから。
    このままじゃほんとヤバいですよ。世界から取り残されます。
    建設業の人に「重機は使うな」「手作業でやれ」「スコップでダムを作れ」って言ってるのと同じ。

    生田
  • 安田

    「そういう苦労が後々生きてくる」みたいな根性論が大好きですから。

  • 根性とテクノロジーをごちゃ混ぜにしたらダメですよ。
    トラクターを禁止して手作業で田植えしているようなもので。
    いつの時代の話なんですか?ってこと。

    生田
  • 安田

    根性論だと産業革命も起こらないです。
    重いものを楽して運ぶとか、楽して移動するとか、その発想からテクノロジーが生まれてくるわけで。

  • そうなんですよ。そもそも学校に教科書なんて持っていく必要があるのかどうか。ちゃんと考えないと。

    生田
  • 安田

    タブレットひとつあれば十分ですもんね。

  • 確かに根性も必要ですよ。イレギュラーなことも起こるので。
    その時になんとかする根性は重要だと思う。
    だけど車輪の再発明は無駄でしかない。そんなのは根性とは言わない。

    生田
  • 安田

    なるほど。「AIを使うな」は車輪を使うなと同じだと。

  • 今どきチャットGPTを使うなとか、乗馬の練習をさせているようなもんですよ。

    生田
  • 安田

    騎手になるわけじゃないですからね(笑)

  • そんなものに根性を使ったってしょうがない。
    最新のテクノロジーを使って世の中の課題を解決するために根性を発揮しないと。

    生田
  • 安田

    そもそも「AIを使ってるかどうか」って見分けられるんですかね。

  • 使い方にもよりますね。
    辞書で調べる代わりにAIに質問するとか、参考文献を読む代わりにAIに参考になる情報を教えてもらうとか、見分けようがないと思う。

    生田
  • 安田

    私も「丸写しがダメ」っていうのは賛同します。
    だけどAIを使いながら仕上げていくって、これからの時代に最も必要なスキルだと思うんですけど。

  • ほんとそうですよ。AIをうまく使う前提で課題や宿題を出せばいいだけの話で。

    生田
  • 安田

    日本の教育はどうしてもこういう部分が遅れますね。
    世界から2周ぐらい遅れてようやくスタートする感じ。

  • 文科省が首を縦に振らないんじゃないですか。
    そもそも日本のエリートって暗記力で上がってきた人たちばかりだし。

    生田
  • 安田

    そういう努力を否定すると自分を否定することになりますからね。

  • 優秀な人間の定義が急速に変わったんですよ。
    昔は物知りが優秀だったけど、今はその情報を「いかに価値に転換できるか」にピボットしてる。

    生田
  • 安田

    学校の先生にしたって、ピタゴラスの定理を自分で発明したわけじゃないですからね。
    使えるものを使って先に進むべきですよね。

  • 基礎として読み書きだけしっかりやればいいんじゃないですか。
    そこはコミュニケーションに欠かせないスキルなので。暗記科目なんてほんと必要ないですよ。

    生田
  • 安田

    読み書き算盤だけでいいと。

  • 算数はいらないかもしれない。人間が計算しなくなる日があっという間にやってきますよ。

    生田

生田智之 伊勢で働く社長のチャンネル生田智之 伊勢で働く社長のチャンネル

※掲載されているすべてのコンテンツの無断での転載、転用、コピー等は禁じます。©Copyright Comdec. All Rights Reserved.