> 対談一覧 > 第122回「ドバイから学ぶ人とお金の集め方」
観光を「入口」に、「人」と「金」を集める街、ドバイ。
富裕層のLTVを最大化する国家戦略に学べ。
安田生田さん、ドバイに行かれたそうですね。私は行ったことがないんですけど、ものすごい金持ちしかいない場所というイメージです。
そうですね。もう右も左もお金持ちでした。
生田
安田やっぱり(笑)
建物や景色もすごくて。360度すごい感じ。
ちなみにドバイって国だと思ってる人が多いんですけど実は国じゃなくて。
生田
安田そうか。都市ですもんね。
そうなんです。UAEの一都市。
生田
安田アラブ首長国連邦でしたっけ?
そうです。ドバイ以外にもアブダビとか有名な街があって。
アブダビもかなり富裕層が多いです。
生田
安田じゃあ、日本で言うところの東京都23区みたいな感じ?
そうですね。港区、渋谷区、品川区、みたいな感じ。
生田
安田なるほど。私はラスベガスには行ったことがあるんですけど。
あのイメージと近いですか?
近いですね。ゴージャスな建物がいっぱいあって。
生田
安田ラスベガスはギャンブルも売春も合法で。
本当お金さえあればなんでもOKみたいなところでした。
ただ、中東って宗教的に厳しいとこがあるじゃないですか。
そうですね。やっぱりイスラムがベースなので。
お金があればなんでもできる的なのはご法度です。
生田
安田やっぱりそうですよね。お酒も飲めないんですか?
いえ。ドバイはイスラムの中でも特区的なイメージなので。
ちょっとお酒が買えたり、スーパーの奥で豚肉を売っていたりします。
生田
安田おお!買えるんですね。
特別な地域っていう感じはあります。
生田
安田それは違法っていうか、裏稼業としてやってるんですか?
いえいえ。国が認めて合法的にやってることです。ラスベガスと同じですね。
生田
安田やはり観光客を呼び込むのが目的ですか?
はい。世界中から観光目的で富裕層がめっちゃ来るんです。
生田
安田中東は今すごく変わりつつありますよね。
サウジアラビアも若い皇太子さんが国を変えようと頑張っていて。
そうですね。
ただドバイってサウジと比べると決定的にオイルの量が少ないんですよ。
生田
安田そうなんですか?
はい。面積もサウジの方がずっと広いですから。
圧倒的にサウジアラビアってリッチで、ドバイとはもう月とすっぽんなわけですよ。
生田
安田なるほど。
だからドバイは「オイルでも食っていく」ってことを諦めて、早い段階から国策で「観光で食っていく」と決めたわけです。
生田
安田そうだったんですね。
オイルが豊富だったから栄えたわけではなく、逆に資源が乏しかったからこそ栄えてきた街だと。
そうなんですよ。オイル輸出国として競争しても絶対に勝てないから。
生田
安田そういうところもラスベガスに似ていますね。
ラスベガスも砂漠の何にもないところにカジノを作って栄えてきたので。
ドバイはベースがイスラムなのでギャンブルはダメなんですけど。
世界一高いビルがあったりして、世界中の富裕層が集まってきています。
ラグジュアリーなホテルや環境がすごいんですよ
生田
安田治安はどうですか?
ドバイはめちゃくちゃ治安がいいです。麻薬や犯罪が一切ない感じ。
生田
安田ラスベガスより健康的ってことですか。
めっちゃ健康的ですね。
生田
安田そんな健康的なところに遊びに行って面白いんですかね。
それが面白いんですよ。海の中にすごい高級住宅地を作ったりして。
そこはもう高級車しか走ってない。
生田
安田ビバリーヒルズみたいな感じですね。
そうそう。いろんな客寄せパンダみたいなものがあって、「うわ、こんなとこに住んでみたいな」って思うわけですよ。
生田
安田住んでみたい?
そうなんです。ラスベガスは「また来年来よう」みたいな感じですよね。
生田
安田はい。住みたいとは思いませんね。
だけどドバイは移住したくなる街なんです。
生田
安田つまりドバイの本質は材誘致ビジネスだと。
世界中の富裕層を誘致するビジネスモデルですね。
それがUAEの国家戦略になっています。
生田
安田なぜドバイに行くと住みたくなるんですか?
まず治安と環境がすごくいいこと。そしてすごく有望な投資先であること。
今投資しておけば数年後にその価値が確実に上がるっていう。
そこが分かりやすく金持ちを引きつけてくる要因ですね。
生田
安田なるほど。
観光を入り口にして世界中からお金持ちを集めて、「ここに住みたい」「ここでビジネスしたい」と思わせる。つまりお金持ちに対するLTVがすごく長い街なんですよ。
生田